山梨学院大学スポーツマネジメント研究室は3月11日、キャンパスセンターシーズシアターで「平成26年度スポーツを通じた地域連携活動および事業報告」を行った。スポーツマネジメント研究室は、経営情報学部長倉富貴准教授をリーダーに、大学と地域社会、地域スポーツとの交流連携、 生涯学習のサポートなどについて、年間を通して様々な取り組みを行なっている。この日は、山梨県と連携して取り組んだ文部科学省委託事業「レクで学校まるごと元気アップ事業」などの自治体との連携事業や、ヴァンフォーレ甲府のサポート事業、テニスイベントの企画運営など、1年間の研究成果について、それぞれの活動に参加した学生が発表を行った。
山梨学院大学は経営情報学科を主体に、スポーツマネジメントカリキュラムとして、学生の企画運営力、実戦力の育成とキャリア教育を目的に、学外のスポーツ関連団体と連携し,協働の事業やイベント運営を積極的に行っている。スポーツマネジメント研究室は、学外実践教育を効率的に推進するため関連団体との打ち合わせ、学生派遣の実施や調整などのコーディネート業務を行なっている。今年度は県内の24スポーツ関連団体の102件のイベントに延べ656人の学生を派遣、スポーツ関連イベントや大会での運営サポートを実施した。
11日の活動報告会では、最初に責任者の経営情報学部長倉富貴准教授が笛吹市と連携した文部科学省委託事業「スポーツを通じた地域コミュニティ活性化促進事業」の取り組み内容について報告を行い、次いで、経営情報学科4年の原寿人さんが山梨県と連携して取り組んだ文部科学省委託事業「レクで学校まるごと元気アップ事業」について発表を行った。元気アップ事業は子どもの頭脳能力の向上と社会性の向上、地域に開かれた学校づくりなどを目的に行われる事業で、県内のモデル校となった小・中学校に山梨学院からは延べ79人の学生が派遣され、ゴムを色々な跳び方で跳ぶ新しい遊びの紹介や、始業前や休み時間を利用して行う「元気アップ体操」と名づけられた体操などを子どもたちと触れ合いながら実施した活動事例などを、パワーポイ ントで大型スクリーンに映し出される写真を説明しながら報告した。発表者の原寿人さんは「発表に慣れていないので緊張しましたが、何とか説明できたかなと思います。県や学校の方々など外部の多くの方々と関わり、あの時に来てくれた学生さんと声をかけて頂けるようなり、人とのコミュニケーションの力が以前よりついたと思います。就職が決まり、人と関わることが多くなると思います、学生時代に得た知識や体験をこれからの自分に役立てて行きたい」と語った。この他、山梨県レクリエーション協会と連携した「障がい者と健常者のスポーツ・レクリエーション交流促進事業」、山梨県体育協会主催イベント、ヴァンフォーレ甲府ホームゲーム開催時の観客サービスイベントの運営、山梨県国際交流協会と共働開催した「国際ミニテニス大会」などの活動について、 参加した学生が発表を行い、それぞれの発表について、連携した団体の代表者が講評を行った。最後に、大学と地域との連携について、自治体の立場から山梨県教育庁スポーツ健康課加賀美猛課長補佐が「県教委としては『やまなしスポーツ推進プログラム』を策定し,これにのっとった考えでスポーツ行政を進めようとしていますが、餅は餅屋で強みもあり弱みもあります。地域の方々や地域の大学と連携して行かないと効果的な推進はできて行かない。こういう大学が地域貢献として参画して頂ける活動は本当にありがたい。知的な面、人的な面、物的な面を資源として活用させて頂きたいですし、学生さんには地域の良さを知ってもらい、関わることで地域を好きになってもらいたい、出来ればそこにまた帰ってきて頂きたいと思っています。県ではスポーツの実施率をもっと高めたいと考えており、学生さんたちが関わり、活躍できるフィールドをさらに広げ、地域を元気にし て行きたい」と語った。スポーツマネジメント研究室は、来年度も県との「レク元気アップ事業」を継続させるほか、甲府市や甲斐市との連携も視野に入れて活動の幅を広げて行くことにしている。
文(M.Ⅰ)カメラ(平川大雪)2015.3.11
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