全日本大学ホッケー王座決定戦
~女子、天理大との大接戦を制し決勝戦に進出~
~男子、天理大に敗れ3位決定戦に~
平成27年度「第34回全日本大学ホッケー王座決定戦」が7月9日に開幕した。12日までの4日間の日程で埼玉・阿須ホッケー場、駿河台大ホッケー場で行われる。北海道、東北、北信越、関東、東海、関西から男女各12校が出場し、大学王座を賭けて争う。山梨学院大の女子は、昨年の3位から2年ぶり5度目、男子は昨年4位から9年ぶり2度目の優勝を目指す。男子の試合は9日に始まり、山梨学院大は1回戦で北海道大と対戦20-0で大勝。10日の2回戦は、今年の春季関東リーグ優勝チーム明治大と対戦、3―2で勝利。雪辱を果たし準決勝に駒を進めた。11日の準決勝は天理大と対戦。前半は両者の攻防が激しく、1-1で折り返すと、後半2つの不運のPS(ペナルティーストローク)を許し失点、後半終了が迫る時間帯諦めずに怒涛の反撃を試み1点を返すも、2-3で敗退。明日の3位決定戦に回った。第3シードの女子は10日の2回戦に登場。駿河台大と対戦し、ディフェンスからの攻撃の起点が機能し、5-0で勝利。準決勝に進出した。11日の準決勝は、後半1点ずつを取り合い、SO(ショートアウト)戦にもつれ込み3-2で接戦を制し、明日の東海学院大との決勝戦に臨む。
《女子の結果》
山梨学院女子は、春季関東リーグを優勝、春秋季通算42連覇を達成。圧倒的な強さを見せる。11日の準決勝は、前回の王座決定戦でも準決勝で戦った天理大と対戦。前回大会は終了間際に同点に追いつかれ、SO(シュートアウト)戦に敗れ決勝進出を逃した因縁の相手。山梨学院は、前半ボールを支配、ゴールに迫るも得点に結びつかず、前半を0-0で終了。後半に入り3分、天理大に一瞬の隙をつかれ、カウンターからゴールまで持っていかれ先制点を許した。山梨学院も再三チャンスを作るもなかなか点に繋がらない。22分、サークルに送り込まれたボールを5番FW・佐藤圭(4年 羽衣学園高)がリバースアシスト、10番MF・大野育奈(3年 飯能高)がタッチして決め、1-1の同点に追いついた。試合はこのままSO戦に突入、3番GKの笹木美里(3年 伊吹高)が好セーブで3-2と凌ぎ、昨年の悔しさを晴らした。明日の決勝戦に進出した。
2015全日本大学ホッケー王座決定戦 女子準決勝戦 《山梨学院大VS天理大》7/11 埼玉・阿須ホッケー場 |
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○ 山梨学院大 1 | 前半 0-0 後半 1-1 SO戦 3-2 |
1 天理大 ● |
得点 大野育奈 SO戦 中尾明日香2 河村元美 (山梨学院) 得点 江村佳歩 SO戦 高山美咲 森花音(天理大) |
試合後、8番MF西永優衣主将(4年 石動高)は「立ち上がりから自分たちがやろうとしていたホッケーが出来て良かった。」後半早々、先取点を取れたたことについては「結構早い時間だったので、まだ追いつけると強い気持ちで最後までやり切った。決勝も今まで通りの自分たちのホッケーができれば大丈夫」と意気込んだ。SO戦の好セーブで勝利を呼び込んだ3番GK笹木美里選手(3年 伊吹高)は「練習で結構SOをやっていたので自信はあったですのけど、昨年の王座で同じ天理大との準決でSO戦で敗れてしまい、今年は絶対という気持ちがあったのと、応援してくれる仲間の力があったから最後まで粘れました」と強い意志を見せた。ジョン・シアン女子監督は「なかなか点が入らない試合でしたけど、お互い消極的なわけでもないし、守備に対して執着心があった試合で緊張感がありました。先制されても自分たちのホッケーをやり、最後まで諦めずやれ切れたことが勝利の要因」と試合を振り返った。
《男子の結果》
昨日10日に行われた男子2回戦は、前回大会の3位決定戦で敗れ、今年の春季関東リーグでも敗れ、優勝した明治大と対戦。相性の悪さが気になる相手との戦いだったが、3-2と接戦をものにし勝利。雪辱を果たし準決勝に駒を進めた。11日の準決勝は、女子と同じ天理大と対戦。前半、山梨学院大、天理大ともにPC(ペナルティーコーナー)を取り合うが先に決めたのは天理大。負けじと山梨学院も反撃するが相手GKに阻まれ、点を奪えない。29分に得たPCで、ようやく15番FB・伊藤義一(3年 山梨学院高)がスティックを振りぬき1-1の同点に追いつき前半を終了。後半に入ると、攻め切れずにいる山梨学院のサークル内で天理大は、PS(ペナルティーストローク)を得ると冷静に決め均衡を破った。山梨学院もPCを得るが相手GWの攻守で決定機を逃すと、不運にも2度目のPSを決められ1-3とリードを許した。時間がなくなった山梨学院は諦めずに攻め続け31分にPCで1点を返したが、そこまで。チャンスをことごとく阻止され、タイムアップ。無念の敗退となり、明日12日の早稲田大との3位決定戦に回った。
2015全日本大学ホッケー王座決定戦 男子準決勝戦 《山梨学院大VS天理大》7/11 埼玉・阿須ホッケー場 |
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●山梨学院大 2 | 前半 1-1 後半 1-2 |
3 天理大 ○ |
得点 伊藤義一 2 (山梨学院) 得点 山田翔太 2 黒川大地(天理大) |
敗れて肩を落としている選手の中で川端諒大主将(4年 川棚高)は「最後の集中力が足りなかったのかな。チームの状況とか、試合の運び方とかは、何の問題もなく非常に悔しいです。明日もあるのでしっかり勝って3位で終われるように。そして、また1からスタートしてインカレに向けてチームを作り直していきたい」と明日からに照準を向けた。寺本祐冶監督・部長は「選手はチャレンジしながら良くやれたと思うし、ただあれだけPCを取りながら決め切れなかったというところでチーム内の信頼関係をもう少し強くしていかないと、選手はそれぞれ伸びてここまできたので、それをチーム力に変えていきたい」と監督は今後の課題として、チームの信頼関係を挙げた。ここを如何に修正していくかが鍵となりそうだ。
12日の山梨学院男女は、午前中に男子の3位決定戦、午後に女子の決勝戦が行われる。女子は2年振り5度目の優勝を目指す。
文(K.F) カメラ(平川大雪) 2015.7.11