
学校法人山梨学院は3月26日、平成27年4月に新設する国際リベラルアーツ学部(iCLA)の学部棟竣工式を行った。国際リベラルアーツ学部棟は、酒折キャンパスの東側の40周年記念館と山梨学院幼稚園の間に新築された。建物は鉄筋コンクリート造一部鉄骨造の7階建てで、1・2階と3階の一部がiCLAの教室や自習室、教員研究室、事務室等となっており、3階から7階が学生寮(国際寮)になっている。各教室には双方向型の授業ができるよう可動式の机や椅子が配置されていたり、最新の視聴覚機材が設置されている。設計は、世界でも活躍する建築家の伊東豊雄氏(伊東豊雄建築設計事務所)が行い、異文化の学生たちの刺激と成長を意識してデザインされている。また、1・2階部分には最新設備を備えた英語力向上のため言語学習センター“LAC”(Language Acquisition Center)も併設。教室、言語学習センター、学生寮、食堂等が一つの建物内にあるため、学習に集中できる環境が整備されている。
国際リベラルアーツ学部(iCLA)は山梨学院大の5番目の学部として平成27年4月に開設され、アメリカ式のリベラルアーツ教育が展開される。3月26日には、iCLA専用校舎が竣工し、教職員や近隣自治会関係者、設計・施工関係者が出席し竣工式が執り行われた。国際リベラルアーツ学部棟は平成25年4月26日に着工し、鉄筋コンクリート造一部鉄骨造の7階建て。1・2階と3階の一部がiCLAの教室や自習室、教員研究室、事務室等となっている。iCLAは人文教養、社会科学、数的推理・自然科学、保健体育などの分野横断型カリキュラムとなっており、通常の教室の他にアートスタジオやサイエンスラボ、ミュージックスタジオも備わっている。各教室にはインターアクティブ(双方向型)な授業がで きるよう可動式の机や椅子が配置されていたり、最新の視聴覚機材(SMART Boardなど)が設置されている。また、日本の「技」と「誇り」を学ぶ日本研究プログラムでは、能や琴、茶道、華道などを学ぶことから、このための教室(畳敷き教室など)も完備されている。3階から7階は学生寮(国際寮)になっており、1・2年次の学生はここで生活し、コミュニケーション能力や異文化理解、寛容の精神などの醸成を図る。各自の部屋は個室になっており、8人で1ユニットを構成し、1ユニットでトイレなどを共有する。食事は原則1日3食、1階のカフェテリアで提供され、必要に応じ外食や自炊も可能。竣工式後の直会で
古屋忠彦理事長は「来春、山梨学院は創立70周年を迎え、国際リベラルアーツ学部・iCLAの新設、学部棟の竣工は記念事業の軸になります。iCLAがアイデンティティーを手にするのには時間はかかると思いますが、注目度が高いだけにクオリティが求められます。第1期生は国内の有名高校の卒業生も含まれ、留学生も各国の素晴らしい学校から入学します。また、9月入学の制度もあり、教員と学生とが一緒にディスカッションし、食事をし、趣味を共有し、今までとは違う文化が誕生します。日本人学生と留学生とのコミュニケーションにより様々な新しい文化が山梨学院を支えてくれると思います。完成年度を迎えるまでに4年ありますが、新しい山梨学院の旗手として先頭に立って進んで欲しいと思います」と挨拶。 設計を担当した
伊東豊雄氏は「この建物は中央の二層部分が円形になっており、この部分は水平線が非常に強くなっていて放射状に広がっており透明性も強いために周りのキャンパスにつながっていくということをコンセプトにしています。それに対して二つの学生寮は垂直性の強い建物になっており、ビビットな緑とオレンジの配色はアースカラーで自然の色に近く、植物を連想させ、上に向かって伸びていくイメージになっています。ビビットカラーは内部の家具にも反映されており、学生の元気な様子に映しかえられ、明るい良い環境ができていると思います。この建物は単なる学習の環境だけではなく、寝食、交流、学習の全てが一つの環境の中で行えます。教員も学生も一緒になり、一つのファミリーのような生活ができますので、新しい心温まる環境の中で世界に巣立っていくことを期待します」と設計のコンセプトや願いを語った。学部長に就任予定の
マイケル・ラクトリン教授は「日本は過去25年間、経済が後退してきました。その原因の一つが日本の経済を次のステージに導く若いリーダーが育っていないからです。そうしたリーダーを育てるためにiCLAでは、批判的、創造的、そしてグローバルで独立した考え方をした起業家精神に溢れるリーダーを育成するための厳格な教育を施します。iCLAの教育は学生中心、個人中心の教育であることが特徴です。iCLAでは、情熱を持って追求できる目標と個人個人が持つユニークな才能を見つけるお手伝いをします。情熱を持って追求できる目標と、個人のユニークな才能が出会った時、初めて一人一人の学生が最大限の潜在能力を引き出せます」とiCLAのビジョンなどについて語った。
iCLAは、1学年の入学定員は80人(4月入学・9月入学総計)。専任教員の約85%を外国籍の教員が占め、ほとんどの授業は英語で実施される。人文教養や社会科学、自然科学など幅広い学問分野を創造的に学ぶ、アメリカ式のリベラルアーツ教育が特徴で、海外の20大学以上と提携し、全員に1年間の海外留学を課している。このため、1年次にはアカデミック英語の集中プログラムが組まれ、習熟度別にレベルアップできる体制が整えられている。また、個々の成長を着実に促すため、教員とのコミュニケーションを重視し、少人数のインターアクティブな授業が取り入れられる。山学大では、4年間の学びを通じ、世界から求められるグローバル人材の育成を目指しており、平成27年度の入学式は4月3日に行われる。
文(Y.Y)、カメラ(平川大雪)2015.3.26
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