山梨学院パブリシティセンター
日本学生氷上競技選手権 3日目
〜高橋菜那が連日の表彰台1500mでは準優勝〜
〜フィギュアの中村智最後のインカレで8位入賞〜

北海道・釧路市で開催されている第87回日本学生氷上競技選手権大会(インカレ)は1月8日、大会3日目の競技が行われた。この日のスピード競技は、強風が吹き荒れる柳町スピードスケート場で男女の1500mと男子1万mが行われた。最初の種目女子1500mで、前日の3000mで大会2連覇を達成させた高橋菜那がW杯代表の高木美帆(日体大)に次ぐ2位に入り、2日連続で表彰台に上がった。また、男子1万mで大林昌仁があと一歩で表彰台の4位に食い込んだ。一方、春採アイスアリーナで行われたフィギュア競技で男子の中村智が4年最後のインカレで初の8位入賞を果たした。3日目を終えて、女子は学校対抗2位に順位を上げた。


大会3日目の釧路地方は、晴れではあったが、風速20m前後の強い風が吹き荒れる天候となり、ホームストレートとバックストレートでは条件がまったく違い、コーナーでは強い横風を受ける非常にバランスの取りづらい気象の中でレースが行われた。選手は同滑の選手と競い、見えない相手とも、強風とも戦うインカレ3日目となった。

≪女子1500m 原田梨央・高山菜摘・高橋菜那≫

3日目最初の種目1500mは、スピードと持久力の両方が求められるペース配分が非常に難しい種目。山学大女子は最初に前日の3000mで3位の表彰台に上がった新人の原田梨央(1年 白樺学園)が7組で滑り6位に入った。次いで1500mを得意とする新人の高山菜摘(1年 駒大苫小牧)が8組で滑りあと一歩で表彰台の4位と大健闘した。9組で高橋菜那(3年 白樺学園)が一昨年の優勝者阿部友香(高崎健大)と滑り、ラスト1周で競り勝った。最終組で滑った中学時代に五輪出場したW杯代表の高木美帆(日体大)に次ぐ2位となった。2日連続で表彰台に上がった高橋菜那選手は「ラスト1周まで同滑に負けていましたが、仲間の声が聞こえてきて、絶対負けられないと思い逆転させることができました。フォームはまだまだですが気持ちを切らさないで3000も1500も滑れたと思います。明日はチームのために楽しみたい」と3000mよりはやや苦手な1500mを振り返った。3人揃って上位に入ったことで、学校対抗得点争いで2日目まで2位だった高崎健大を逆転した。

その他の競技結果、男子1万mは大林昌仁(2年 佐久長聖)があと一歩で表彰台の4位、由井翔(4年 市立長野)が11位、新人の山本大平(1年 八戸西)が18位となった。男子1500mは新人の渡辺晟(1年 郡山商)が9位と健闘、山中敏愛(2年 小海)25位、由井篤樹(4年 佐久長聖)27位となった。

≪フィギュア・フリー 中村智・遠山由華・河西佳弥≫
フィギュア競技は8日が最終日。男女ともにショートプログラム24位以内に入った選手によるフリー演技が行なわれた。中村智(4年 長野東)、遠山由華(1年 山学高)の2人と、河西佳弥(山学高〜日体大)の3人ともにフリーに進出した。

男子の中村智は岡谷駅から毎日1時間半かけて山学大に遠距離通学している。子どもの時から教わっている元五輪日本代表の村田光弘コーチの指導で、毎日夕方から岡谷市やまびこの森アイスアリーナで練習を積み重ね、Aクラスの選手に育ってきた。昨シーズンは疲労骨折で一時戦列を離れた時もあった。前日のショートプログラムをほぼノーミスで乗り切り、自己最高の7位でフリーに進んだ。フリーはやや乱れたが、トータル153,01点で最後のインカレで初の8位入賞を果たした。中村智選手は「昨日と違い、会心ではなかったですが初めて入賞することが出来ました。ケガをしたりしてなかなか成績を出せませんでしたが、最後のインカレで結果を残せて、大学に少しでも恩返しが出来てよかったなと思います」と語った。

女子の遠山由華は甲府市の出身 フィギュアを始めたのは6歳の時、子どもの時から大学生になった今も自宅から近い小瀬アイスアリーナで練習を重ねている。2010全日本ジュニア12位、2011東日本ジュニア11位、2012関東シニア優勝の実績を持つ。初日のショートプログラム14位でフリーに進み、銀のラメ糸が入った淡いピンクの衣装で登場、最初のトリプルも、次のトリプルダブルも決めた。華麗に丁寧に舞い、最後はコンビネーションスピンで締めくくった。フリーの得点は66,80でショートと合わせた総合得点は106,13点となり18位となった。遠山由華選手は「フリーに残れて滑ることができたのはよかったけれど練習では飛べたジャンプが抜けてしまったことは残念です。インカレを初めて体験して、いつもの試合とは違った緊張感を味わいました。2週間後の国体には、同級生の佳弥と2人で成年女子の部に出るので、山梨のために頑張りたい」と語った。

山梨学院高出身で日体大に進学した河西佳弥は、いったんは競技から離れたが国体に山梨代表として出場するため復帰し、ショート21位から順位を一つ上げて20位で演技を終え「今の自分が出来ることは出せたと思います」と語った。

学校対抗総合成績女子は、高崎健大を逆転し日体大に次ぐ2位に上がった(1位日体大142点、2位山学大129点、3位高崎健大120点、4位信州大64点)。男子は7位(58点)で、4位の早大(64点)から8位の明大(46点)まで5校が僅差で争っている。明日9日は大会最終日、2000mリレーとチームパシュートが行なわれる。

文(M.T) カメラ(平川大雪)2015.1.8
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