山梨学院パブリシティセンター
学生チャレンジ制度で研究
〜甲州夢小路を若い女性が歩く街にしよう〜
〜入江ゼミ3年生がプレゼン発表会を開催〜

経営情報学部経営情報学科入江省熙(いりえ くにひろ)教授ゼミナールの3年生が平成26年秋季学生チャレンジ制度の認定を受けて、甲府駅北口広場に隣接する明治・大正・昭和初期の甲府城下町を再現した観光スポット「甲州夢小路」について調査研究を行い、景観が良いにも関わらず、あまり人でにぎわっていない夢小路を、若い女性が歩きたくなる街にしようという「夢小路活性化計画」を作成し1月22日にキャンパス内シーズシアターでプレゼン発表を行った。活動に取り組んでいる学生は市毛雄太さんら16人で、メンバーは夢小路の落ち着いた雰囲気を活かしながら、若い女性をターゲットにした「女性が歩きたくなる街づくり」をしようと企画提案した。


甲州夢小路は2013年3月にJR甲府駅北口広場に隣接して設置された山梨の伝統工芸品を扱うショップや、県産の食材を使ったレストラン、美術館などが集まった商業施設。古民家を移築したり、蔵や倉庫、石畳など昔ながらの建築様式を取り入れ明治・大正・昭和初期の甲府城下町を再現させている。明治初期まで200年以上にわたって住民に時刻を知らせたといわれる茶色の塔「時の鐘」が街のシンボル。当初の予想に反し、甲府駅から夢小路までの道が分かりづらいことや、店の数が少ないこと、営業時間が短いことなどで、あまりにぎわっていないのが現状といわれる。

学生たちは、問題点を解消するために、甲府駅北口から夢小路までの道を含めた新しい組織作り、一貫したまちづくりから始めようという「夢小路活性化計画〜若い女性が歩きたくなるまちづくり〜」計画書を作成し、若者の視点から夢小路の活性化を呼びかけている。活動に取り組んでいるのは市毛雄太さん、木村雅人さん、勝田亜斗夢さん、イ・ウォンヒョクさん、安藤まり江・ゆり江さん双子姉妹、森下萌子さん、和田智子さんら16人で、現地調査結果を基に「夢小路活性化計画」を作成し22日にプレゼン発表した。学生たちは構造・店舗・サービスそれぞれについての問題点を上げ、雰囲気はいいがあまり面白くないと指摘した上で「新・夢小路計画」を提案した。提案の内容は、甲府駅から 夢小路までを一つの組織としてゾーンを形成する、空きテナントに若者チャレンジショップを導入する、衣類を扱うお店を増やしウインドショッピングも楽しめる若い人に向けた店舗づくりをする、時間と客層に合わせた店舗展開をする、業種のバリエーションを増やすことなどを訴え、地元の若い女性が魅力を感じるまちづくりを進めるべきだと提案した。計画書作成者の市毛雄太さんは「ここまでは大変だったなという思いと、ここからまた大変だなという思いです。自分たちは地元の若い女性が集まってくる街になれば老若男女みんなが集まってくる街になると考えました。このあとは、みんなの就活の前にCM作りなどの宣伝活動に取り組みたい」としている。和田智子さんは「最初はあまりいいイメージではなかったんですが、店舗を深く見て行くとこういう良い所もあるんだと気付くようになりました、良い所を伸ばす方向でまちづくりが出来たらなと思います」と話す。森下萌子さんは「ゼミの全員が山梨以外の所から来ているので、こういう取り組みをすることで全員が山梨に興味を持つことが出来ましたし、深い所まで見て行くといい地域がもっとたくさんあると思います。まずは夢小路をもっと盛り上げることから山梨に関わって行きたい」と語った。入江省熙教授は「共通認識として持っているのは、それぞれ個性が強いお店を集めた時に組織の輪でベクトルを生むのは大変難しいということです。夢小路の場合、それぞれの独自性は発揮できているが集合体としての個性は発揮できていないと思います。客層のターゲットが旅行者なのか地元の人なのかはっきりしていないともいえます。学生たちは、地元の若い人をターゲットにした提案をしました。企画を考えるチャンスを与えてもらうことで学生の力も伸びますが、甲府市や山梨県が協力してくれないと学生たちが提案する「新・夢小路」の企画は広がらないと思います。こうした機会を通じて学生も学校も地域社会も育って行けたら」と指摘している。

学生たちはそれぞれが就職活動で忙しくなるが、今後の活動について、自分たちの提案に合わせて、自作CMを作りYoutubeにアップさせるほか、SNSを活用した0円で口コミを広げて行く宣伝活動に取り組むことにしている。

文(M.T)カメラ(平川大雪)2015.1.22
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