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秋季関東地区高校野球山梨県大会 3日目
~新チーム発進、関東大会に向け初戦勝利~
~栗尾投手、要所を締め8回無失点好投~

「第68回秋季関東地区高校野球山梨県大会」3日目の9月12日、甲府・山日YBS球場と富士北麓公園球場で5試合が行われた。山梨学院高は夏の山梨大会で、2試合目に甲子園に出場した東海大甲府高に敗れた。大会後、新主将を任された瀧澤虎太朗選手を中心に砂田球場で打倒東海大甲府を胸に猛練習に明け暮れた。山梨学院高校は、今大会の8月中・下旬に行われた地区シード校決定戦でシードを獲得、組み合わせ抽選会で日大明誠高や甲府商業高らが入るBブロックでの出場となり、昨年春以来の関東大会代表(2枠)出場を目指す。新チームでの初戦(2回戦)は、山日YBS球場の第1試合で増穂商業高と対戦した。試合は午前9時、試合開始を知らせるサイレンで山梨学院高の先攻で始まった。打線は、増穂商業高ピッチャーの軟投に苦しめられ、連打が続かず5・6・7回に何とか1点ずつ得点。一方、先発は期待の1年生、右の本格派・栗尾勇摩投手(1年)に託された。栗尾投手は、吉田洸二監督から与えられた課題を実戦で試し、ヒットを打たれるも要所をきっちりと抑え、8回を無失点で締める好投。最終回は2人の投手の継投で点を与えず3-0で初戦を飾った。

山梨学院高校野球部は、夏の大会2試合目で、優勝した東海大甲府高に敗れた後、2年生・1年生の新チームに移行した。大会後に取り組んだのは、課題だった個々の技術のレベルアップとチーム力の底上げ。猛暑の甲府盆地の暑さに耐えながら基本練習から見直し、取り組んだ成果を発揮すべく秋季大会初戦に臨んだ。対戦相手の増穂商業高校は、チームメンバー9人とぎりぎり。だからこそ侮れない。相手は死に物狂いでぶつかってきた。

 

 

 

 

 

 

 

 


 

先攻は山梨学院高。今日の山梨学院は打線で苦しんだ。先頭打者は二塁手の知見寺代司選手(2年)。6球目を鮮やかにセンター前に弾き返し、初回から攻撃の狼煙を上げるかと思われたが、続く2番三塁手・青野岳史選手(2年)はピッチャーゴロでWプレー、チャンスを潰した。3回は四球、相手の牽制ミス、ヒットで走者2・3塁の先制点のチャンス。続くバッターのセカンドゴロでホームを狙ったが、ホームフォースアウト。この回も得点が入らない。山梨学院ナインは増穂商業高ピッチャーの緩い球速にタイミングが合わず、4回までヒット2本に抑えられ打線が沈黙。5回、ようやく四球と9番捕手・手島諒選手(2年)のレフト戦を破る適時2塁打で1点を先取。6回には2つのエラーと6番ライト・吉松塁選手(1年)の中前適時打で2点目、なおも1アウト1・2塁のチャンスも後続が続かず追加点が奪えない。7回は知見寺代司選手と3番センター・瀧澤虎太朗主将(2年)のヒット2本で得点を加え3-0とし、その後両チーム得点が入らずゲームセット。山梨学院は初回から9回まで毎回、先頭打者を出したものの、相手ピッチャーの90~115kmの球速に翻弄され、チャンスは作るものの得点できず残塁の山を築いた。

一方、初戦の先発マウンドは、右の本格派・栗尾勇摩投手(1年)に託された。初回、2回は3者凡退の安定した立ち上がり、3回に初ヒットを許したが後続を抑えた。その後も走者を出すが、後続をぴしゃりと打ち取り、点を許さない。8回にヒット2本と盗塁が絡むピンチを迎えたが最後はレフトフライで仕留め無失点で乗り切った。9回は2番手の宮内大河投手(1年)、3番手・大杉勇次投手(2年)の継投で増穂商業を3人で抑え、3-0で初戦を飾った。栗尾投手は、本来の速球が見られず平凡な球速で、打たせて取る投球で初戦に臨んだのかと思われたが、後述の吉田監督の話に真相が隠されていた。

◆山梨学院高VS増穂商業高 9/12 山日YBS球場

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 合計
山梨学院高 0 0 0 0 1 1 1 0 0 3
増穂商業高 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

山梨学院高 安打7 四球5 三振1 失策0
増穂商業高 安打7 四球1 三振5 失策6

◆山梨学院高
[投手]○栗尾8回→宮内2/3回→大杉1/3回 [捕手]手島 
○栗尾 安打7 四死球1 三振4 
○宮内 安打0 四死球0 三振0  ○大杉 安打0 四死球0 三振1
[交代] ○五十嵐(一塁)→西村(R)→上村(一塁)→栗尾(一塁) 
○吉松(右翼)→(H・右翼)小林(勇)

試合後、瀧澤虎太朗主将は「初戦だったので少し硬かったところもあるのですけど、それは次の試合に生かして、入りを意識してやりたいと思います。チーム一人ひとりがチームのためにやっていきながら個々のレベルアップをして、負けないチームを作って行き、まずは一つ一つ勝って、関東大会の2つの枠に入りたい」と次を見据えていた。吉田洸二監督は「普段練習していない、緩いボールが来たら今日の試合のようになるかなと思い、栗尾を先発させて良かった。練習は今日の試合に合わせてやってきたわけではないので、やはり速い球とか、菊地君(東海大甲府)の沈むボールとか重点的に練習していたのでしょうがないですね」と試合内容は想定内だったことを明かした。いつもより球速がないと感じていた先発の栗尾投手に関しては、「球種は2つしか使うなと指示を出した。ポイントは実際の球速よりも速いなと思わせるボールを練習させている。公式戦の中でやらせることができたので今日はいい一日でした」と将来、大きく飛躍させるために取り組んでいる手応えを話した。「関東大会で2つ勝つことを目標にしているので県大会の準決勝、決勝、2ヶ月後の関東大会に山を作れればなと思っています」と今後の意気込みを口にした。

山梨学院高の2戦目は駿台甲府高と9月20日午前11時30分より山日YBS球場で行われる。

文(K.F) カメラ(今村佳正) 2015.9.12