関甲新学生野球秋季リーグ(第2節第1戦)
~初戦を今季1部昇格の新潟医療福祉大と対戦~
~3季ぶりの優勝に向け松尾完封、初戦白星発進~
平成27年度関甲新学生野球秋季リーグ戦1部第2節第1戦が9月12日、栃木・白鴎大学野球場で行われた。春季3位の山梨学院大はこの日が初戦で、昨春2部1位で入替戦に勝利し、1部に昇格した新潟医療福祉大と第2試合で対戦。山学ナインは、7月に逝去した高橋一三前監督から昨春贈られた濃紺のユニフォームで全員野球を胸に試合に臨んだ。試合は1・2回と両校三者凡退。試合の均衡が破れたのは3回表。先攻の山梨学院、8番・坂本駿作が3塁線を突き破る強烈な2塁打で出塁。その後2死二三塁で2番・枝川大哉の中前適時打で1点を先制。その裏、山学は1死二三塁のピンチを迎えるも内野陣の堅守で得点を許さない。さらに山学は、7回表、5番・備瀬稜也が四球で出塁し、8番・坂本の中前適時打で2点目を追加。投げては、先発・エース松尾勇太が、途中得点圏内に走者を背負うも、安定した投球や仲間の堅守に助けられ新医大打線を8回まで零封。最終回も三者凡退に打ち取り完投し、完封勝利。山学は、秋季初戦を2対0で勝利し、3季ぶりのリーグ戦制覇に向け白星発進を飾った。
平成27年度関甲新学生野球秋季リーグは9月5日に開幕。秋季リーグは1部校6校が総当たりで対戦し、上位2校が関東地区大学野球選手権(トーナメント戦)に出場。その大会で上位2位までに入ると、11月に明治神宮野球場で行われる明治神宮野球大会(全国大会)の出場権を得ることができる。春季3位の山梨学院大は9月12日の第2節が初戦となり、創部以来初めて1部に昇格した新潟医療福祉大と対戦。山学大は3季ぶりの優勝を目指し、昨春、故・高橋一三前監督から贈られたプルシアンブルー(濃紺)を基調としたユニフォームで試合に臨んだ。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 合計 | |
山梨学院 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 2 |
新潟医療福 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
山梨学院
【投手】松尾(勝ち投手) 投球回数9、打者32、打数28、投球数107、安打3、犠打2、四球1、死球1、三振3
【捕手】佐喜眞
【長打】〈2塁打〉坂本
試合は1回・2回と両校相手投手を切り崩せず各回三者凡退。試合の均衡が破れたのは3回表。先攻の山梨学院、8番・坂本駿作(3年 山梨学院)が1死から3塁線を突き破る強烈な2塁打で出塁。その後2死二三塁で2番・枝川大哉(1年 東海大甲府)が中前適時打を放ち1点を先制。その裏、山学は1死二三塁のピンチを迎えるも内野陣の堅守で得点を許さない。4回以降は投手戦の様相を呈し、スコアボードには0が並ぶ。追加点を奪いたい山学は7回表、先頭打者の5番・備瀬稜也(2年 中部商業)が四球で出塁し、6番・佐喜眞拓哉(2年 真和志)が犠打で備瀬を2塁へ送る。2死二塁となり、バッターはこの日先制の足掛かりを作った8番・坂本。坂本は期待通りのバッティングで中前適時打を放ち、山学2点目を追加。一方、先発したエース松尾勇太(4年 米子西)は、 途中得点圏内に走者を背負う場面もあったが、安定した投球や仲間の堅守に助けられ新医大打線を8回まで零封。最終回も三者凡退に打ち取り完投し、今季初勝利。山学は、秋季リーグ初戦を2対0で勝利し、3季ぶりのリーグ戦制覇に向け白星発進を飾った。
試合後、伊藤彰監督は「やってきたことを全員で出そうと言って試合に入りました。きょうの試合は、松尾のナイスピッチングに尽きると思います。松尾のピッチングにバックが堅い守備で盛り立ててくれた。その集中力のある守備から坂本のチャンスメイク、枝川の先制打、坂本の追加点に繋がったと思います。明日以降もきょうのように守りをしっかりしながら集中力のある戦いをして、チャンスをものにし、気を引き締めて戦っていきたいと思います」と語り、試合を振り返った。また中島翔大主将は「秋の初戦なので、気持ちでは負けないように、全員気持ちを一つにして勝ちにいこうと部員同士で話しをして試合に臨みました。松尾もエースらしいピッチングをしてくれて、打撃面でも春が終わり、チームで繋ぐ打撃を意識して練習してきたので、きょうそれが発揮できたと思います。明日も全員野球で勝ち点を取りにいきたいと思います」と述べた。今年初めての完封勝利を飾ったエースの松尾勇太投手は「序盤、少し調子が悪くてランナーを出したりしましたが、うまく低めに集められて、みんなもしっかり守ってくれたので、序盤抑えられたのが大きかったと思います」と試合を振り返り、「(故・高橋一三前監督へは)結果で恩返しするしか自分たちにはできないので、心を一つにしてやっていこうと試合前からみんなで言っていたので、僕自身も一球一球気持ちを込めて投げました。今シーズン、ベンチに入っている選手も応援してくれてる選手も全員野球で一つになって戦って、いい結果で一三さんに恩返しできるようにみんなで頑張っていきたいと思います」と今季に懸ける思いを語った。
山梨学院大の第2節・第2戦は、同じ白鴎大学野球場で、午前10時プレイボールで行われる。様々な思いを胸に、この夏取り組んできた繋ぐ野球、きょうのような堅守、全ての部員の気持ちを一つにした全員野球で3季ぶりのリーグ制覇を目指し、勝点1を奪取すべく新潟医療福祉大に挑む。
文(Y.Y)、カメラ(平川大雪)2015.9.12