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山梨学院創立70周年記念講演会

~「国際バカロレアが変える日本の教育」~
~国際バカロレアの第一人者・大迫弘和氏が講演~

学校法人山梨学院は6月13日、山梨学院メモリアルホールにおいて「国際バカロレアが変える日本の教育」と題する講演会を開催した。2016年度、創立70周年を迎える学校法人山梨学院が記念事業の一環として国際バカロレア(IB)の第一人者の大迫弘和氏を招いて行った。文部科学省は、2018年までに国際バカロレア(IB)認定校を200校に増やす目標を発表した。目的は、グローバル化に対応した大学入試改革を進めようとするもの。山梨学院高を初め、都道府県の各高校では認定校を目指す取り組みが始まっており、IB資格によって世界共通の大学入試資格を得られことで注目されている。大迫氏は、IBの基本理念や教育課程について、国際バカロレアの導入が学習の概念を変え、この変化が社会にどのように影響を与えるか、興味深い話をした。会場には約400人の保護者や教育関係者らがつめかけ熱心に話を聴いていた。

国際バカロレア機構(IBO)は、1968年設立。国際バカロレア(IB)は、世界共通の大学入試資格とそれに繋がる小・中・高校の教育プログラム。現在では世界140以上の国・地域、4145校(日本国内33校)で導入され、3歳から19歳までの約122万人が学んでいる。これからのグローバルな社会を生き抜くために必要な「知性・人格・情緒・社会的なスキル」を身につけることや「多文化に対する理解と尊敬を通じて、平和でより良い世界を築くために貢献する、国際的視野を持つ人間の育成」を目的にしている。

■《大迫弘和氏プロフィール》

講師は国際バカロレア教育の第一人者・大迫弘和氏。大迫氏は教育者で詩人。東京大学文学部を卒業。これまでに千里国際学園中等部高等部校長・学園長、International School
総合研究所所長、同志社大学附属同志社国際学院初等部校長、Doshisya Internastional
School,Kyoto校長を歴任。現在、リンデンホールスクール中高学部校長を務める傍ら広島女学院大学国際教養学部客員教授(国際バカロレア調査研究室長)、IB Japan advisory
Committee委員などを歴任、2014年10月から山梨学院教育特別アドバイザーを務めている。著書は「国際バカロレアを知るために」など多数。

■《子どもたちが未来を幸せに生きる教育》

講演では、国際バカロレア(IB)の基本理念や教育課程について、IBの導入が学習の概念を変え、この変化が社会にどのように影響を与えるか、興味深い話をした。大迫弘和氏は「現在のIT革命や情報革命、グローバルゼイションの科学技術進歩が人類の幸福に繋がらなければいけないのに繋がっていく準備が出来ていない。その役目、対応を教育が果たしていない」と話し、これまでの教育とこれからの教育の特徴を比較した。戦後70年の国や先生方が果たした役割は大きかったと肯定して上で、「しかし、使命は終わった。漫然とこれまでの教育を続けていくのか。教育とは子どもたちに未来を生きるための準備をしてあげることです。子どもたちがこれから生きていくために必要な教育プログラムが、世界的評価を受けている国際バカロレアです」と、これからの教育プログラムの必要性を説いた。会場には約400人の保護者、教育関係者らがつめかけ熱心に話を聴いていた。講演後、山内紀幸小・中・高校長の進行で会場からの質問シートを大迫氏に答えてもらう形で質疑応答が行われた。

■《学校法人山梨学院の取り組み》

国際バカロレアを推進する山内紀幸小・中・高校校長は「高校生を対象にしたDP(ディプロマ資格プログラム:16~19歳)の申請を今年の4月にすでに済ませました。まもなく候補校として認められると思っています。さらにDPを質の高いものに接続していくためにMYP(中等教育プログラム:11~16歳)、PYP(初等教育プログラム:3~12歳)の申請作業を進めているところです。課題は先生たちの研修です。昨年からIBO(国際バカロレア機構)の研修をすでに進めて、今年の夏は3つのプログラムにおいて多くの先生を研修に出す予定です。山梨のフロンティアに向けてやっていきたい」とすでに国際バカロレア導入に照準を合わせ、着々と作業を進めている。山梨学院が取り組む真のグローバル人材の育成に繋がる教育革命に注目する。

文(K.F) カメラ(平川大雪) 2015.6.14