小・中学生が多文化交流会
~オーストラリアから修学旅行生が来校~
~生きた英語を使う貴重な体験~
山梨学院小学校・中学校で9月29日、オーストラリア修学旅行生と多文化交流会を行った。外国の生徒と交流し、目的意識を持って英語を使用することで英語力、コミュニケーション力を高めることを目的にしている。山梨学院小学校では全学年週3回の英語に授業を行い、4年生になると中学校の教科書を使い授業を進め、中学校では、日本人教師と外国人教師により、高度な英語教育を取り入れ、3年生には、1ヶ月のオーストラリア語学研修を行うなど、グローバル化に対応できる人材を育てる取り組みを積極的に行っている。今回の多文化交流は、2008年から2012年まで山梨学院小で英語の講師をしていたオーストラリア人のディクソン・ジャイラさんが、母国の公立校・メリマック・ハイスクールの教師になり、日本への修学旅行の一部に山梨学院小・中学校訪問を予定し、実現した。一行22人(引率2人)は、昨日28日東京から甲府に到着。29日午前中、山梨学院中学校2年生と折り紙の手裏剣制作などで交流会を行った。その後、小学校に徒歩で移動、全校生徒に交じりランチを取り、5時限目に4年生が英語で施設案内を行ったり、ゲームで交流を深め、笑いが溢れる1日を楽しく過ごした。
山梨学院では幼稚園から、留学生や大学の外国人教員などと積極的に多文化交流を目的にした時間を設け、小さい頃から異文化と触れ合うことを大事にしている。小学校では低学年から全学年で週3回の英語の授業を取り入れ、4年生からは中学生の教科書を使用して英語力を向上に力を注いでいる。山梨学院中学校では、3年生に実施している1ヶ月間のオーストラリア語学研修に必要な英会話力や英語で自分の考えを表現できる力を養い、将来グローバル化に対応できる人材の育成を目指している。
◆《オーストラリア公立メリマック・ハイスクール修学旅行生》
今回、オーストラリアからの修学旅行生の来校は公立メリマック・ジュニアハイスクール生(中学生)2人、ハイスクール(高校生)が18人、引率2人の総勢22人。交流会は山梨学院が積極的に進めている英語力の向上と多文化交流の推進などグローバル化に向けた授業の一環として行った。引率者の一人ディクソン・ジャイラ教師が2008年から2012年まで山梨学院小学校の英語講師として着任していたことで実現した。一行は昨日甲府で宿泊、29日午前10時10分にJR中央線で酒折駅に到着し、徒歩で山梨学院中学校に向かった。
◆《午前中、中学校で折り紙『手裏剣制作』》
中学校では、2年生が修学旅行者を迎えた。交流会では3クラスに分かれ、英語で互いに自己紹介後に手裏剣制作を行った。修学旅行生は生徒に折り方を教えてもらいながら、慣れない手つきで手裏剣を制作。積極的に教えていた小澤良介さんは「普段は英語圏の人と話すことはめったにないので、とても貴重な体験になりました」と話した。山内悠真さんは「普段の英語に加えて、このようなグローバルな経験ができて楽しかった。もっとしたいです」と積極的だ。修学旅行生の中でも折り紙に興味を持ったジェイド・ウッドールさん(16)さんは「とても楽しかったです。生徒たちがちゃんと手伝ってくれて仕上げられたのでとてもいい体験になりました。とてもやさしくてケアしてくれてアットホームな雰囲気でサポートしてくれたので良かったです」と笑顔で応えた。担当した野崎順・英語教諭は「今日迎え入れた2年生の生徒たちは、来年オーストラリアに行くので、実際に英語で話すことによって交流が深められると思い、自己紹介の時間と手裏剣作りの時間を取りました。年間数回はオーストラリアに限らず、中国やアメリカの留学生が高校に来たり、中学に来たりするので交流はその都度いろいろな活動をしながらしています」と話した。
◆《午後、小学校で全校生徒とランチ、4年生が英語で施設案内》
一行は、小学校から移動し、昼に全校生徒と一緒にランチを食べ、休み時間には児童たちに交じり竹馬や一輪車に興じたり大型遊具で遊んだりし、童心に戻り楽しんでいた。5時限目に4年生3人と修学旅行生1人の組み合わせで、4年生が英語で校内施設を説明して回り、交流を深めていた。最後はゲームをして盛り上がり、記念写真を撮って、4年生全員で修学旅行生を送り出した。3年ぶりに来県したディクソン・ジャイラさんは「今、中学・高校で日本語と日本文化を教えているので生徒たちに実際に来て日本の学校ではどんな勉強しているか見せたかった。オーストラリアと比べて全く違うので良い経験になったと思います。来年も来たいです」と懐かしそうに話した。マリー・モーさん(15)は「とても楽しい。面白い。たくさんエネルギーがある」と日本の生徒の印象を語った。山梨学院小4年生の女子児童は「オーストラリアからわざわざ来てくれて、自分たちの学校を紹介でき、めったにない楽しい時間が過ごせて良かった」と興奮気味に話した。樫原伸介教諭は「英語を生で使う機会が以外と少ない。授業では外国人講師がいますが、生徒一人ひとりに、伝えたいとか言わなきゃいけないとかいう気持ちを、本当に使える機会を与えたかった。もう一つは、いろんな文化圏の人と交流を持つことは、考え方の違いとか、もちろん容姿の違いなどありますが、一緒に遊んだら仲良く出来るんだということが実感できるというのが異文化交流ですね」と話した。
オーストラリア修学旅行生一行は、明日から6日間京都、奈良、広島と日本の文化を学び、10月5日にオーストラリアに帰国する。日本の山梨学院小学校・中学校で交流した生徒たちの思い出を胸に刻み。
文(K.F) カメラ(平川大雪) 2015.9.29