山梨学院大と甲府警察署が協定締結
~災害時等に県下初大学施設との協定締結~
~古屋忠彦学長・松原茂雄甲府警察署長が調印~

山梨学院大学と甲府警察署は「災害時等における大学施設の一時使用に関する協定締結」の調印式を10月30日、山梨学院広報スタジオで行った。調印式は記者発表の形で行われた。古屋忠彦学長と松原茂雄甲府警察署長が協定書の署名と押印を行い、握手を交わした。協定内容は大規模災害等の発生により、警察庁舎において業務の遂行と庁舎機能の維持が困難になった場合、警察活動の拠点として、山梨学院大の大学施設および駐車場の一部を代替施設に使用するというもの。代替施設は、山梨学院50周年記念館8階会議場と駐車場が設定された。代替施設の確保は、警察業務の継続が可能になり、速やかな応急や復興対策を講じることができ、地域住民の安心・安全の確保に繋げられる。災害に備える警察署の代替施設の確保は全国で広がりを見せている。
災害時は、警察署などが治安の維持、救助活動を行い、住民の安心安全の確保を優先しなければならない。東日本大地震の際に、宮城県では3警察署が津波で全壊するなど、使用不能となり、警察業務に大きな支障が出た。この教訓を活かして、甲府警察署は山梨学院大学に代替施設使用の協力を依頼し、大学は全面協力を申し出た。災害時における大学施設の一部使用に関する協定締結は県内初めて。協定書の内容は、代替施設として山梨学院50週記念館(クリスタルタワー)8階大会議室(面積約250㎡、収容人数・約120人)と駐車場の一部を警察署の拠点として使用、速やかに応急・復旧対策を講じ、地域住民の安心・安全を確保する。協定調印式は記者発表され、初めに甲府警察署の概要説明が行われた。続いて甲府警察署・松原茂雄署長、古屋忠彦学長が協定書に署名と押印をして協定を締結した。松原茂雄甲府警察署長は「山梨学院の関係者の皆様には本協定の趣旨に対し、深い理解と全面的な協力をいただいたことに厚く御礼を申し上げます。本協定の締結によりまして警察署の代替施設が確保されますことは、市民の安心安全に大きく寄与するものでございます」と挨拶。古屋忠彦学長は「本大学がふるさと山梨、とりわけ県都である甲府市のお役に立てることはうれしいことであります。大学が自然災害の対応だけでなく普段の日常の営みの中にも地域との連携が重要であると考えます。キャンパスの開放や図書館の開放を含めまして大学が持つハードや、貴重なソフトの提供など、地域に還元でき、信頼される大学に成るべきと考えます」と述べた。この協定は、協定に定めない事項について課題が生じた場合は双方で協議し定めるとし、地域を守る警察署と地域との連携を深める大学が日常的に良い関係を維持していくことを確認した。記者会見の後、拠点となる大会議室を記者に公開した。
文(K.F)カメラ(平川大雪) 2015.10.30