全国高校総合文化祭
~もう一つの「高校生夏の祭典」~
~マーチングバンド・将棋団体部門に出場~
第39回全国高校総合文化祭「2015滋賀びわこ総文」が7月28日から8月1日、滋賀県で開かれる。「翔びたとう 創造の翼で きらめく湖(うみ)から」をテーマに、文化芸術活動に取り組む全国や海外の高校生約2万人が参加。日頃の活動の成果を発表し、技を競い、多くの仲間と交流し、創造性に満ちた芸術文化活動を展開する「高校生最大の文化の祭典」。山梨学院高からは、マーチングバンド部門(7月30日)と将棋部門の団体戦(7月28・29日)に出場する。マーチングバンド部門は、5年連続9度目。将棋部門団体戦は2年連続の出場となる。梅雨が明け、連日猛暑が続く中で大会前の調整に余念のない2組を紹介する。7月28日からは、スポーツの祭典「全国高校総合体育大会」も和歌山県を中心に開催される。高校生の熱い夏の戦いに注目する。
◆マーチングバンド部門
山梨学院高校吹奏楽部88人のメンバーは、8月9日に行われる山梨県吹奏楽コンクールに向けた練習と、滋賀県で7月30日に行われる総文祭マーチングバンドの練習に毎日取り組んでいる。特に高校野球の応援が終わってからは連日、マーチングを中心にグラウンドで特訓を重ねてきた。なるべく暑い時間を避け午前中の早い時間と、夕方を選び行っている。25日の直前練習を見た。午後4時に始まった練習は、坂道を行進する練習から始まり、階段を1段上がり下りしながら演奏する、スポーツ部並の厳しい練習だ。グラウンドに日が翳りだしてマーチングバンド練習に移った。まだ、グラウンドは優に30℃を超える。演奏曲目は昨年の吹奏楽コンクールの自由曲、ミュージカル「レ・ミゼラブル」をマーチングに編曲した。演奏時間は約3分強。出場する77人の部員たちは噴き出す汗もものとせず懸命にステップを踏み、隊列を整える。マーチングバンドの隊列を指揮するのがドラムメジャー担当の鶴田愛華さん(3年)。「今年初めてなんですけど、まとめつつ引っ張って行きつつ自分が笑顔でできたらいいなと思っています」と額に汗を浮かべながら話した。猛暑の中での練習で部員を後押しするトロンボーン担当の弦間美波部長(3年)は「追い込みなので、一人ひとり集中してレベルの高い練習ができるように頑張っています。山梨の代表として出るので来てくれたお客さんに満足してもらえるような演奏をしたいです。」と意気込む。総文祭と県吹奏楽コンクールを控え、練習や部員内のオーディションなど調整に忙しい顧問の渡邉正樹教諭は「とても厳しいですよ。子どもたちにとっては。でもそんなに疲れも見せず。目的意識があるからでしょうね。本人たちがやってきてくれたことに最善を尽くしてくれれば、それが一番いい結果に繋がると思いますけどね」と話した。
吹奏楽部員は、27日まで学校で練習をし、28日に甲府を出発、28日夕方行われる総文祭パレードに参加する。大会本番は30日に行われる。
◆将棋部門団体戦
今回の総文祭に将棋同好会も2年続けて出場する。今年5月に行われた山梨県高校将棋選手権大会で3戦全勝優勝、出場を決めた。山梨学院高校将棋同好会は部員数8人。部員は週2回の学校での対局とそれぞれが自分の方法で腕を磨いている。総文祭将棋団体戦は各校3人よって戦われる。出場する3人は、俵宏輔さん(3年)と竹内広也さん(2年)、竹内大地さん(2年)の双子兄弟。昨年の総文祭にも3人揃って出場、予選リーグを3勝1敗で突破したが決勝トーナメントで1回戦敗退、ベスト16で終わった。今年は昨年の雪辱を晴らすべく練習に励んできた。3人は、インターネットでの対局と2週間で1度の割合で開かれる将棋大会での実戦で腕を鍛えてきた。顧問の輿石正樹教諭は「今年は上位、あるいは優勝も狙える」と手応えを口にする。7月18日に行われた「全国高校将棋竜王戦山梨県大会」で兄弟対決を制し優勝した兄の竹内広也さんは「内容も大事だと思うけど、団体戦なので勝ちにこだわった将棋が指せればと思います。実力的には優勝してもおかしくないので頑張りたいです。このメンバーで出場できるのは最後なので優勝したい」と意欲を見せると、弟の竹内大地さんは「可能な限り自分の将棋を指したいですけど、団体戦なので負けない将棋を指せればと思います。どちらかと言うと攻めが得意なので自分らしく攻められればいいかな」と意気込む。昨年の決勝トーナメント初戦で敗北した悔しい思いを胸に、3年間の集大成として出場する俵宏輔さんは「前回は、自分的にも納得できない試合が多かったので、今回は自分がやり切ったと思う試合をたくさんしたいと思います。自分は終盤が得意なのでいかにして序盤をうまく持ちこたえ、終盤に勝負できるかというところで頑張りたい」と雪辱を誓った。将棋部門の団体戦は7月28・29日、滋賀県米原市県立文化産業交流会館で行われる。なお、合唱部門で山梨学院高合唱部が、山梨県合同合唱団の一校として出場する。
7月28日からは、スポーツの祭典「全国高校総合体育大会」も和歌山県を中心に開催される。高校生の熱い夏の戦いに注目する。
文(K.F) カメラ(平川大雪、K.F) 2015.7.26