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山梨学院小学校サマープロジェクト

~各学年が、親元を離れ共同生活~
~僕たちの学びのフィールドは自然~

山梨学院小学校で夏休み入り直後の7月17日から24日までの期間に1年生から5年生までが交代で行う、「サマープロジェクト」が実施された。このサマースクールは学年が上がるごとに自然活動のテーマを変え、山学小の教育の3つの柱「自律性、豊かな想像力、ともに生きる」を実践した自然体験型授業として行われる。親元を離れ、仲間とともに自然の中に身を置き、生き物に触れ、観察し、物づくり活動や炊事体験などを通し、「知ることが面白い」「学ぶことが楽しい」の経験を重ねていく。自然のフィールドに出て行う宿泊共同生活は、山梨学院小に通う子どもたちの「学び」に、成長という大きな意味をもたらしている。7月17日から19日に予定していた4年生の上野原市棡原へのサマープロジェクトは台風11号の影響で土砂災害が発生したため、8月30日~9月1日に延期した。

山梨学院小のサマープロジェクトは、親元を離れ共同生活を通して学ぶことの大事さを教えている。学年ごとにテーマを考えさせ、調べ、仲間とともに行動する。あくまで授業の一環として行うのが特徴。身近な自然を授業で学び、調べ、感じることから始まり、徐々に県内他地域の自然と比較することを学んでいく。高学年は、山梨県以外へ足を延ばし本県との自然の違いを調査、体験へと発展していく。6年生は、事前学習した北海道の大自然を実体験し、視野を広げている。

◆《山梨学院小のサマープロジェクトの内容》
■1年生は山梨学院小の校内で1泊2日の宿泊体験。保護者から離れて仲間と2日間共同活動をともにすることを通じて自立心を養う。
■2年生は1泊2日で近くの愛宕山での野外活動を通し、身近な自然とふれあいや仲間との集団生活で社会性や協調性を育む。活動は、ゲーム形式での自然体験や提灯や竹とんぼ作りの創作活動を行う。
■3年生は宿泊学習の計画や準備を通して、見通しをもって行動し自律性を高める。八ヶ岳山麓で1泊2日。雄大な自然を観察する。身近な自然との違いを見つける面白さを味わい、徐々に活動場所を広げていく。薪を使用し、火起こしから仲間と協力してすべて自分たちでカレーライスを作る、初めての炊事体験を通じ、団結力を深めていく。
■4年生は1泊2日で上野原市棡原の県立青少年自然の家に宿泊。清流での川遊びを体験しながら水辺の生き物を観察する。夜はキャンプファイアやフォークダンスで仲間との絆を深める。仲間とのつながりの大切さや自然との触れ合いを体験的に学び協調性を育む。
■5年生のサマープロジェクトになると2泊3日の県外地になる。目的地は新潟と長野の県境、新潟県妙高市。雄大な妙高高原で森林観察員の案内でネイチャーウォッチングや、上・下流の川に住む生き物の違いを観察したり、夜は星座観察など盛りだくさんの活動が組み込まれ、4年生で経験した野外炊事など教室以外の自然体験を学ぶ。集団での宿泊体験や野外活動を通して、自立心や責任感を培う。

■6年生になるとプロジェクトの集大成として、6月下旬に5年生までの体験を生かした北海道プロジェクト(北海道卒業旅行)が3泊4日で行われる。1ヶ月以上前から計画・準備を授業で進め、学んだ知識を持ち、釧路湿原釧路川でのカヌーの川下り、世界自然遺産・知床半島の大自然のネイチャーウォッチングなど普段経験できないプログラムを体験していく。

瀬端淳一郎副校長は山梨学院小のこの取り組みを「基礎学力を付けるだけではなく、“生きる力”をつけるためにはもっと集団的に学ぶとか、自分たちが学んだことを活用する場所で自然体験や集団行動を通して、体験する総合的な学習として位置づけることで、当校の教育の3つの柱『自律性、豊かな想像力、共に生きる』の“試しの場”になっているわけです」と話した。山梨学院小の独自の教育システム「プロジェクト」でいくつもの学びの場を生み出すことで、子どもたちが学ぶことが楽しいと、自ら学び、成長していく支えの一つが「サマープロジェクト」と言える。

文(K.F) 写真提供(山梨学院小学校) 2015.7.25