山学大「スポーツ科学部設置認可」発表 記者会見
~70周年記念事業の一環、新学部来年4月開設~
~あらゆるスポーツ分野で活躍できる人材を育成~
山梨学院大学は8月31日、来年2016年4月に新学部「スポーツ科学部」の開設を文部科学省が認可したことを発表、山梨学院広報スタジオで記者会見を行った。スポーツ科学部は、山梨学院大学がこれまでの競技スポーツの実績をふまえて「スポーツを通じて幅広く社会に貢献できる人材の育成」を目指す目的で来年、創立70周年事業一環として、開設に向け設置申請を行ってきた。新学部の定員は170人。「競技スポーツコース」と「生涯スポーツコース」の2つのコース制を設け、高校生の幅広いニーズに応え、競技者だけではなく、地域スポーツマネジメントの企画などあらゆる『スポーツ』に関する様々な科学的学問を横断的に学んでいくことを想定している。記者会見で新学部設置準備室委員長・理事長補佐の古屋光司副学長は「日本社会が成熟化し、健康で文化的な生活を送ることが非常に重要になってきているという社会情勢の中で、本学のカレッジスポーツで蓄積された知識やノウハウでこの強みを生かし、今の日本の社会に必要とされる人材を養成したいと思い『スポーツ科学部』を設置した」と新学部の役割と意義を説明した。
2018年度は18歳人口が大きく減少する時期である。少子化が進む中、大学改革が進んでいる。特に人口が少ない地方大学は各大学が特色ある学部の開設、再編を模索している。山梨学院大学は、2015年4月、グローバル化を見据えた「国際リベラルアーツ学部」を開設。今回、創立70周年事業の大きな一環として、大学の教育資源を活用した「スポーツ科学部」の開設を柱に積極的に大学改革を進めている。
記者会見の冒頭で古屋光司副学長は「本日8月31日、文部科学大臣から『スポーツ科学部』の設置が認可され、2016年4月1日より開設することとなりました」と報告した。次に、「長寿社会で健康で文化的な生活を送ることに、国民生活のあらゆる面においてスポーツが占める役割が非常に重要になってきています。このように国民の健康生活が必要になってきている日本社会の成熟化した状況があり、一方で本学の40年近いカレッジスポーツ振興で様々な知識やノウハウが蓄積されている状況があり、この強みを生かし、実際に競技者として行っている人に対するサポート、ないしは競技者の育成、こういうことができる人材の養成。そして高齢者や子どもなど様々な年代の人たちの健康な生活などをサポートできるような人材を育成するという2つの側面において人材を養成する」と設置理由を説明した。
続いて新学部設置準備委員・武田芳樹学長補佐が「スポーツ科学部」の概要を説明した。「スポーツ科学部」は、国のスポーツ基本計画(2012)の指針である競技者のスポーツと地域スポーツの「好循環システム」を推進できる人材の育成を目的にしており、その目標達成のために「競技スポーツコース」、「生涯スポーツコース」の2つのコースを設けた。「競技スポーツコース」はジュニアからシニアまで幅広い競技者の競技力の向上に貢献できる“競技スポーツの推進者”に必要な科目を選択して学び、「生涯スポーツコース」では、子どもから高齢者までのあらゆる人のQOL(生活の質)や健康体力の向上に貢献できる“生涯スポーツの推進者”に必要な科目を選択して学ぶ。さらに高校生の幅広いニーズに応えるために、『スポーツチームの経営に携わりたい』、『スポーツ関連企業で活躍したい』、『地域スポーツマネジメントをしたい』など卒業後の多彩な進路を見据えた科目も用意されている。さらにカリキュラムの充実を強調した。本学で初めてになる中学・高校の保健体育の教員免許状の取得も可能になった。また、受け入れ側の体制としては、メダリストを育成した指導者、自ら世界で戦った指導者を初め、就任予定の教員には多くの研究者も含まれ、実践知や経験知を有する教員が連携する構成になっている。山梨学院が所有する充実した既存の施設、新学部のための施設など他にはない内容で新入学生を迎える。山梨学院は「スポーツ科学部」にスポーツの経験がないが、『スポーツが大好き』という学生を歓迎する。『スポーツとともに生きていく力』をしっかり養成すると、アピールした。最後に記者との質疑応答が行われ、その後も出席者2人は“囲み取材”でインタビューを受けるなど「スポーツ科学部」の関心の高さをうかがわせた。
文(K.F) カメラ(平川大雪) 2015.8.31