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日本学生ショートトラックスピードスケート選手権
~松島、女子1000・1500mで2冠の快挙~
~男子5000mリレー2連覇達成!~

「第38回日本学生ショートトラックスピードスケート選手権」(インカレ)が10月17日・18日の両日、岩手県二戸市・県立青少年の家スケート場で行われた。スケートシーズン開幕は大学日本一を決める個人・大学対抗戦。今年の山梨学院ショートトラックのメンバーは昨年と同数の男子4人、女子1人の5人。初日に行われた女子1500mで松島ジョアンナ瑶子(2年)が昨年の3位を上回る初優勝を飾った。男子では1500mで岩下聖(3年)が2位準優勝を果たした。2日目は松島ジョアンナ瑶子が1日目に続いて1000mでも初優勝し2冠に輝いた。男子は5000mリレーで優勝。2連覇を達成した。男子3000mでは菊地哲平が2位に入る健闘を見せ、総合得点に貢献した。男子の学校対抗総合で山梨学院男子は2位となり昨年の3位から順位を上げた。女子唯一で出場した松島は一人で総合順位3位に入る活躍をした。

ショートトラックの1周は111.12m。競技の距離は5000m、3000m、1500m、1000メートル、500mがありそれぞれの周回は45回、27回、13.5回、9回、4.5回トラックを回る。この競技の魅力は、鋭いカーブを絶妙なバランスとスピードを持って、抜きつ抜かれつのスリリングなレースは、接触や転倒も多く迫力感に満ち、見るものを魅了する。

◆女子1500m・1000m優勝2冠を獲得 《松島ジョアンナ瑶子》

山梨学院勢唯一、女子ショートトラック出場の松島ジョアンナ瑶子選手(2年 長野・小海高)は、ボリビア人の父と日本人の母を持つ、東京都出身。小学6年生で始めたスケート。中学3年の時、スケートをするため環境が整っている長野県小海町に単身転入。スケートの名門小海高に入学してからはスピードスケートを部活で、帝産クラブでショートトラックスケートを練習する二刀流を続けてきた。現在は、ショートトラックスケートに専念し、昨年大学1年のインカレでは1000mで3位の表彰台に上った。10月17日、女子1500mの準決勝をタイム1位で通過した松島は、決勝で残り4周の後半、瞬発力を発揮した上手なコース取りでトップに立つと、追う2人を振り切りインカレ初優勝を手にした。2日目18日に行われた女子1000mでも松島は、スケーティングと駆け引きの巧みさで3位のポジションからゴール手前、僅かに空いたインコースから身体を入れ足の差でゴール。1位を勝ち取った。松島ジョアンナ瑶子選手は「狙ってはいたのですが、まさか二冠取れるとは自分でもびっくりして部分もあるんですけども、今回はチャレンジすることをテーマにやってきました。今年に入ってからあまり成績が良くなくてこのテーマにしたのですけど、今回、失敗してもいいからチャレンジすることが大事だなと分りました」と優勝の勝因を語った。

◆男子5000mリレー優勝2連覇達成 《山浦大明・岩下聖・菊地哲平・菊地浩樹》

圧倒的な強さだった。10月18日、2日目の最終レース。男子5000mリレーは昨年も優勝している種目。111.12mを4人で45周を繋いでいく。力を持った4人のバランスが取れているチームが有利。山梨学院は山浦大明主将(4年 長野・小海高)を中心に岩下聖(3年 長野・小海高)、菊池哲平(2年 長野・小海高)、菊池浩樹(1年 長野・小海高)が個々の力を発揮、残り2000mで主導権を握りトップに出ると引き離しに掛かる。会場の応援も各大学を中心にヒートアップ。2位の阪南大が必死に追いかけるがあっという間に差が広がり、疾風の如く周回を続け、最後は20mの大差をつけ1位でゴールを切り2連覇を達成した。4人はスケートの盛んな長野県小海町で幼い頃から共にスケートを楽しみ、スケートの名門小海高に入学、野辺山の帝産クラブで練習を積んできたチームメイト。高校時代にそれぞれ実力を付け、山梨学院大に入学してきた。個人種目では2種目で転倒し、結果を残せなかった山浦大明主将は「リレーに力を入れて練習してきたので、決勝のレースも練習通りに、コーチが予想した展開にもなったので良かった。絶対優勝するんだという気持ちが皆に繋がった。ただ、自分の転倒が総合優勝の足を引っ張ってしまった」と最後は悔やんだ。岩下聖選手は「リレーで優勝するというのは全員の目標で、それだけ練習の積み重ねがあり自信はありました。できれば総合優勝を取りたかった」と話した。菊池哲平選手は「みんな3タッチ(1.5周×3回×4人=約2000m=残り18周)ずつのところで、しっかり前に出て逃げる態勢に入ると打ち合わせした通りに、しっかり前に出て先行レースすることが出来たのですごく満足しています」とレース展開を話した。菊池浩樹選手は「ちょっと迷惑を掛けたところもありますが、まずは落ち着いて滑ることを自分なりに考えてやりました。1年生なので挑戦という気持ちで頑張りました」と初々しく話した。

◆男子個人種目で準優勝2人も、僅かに総合優勝に届かず

男子の個人種目は、1日目に男子1500mに出場した岩下聖選手(3年 長野・小海高)と菊地浩樹選手(1年長野・小海高)が決勝に残った。周回が残り僅かになったところで岩下と立教大、神奈川大の3選手が3つ巴になりトップを狙うタイミングを計る。3番手の岩下は2番手につけていた神奈川を残り半周でインから交わし2位に入った。岩下聖選手は「アクシデントもあった2位だったのでラッキーでした。レース感覚は良くなってきている。これからスタミナを付け、目標を上に上げていくことで結果を残したい」と前向きに話した。前半集団を積極的に引っ張った1年生の菊地浩樹は5位に入賞した。岩下は2日目の1000m決勝に進出、4位に入り安定感を見せた。同じ2日目に男子3000mに菊池哲平と菊池浩樹が決勝に進出。両選手は常に前で滑る攻めるスケートをし、菊池哲平が2位に、4位に菊池浩樹が入る健闘を見せた。菊池哲平選手は「自分はフィジカルが弱いので最後1位と少し差を付けられてしまったので、食いついて行けるような体力を付けたい」と課題を挙げた。山浦大明は500m、1000mの2種目を転倒し、決勝に進出できず不本意な成績で終わった。

試合後、篠原祐剛コーチは「松島は、調整方法もうまくいき、本人の気持ちもしっかり入っていた。男子はリレーで2連覇したことは喜ばしい」と評価したが、僅かの差で総合優勝を逃したことに、「初日の1500mからいい形でポイントが取れたんですけど、あと一歩のところでビックポイントが取れない。惜しいレースがいくつかあった。最後の詰めの部分が弱い。そこを成長していかないと先に進めない」と男子に苦言を呈した。

最終学校対抗男子総合は、1位・神奈川大127点、2位・山梨学院大124点、3位・阪南大115点、4位・関西学院大105点、5位・大坂経済大70点、6位・慶応義塾大39点など。女子は1位・神奈川大63点、2位・早稲田大38点、3位・山梨学院大29点、4位・慶応義塾大23点、5位・中京大20点、6位・阪南大19点などとなった。表彰式では優勝者に金メダルを贈られるが、女子で松島が2個、男子リレーで4人に金メダルが贈られ、式後に全員がメダルを掛け、記念写真に納まった。

文(K.F) カメラ(平川大雪) 2015.10.18