第67回春季関東高校野球山梨県大会は4月18日、山日YBS球場で1回戦、3試合が行われた。12日行われる予定だったこのカードは、11日の開幕戦が悪天候のため、翌日に変更になるなど雨の影響で2度順延となり、1週間ぶりの大会再開となった。昨年、選抜高校野球出場を果たし、5月の関東大会でも初優勝を飾った山梨学院高校は、新チームになった秋季大会での成績が振るわず、2年連続の選抜出場はかなわなかった。今大会はノーシードでの出場となり、秋の巻き返しを期す。試合は、午後からの第3試合で塩山高校との初戦に臨んだ。先発のマウンドは宮野大夢(3年)。初回、宮野は四球こそ出したが、後続をダブルプレーで退けて立ち上がりを無難に切り抜けた。2回山梨学院の打線が機能した。この回先頭の5番宮下塁(2年)がライナーでライト前へ、続く6番・湟打涼太(3年)は初球にバントを成功させ、7番・小宮莉都(3年)が四球を選んで、1・2塁とすると8番・金子春輝(3年)が1・2塁間を抜く適時打でまず1点を先制。この後、四球を挟み、1番を任された広瀬巧真(1年)が再び1・2塁間を破る適時打で2点を追加。なおも四球と4番・瀧澤虎太朗(2年)の中前適時打で2点を加え、この回4安打3四球、打者10人で一挙5点の猛攻で試合の主導権を握った。5回にも、3点を追加。先発の宮野は、5回まで打たせてとる安定した投球で相手打線を散発2安打に抑え、6回からマウンドを上村虎太朗(2年)に譲った。結局試合は8対0、7回コールドで塩山高校に勝利し、初戦を飾った。

《山梨学院 安打8 エラー2》
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塩山高校 |
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山梨学院高 |
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山梨学院
[投手]宮野 5回 安打2 四死球2 三振3
上村 2回 安打0 四死球1 三振1
[捕手]加々美
[代打]宮野→高村昴志(2年) [代走]高村→福本陸(3年)
2回山梨学院の打線が機能した。球を見極め、こつこつと塁を埋めて点を取る。秋の屈辱を晴らすために取り組んできた地道な練習成果がこの回に花咲いた。この回先頭の5番・宮下塁(2年)がライナーでライト前へ弾き返すと、続く6番・湟打涼太(3年)が初球にバントを成功させ、7番・小宮莉都(3年)が四球を選んで、1・2塁とすると8番・金子春輝(3年)が1・2塁間を抜く適時打でまず1点を先制。この後、四球を挟み、1年生で1番を任された広瀬巧真(1年)が再び1・2塁間を破る適時打で2点を追加。なおも四球と4番・瀧澤虎太朗(2年)の中前適時打で2点を加え、この回4安打3四球、打者10人で一挙5点の猛攻で試合の主導権を握った。5回にも、5番・宮下、7番・小宮が安打で出塁すると8番・金子の時、相手投手の悪送球で宮下が生還。その後も四球と2番・小林の右前適時打で2点を加え、この回3点を奪い試合を決めた。先発の宮野は、打たせて取る安定した投球で5回まで相手打線を散発2安打に抑え、6回からマウンドを上村虎太朗(2年)に譲った。上村は、6・7回を打者6人で打ち取り完璧なリリーフで試合を締めた。結局試合は8対0、7回コールドで塩山高校に勝利し、初戦を飾った。
試合後、吉田洸二監督は、「シートノックを見て、練習してきた分、去年のあのチームとはぜんぜん違うイメージと、私自身の中では感じました」と手ごたえを口にした。2回の4安打5点の場面を振り返って「長打ではなく、しっかり確実につなぐ試合ができた」と選手たちの成長を喜んだ。主将として選手を引っ張ってきた加々美啓太選手は、「練習は、しっかりやってきたので自信につながってました。守備もエラーは2つあったが、ゲッツーも3つ取れたので成長は感じた」と昨年の秋季大会から大きな課題だった守備への練習成果を語った。しかし、「攻撃面でスクイズのミスとバントも決まらなかった。そこを何とか決めればもっと楽に点がつながって入った」と今日の課題も挙げた。
吉田洸二監督は今大会について「秋の結果を受けて、野球に取り組む姿勢から徹底的に厳しく鍛え直しました。今回の関東大会は、地元開催なので前年優勝した我が校が優勝旗を持って行進する姿を、県民の皆さんに見てもらいたい。関東大会に出場できるよう頑張りたい」と意気込みを語っていた。秋の課題を克服して地力ある本来の山梨学院高校野球部を期待したい。
関東大会は、5月16日から5日間、山梨県で開催される。地元開催のため、山梨県の代表枠は4(他都県は2)となる。
次の2回戦は、4月26日(日)午前9:30から富士北麓球場の第1試合で谷村・桂高校と対戦する。
文(K.F) カメラ(藤原稔)
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