山梨学院高校に難関国公立大学や難関私立大学合格の朗報が連日届いている。特進コース3年3組の望月琢斗君が東京大学文科三類に、同じ3組の前澤郁弥君が一橋大学法学部に現役合格した。2人は17日に学校を訪れ、担任の伊藤義幸教諭と握手を交わし祝福を受けた。後期日程の発表が残されているが、18日現在の合格者は、2人の他、山梨大学医学部医学科に学校史上最多の7名、名古屋大2名、東京学芸大2名、東北大医学部1名など難関国公立大学に多数が合格した。また、難関私立大学には早大7名、慶大6名、明大13名、中大14名などと大健闘している。母系の山梨学院大、山梨学院短大への進学者も年々増えており、新設の国際リベラルアーツ学部に英語科から2人が合格した。
山梨学院高校は、3つのコースごとに目標を掲げて進路指導を行っている。中高一貫の特別進学コースは、難関国公立大学や難関私立大学への現役合格。進学コースは、個性や適性を伸ばす進路指導と文武両道、母系大学・母系短大への進学。英語科は、語学力や国際感覚を身につけ、私立文系大学への進学を進路指導の基本に置いている。
特進コースの合格者は、東大1名、一橋大1名、山梨大学医学部医学科に学校史上最多の7名(看護学科にも1名合格、1日の卒業式で総代を務めた既報の杉田智佳子さんは自治医大にも合格)、東北大医学部に1人、名古屋大に2人、金沢大医学部に1人、東京外語大に1人、東京学芸大に2人など難関国公立大学に多数が合格した。また、難関私立大学には早大7名、慶大4名、明大12名、中大にはフィギュアスケートで活躍し難関の法学部に合格した既報の河西歩果さんら12名、法政大6名、同志社大3名、立命館大3名、東京理科大3名などと大健闘している。東大に合格した望月琢斗君と一橋大に合格した前澤郁弥君は、合格者を代表し特進コース職員室の合格祈願だるまに目入れを行った。剣道部の主将も務めた東大合格の望月琢斗君は「白根から自転車で塩崎駅に行き6年間電車通学しました。音楽も好きで東大のオーケストラに入りたい、将来は古代文字の研究をしたい」と語り、一橋大合格の前澤郁弥君は「双葉から竜王駅まで自転車の電車通学でした。将来は外交官を胸に、一橋大では3歳からやっているバイオリンも楽しみたい」と話す。2人とも「復習をしっかりやることと、センター試験後の1カ月でぐんと伸びるので、センター試験が悪くても、気持ちを切り替えて臨めば大丈夫」と来年受験する後輩たちにエールを贈っている。また、東京学芸大には大木健太郎君と柿木彩那さんが合格した。推薦入試で合格した大木君は「5倍の難関でしたが、自分が何に興味を持ち、何を深く学びたいかきちんと伝えられたことが合格につながったかなと思います」と話し、一般入試で合格した柿木さんは「苦手教科だった日本史を克服しようと勉強しているうちに日本史の面白さが分かるようになり、今は日本史の教師を目指そうと思うようになりました」と話す。柿木さんは学費補助もある教職特待生にも選ばれた。
英語科は12月の推薦入試で慶大に合格した既報の女子駅伝部坂口真子さんと野球部折目拓海君の2人の他、上智大2人、青学大3人、立命館大1人、明大1人、母系の山学大に3人(内2人は新設の国際リベラルアーツ学部)、山学短大に4人などとなった。31人の卒業生のうち29人が現役合格、1人が浪人、1人が米国オレゴン州のカレッジに海外留学する。
進学コースでスポーツの部活に励み、進路先でも競技を続ける選手は、ソフトボール部の飯島美咲子投手が文武両道で国立大の信州大に合格し大学でも続投、小笠原麻鈴さんが実業団のYKK入団。都大路県勢女子最高成績4位の女子駅伝部は主将だった齋藤暁さんが大東文化大、高橋真以さんは日体大、榑林万由子さんが日本女子体育大に進み、畠山実弓さんは実業団のヤマダ電機に入団する。インターハイ選手権出場ベスト16のサッカー部は主将だった山中登士郎君と渡辺剛君が中央大、守護神古屋俊樹君が関東学院大、伊藤大祐君が駒大、大野佑哉君阪南大、小川雄大君はFC岐阜に入団、母系の山学大には原拓人君・宇佐美佑樹君・多田倫浩君・大場祐樹君・一瀬幹君・清水康平君の6人が進学する。センバツ出場関東優勝の野球部は主将だった菊池海斗君と笠原雅矢君が桐蔭横浜大、上原進君が日大、山口大輔君が関西国際大、富山将希君流経大、稲葉皇介君・大城鉄平君・岩本俊一君の3人は仙台大、母系の山学大野球部には金城義君・渡邉拓夢君・田中滉起君・牛奥凌輔君の4人が入部する。ゴルフ部の橋添恵さんは明大、陸上部は近藤祐未さんが日体大、澤登裕佳さん国士舘大、青沼李軌君・渡辺翔太君・堀内隼也君・近藤大聖君の4人は山学大、望月愛美さんと
村田朋実さんは山学短大に進むがともに両立を目指し競技も続ける。空手道部の村田望留君と荒井日花里さんも山学大に進む。多くの選手が多数の大学、そして、山学大・山学短大に合格し、進路先で競技力と人間力を高める。
人生のスタートラインに立ち、新たな道に踏み出して行く卒業生に、もう一度、古屋校長のはなむけの言葉を贈りたい、『一燈を提げて暗夜を行く 暗夜を憂うること勿れ 只だ一燈を頼め』(江戸時代の儒学者佐藤一斎の言葉)、「一燈とは一つの灯(ともしび)、明かりのこと、熱い志を意味している。一つの灯を手に持って暗い夜道を歩いて行くとき、道が暗いと言って嘆くことはない、ひたすらに自分の手の中にある灯を信じて、自分の歩みを進めて行けば、手の中の灯はきっと進むべき道を明るく照らしてくれる」。卒業生たちが巣立った18日、不老園の梅はその門出を祝福するように満開となった。君たちが山梨学院高で放った青春の光と輝きは、君たちの心の中で永久に輝く!
文・カメラ(M.T)及び保存写真 2015.3.18