山梨県下高校放送コンテスト
~日頃の成果を発揮、アナウンス・朗読部門で1位~
~廣瀬里実さん、中嶌絢さんに栄冠~
平成27年度「YBS杯県下高校放送コンテスト」が去る13日に山梨県立男女共同参画推進センターにおいて開かれた。校内放送に関する関心を高め、技術の向上を図ることと、校内放送の健全な育成と21世紀を創る高校生の豊かな人間形成を目指すことを目的に始められた。今年のコンテストには、アナウンス部門に約40人、朗読部門に約50人、ラジオ番組制作、テレビ番組制作PR部門に約30作品のエントリーがあり、日頃の活動の成果を競った。山梨学院高校からアナウンス部門に3人、朗読部門に3人がエントリーし、アナウンス部門では廣瀬里実さん(特進コース2年)が1位、妹の廣瀬久実さん(特進コース1年)が3位を獲得した。朗読部門では中嶌絢さん(特進コース2年)が1位に輝いた。それぞれの部門1位になった2人は10月12日放送のYBSラジオ「ラララ・モーニング」に生出演する。
◆《アナウンス部門 1位 廣瀬里実(ひろせ さとみ)》
山梨学院高の放送部員は約30人。コンテストに出場できる人数はそれぞれの部門で各校3人まで。そのため、山梨学院高では、出場希望者をオーディションで決めている。部内のオーディションを勝ち抜きアナウンス部門にエントリーした廣瀬里実さん(特進コース2年)は、約40人の出場の中、堂々の1位に輝いた。「6位から発表されていくんですけど、先に妹の名が呼ばれて、2位も呼ばれなかったので、これで私はもうないのかなと思っていました。1位と呼ばれた時は、もう本当にびっくりしました」と諦めの心境を明かした。アナウンス部門は自校のニュースを原稿にまとめ、1分10秒以上1分30秒以内でアナウンスすることで競われる。廣瀬里実さんは「合唱部がいろいろ活動の幅を広げ、『富士河口湖音楽祭』でジョン・健・ヌッツォというテノール歌手の前座とバックコーラスをしたことを原稿にしました」と内容を話した。放送部の練習は基本毎日活動。練習方法は、普段は発声練習が主で早口言葉やロングトーン(どれだけ長く声を出せるか)という毎日コツコツ自分の声をつくる活動をしている。1位という頂点に立った廣瀬里実さんを、妹の廣瀬久実さんが明かす。「姉は私より練習量が少ないのに、こういうのが得意というか、原稿を自分のものにして読んでいるんです。まだまだ先にいます。すごいなと思います」と話した。
◆《アナウンス部門 3位 廣瀬久実(ひろせ くみ)》
妹の廣瀬久実さん(特進コース1年)もオーディションで選ばれエントリーし、3位に入賞した。廣瀬久実さんは「初めての大会だったのですが、私の番で正面に姉がいてマイクの位置がおかしいとジェスチァーで指摘してくれ、それでマイクを直さなきゃと思いリラックスが出来ました」と気をそらすことで落ち着いたことを打ち明けた。放送部に入部したきっかけは「姉が入っていたということもあるんですけど、始めてみると面白かったので、どんどん引き込まれていきました。もっといろいろな大会に出て頑張りたい」と話した。内容については「今年、書道同好会が発足したので、部長さんなどに話を聞き、書道同好会をよりいい形で知ってもらうような原稿にしました」。3位という結果について「今まで練習してきたことは身体に染み付いているのでスラスラ読めたし、今まで出来なかったことも事前練習で出来たので、最初の大会にしては満点かな」と喜んだ。将来の夢を聞くと「東京五輪の会場で何か声を使う仕事ができたらなと、ずっと思っていて、丁度大学3年の時なので、日本語以外の語学を勉強して、世界で通用できる人になりたい」と大きな夢を語った。
最後に姉の里実さんは「私も妹も結果が付いてきて良かったです。一緒に賞を取ることができ、親孝行になりました」と周囲を笑わせた。
◆《朗読部門 1位 中嶌絢(なかじま あや)》
朗読部門で1位を受賞した中嶌絢さん(特進コース2年)は廣瀬里実さんとともに放送部と合唱部を兼部している。8月の県大会で金賞を受賞し、9月20日に行われた全日本合唱コンクール関東大会で銀賞を受賞した。2つの大会で好成績を挙げた中嶌さんは朗読部門の約50人の出場者の中から1位に選ばれた。「本当に驚きました。何も言葉が出ませんでした。『今、名前を読んだぁ』みたいにパニックになりました」と喜び表現した。朗読部門は既成の作品をエントリーし、1分30秒以上2分以内で朗読する。中嶌さんが選んだ作品は、坂本司作「和菓子とアン」。デパ地下の和菓子屋でバイトすることになった少し太めの女の子の和菓子にまつわる美味しいミステリー。中嶌絢さんは「印象的な部分を抜粋して、オーディションの時から大会用の原稿に近づけるよう言われた」と練習の質を高くすることを指導された。中嶌さんは元来、本を読むことや生徒の前で発表することが好きという。「放送部は話すことを専門的に練習するじゃないですか、それを活かして去年、今年の夏と模擬裁判選手権という大会に参加しました。法曹方面にも興味があるので話すことを活かして進めたらなあと思っています」と将来の進路を話した。
3人を指導してきた国語担当の長坂教子教諭・放送部顧問は「熱心に1ヶ月余り練習してきました。それぞれ読んでもらって、今のはこうだよ、低く入ったほうが良いとか、それぞれに合わせてかなり細かくアドバイスしました」と練習の成果が表れたことを喜んだ。
アナウンス部門で1位になった、廣瀬里実さんと朗読部門1位の中嶌絢さんは、10月12日(火)放送のYBSラジオ「ラララ・モーニング」に生出演する。
文(K.F) 2015.9.25