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全国高校駅伝競走山梨県予選
~男子5年連続、女子7年連続優勝~
~女子は全員区間賞、三浦佑美香が区間新~

「男子第66回・女子第27回全国高校駅伝競走山梨県大会兼関東高校駅伝県予選」が10月31日、西湖畔周回コースで男子は7区間42.195km、女子は5区間21.0975kmで男子出場校19校、女子出場校15校が健脚を競った。男子は、山梨学院高が昨年より29秒タイムを落としたが、2時間12分00秒でゴール。2位韮崎高に6分18秒の大差を付け、5年連続15回目の優勝。女子は、2位韮崎高に4分20秒差を付け、1時間9分25秒の大会新記録でゴールテープを切った。昨年より50秒タイムを縮めた。7年連続15回目の優勝を飾り、区間賞を全員が獲得した。最終5区の三浦佑美香選手が区間新を出す激走を見せた。男子の成績は、2位に韮崎高、3位に甲府工となった。女子は2位に韮崎高、3位に山梨農林高となった。山梨学院高は11月21日行われる関東大会、12月20日の全国大会(都大路)の出場権を獲得した。今回の県大会優勝の山梨学院高他、上位6チームが関東大会に出場する。

男子第66回、女子27回全国高校駅伝競走山梨県予選大会は、曇り空ながら紅葉が彩りを添える西湖湖畔で行われた。気温があまり上がらない肌寒い空気の中を各高校の選手が一瞬を切り裂き、選手の熱い走りと声援の熱気が交差する。高校駅伝の幕開け。参加チームは男子19校、女子15校それぞれが1校の全国大会、6校の関東大会出場枠を賭けて戦った。

◆男子5年連続15回目の優勝に向け、スタート

男子は午前10時30分、西湖レストハウス前駐車場をスタートした。1区は矢島洸一(1年)、レースの流れを作る役割を託されるが1位の韮崎高に20秒の差をつけられ2位で2区の飯島圭吾(2年)に襷を繋いだ。飯島は本来ならば1区を走る予定だったが、数日前に10000mを走る大会があったため、大事を取り短い距離に回った。飯島の走りは気迫がこもっていた。疲れが残る中、前を行く韮崎高を猛追する。1km2分55秒のペースで韮崎高をかわし、3区に繋いだ時は37秒の貯金を作った。飯島圭吾選手は「1位と思ったより差があり、少し焦ったんですが2区は登りも下りもあるコースなので、先頭は落ちてくるだろう思い、落ち着いて入って後半から勝負という気持ちで走りました」と沈着なレース運びをした。3区関川大吾(3年)、4区熊谷尭之(3年)、5区花田幹太(3年)の3年生トリオが快走。熊谷尭之選手は「自分のペースで走れ、自分の中ではいい走りができました。関東では競い負けしないように、これからもっと練習します」と昨年、不調で走れなかった雪辱を果たした。4分近いリードを奪うと、6区の八重畑龍和(1年)も1年生ながら落ち着いた走りを見せた。最終7区の志村仁夢(2年)は余裕の笑顔でゴールテープを切り、チームは2位韮崎高に6分18秒の差をつける圧巻の走りで優勝を飾った。アンカーの志村仁夢選手は「とてもきつかったですが、2km先からの登りは、得意だったので、そこからペースを上げて行きました。ゴールテープを切る時はうれしくて思わず笑ってしまいました」と笑顔で応えた。体調を崩して応援に回った篙原和樹主将(3年)は「昨日のミーティングで誰ひとり気を抜かず、もう一度気を引き締めてやろうと言った結果、笑顔でゴールできて良かったです。次も今回の結果に満足せず、次もチーム一丸となり頑張ります」と話した。

◆男子《42,195km》 優勝*山梨学院高 タイム*2時間12分00秒

区間 氏名 距離 区間タイム 区間 合計タイム 総合
1区 矢島洸一(1年) 10,000m 32,45 2位 32,45 2位
2区 飯島圭吾(2年) 3,000m 8,44(新) 1位 41,29 1位
3区 関川大吾(3年) 8,1075m 25,26 1位 1:06,55 1位
4区 熊谷尭之(3年) 8,0875m 25,04 1位 1:31,59 1位
5区 花田幹太(3年) 3,000m 9,04 1位 1:41,03 1位
6区 八重畑龍和(1年) 5,000m 15,21 1位 1:56,24 1位
7区 志村仁夢(2年) 5,000m 15,36 1位 2:12,00 1位


レース後、箱崎孝久監督は「1区は1年生に長距離を走る経験をさせたので区間2位という結果でしたが、後は区間賞で全体的には、まずまずです。昨年の関東、全国では良くなかったので、今年は挑戦者として臨みたい」と話した。

◆女子7年連続15回目優勝に向け、スタート。

女子は、男子の10分遅れの午前10時40分に西湖レストハウス前からスタートした。1区島田美穂(3年)はスタート直後から先頭に立ちスタート100m付近、直角に曲がるところですでに後続に5mの差を付けた。その後も快調に飛ばし、第1中継所では2位の韮崎高のエース保坂野恋花(3年)に51秒もの大差を付けて2区に襷を渡した。昨年の同じ区間で自身の記録を22秒も短縮した。レース直後の島田美穂選手は「初めからペースを上げられ調子は良かった。4km付近で湖畔に出てから向かい風で弱気になってしまった。飯野麻耶さん(巨摩高→実業団→現、東農大)の記録を破ることを意識していたので、記録を聞いて2秒足りなかった。悔しいです。“おまけして欲しい”」と最後は可愛らしくおどけた。2区の唐澤優奈(3年)は、さらに2位を引き離し山梨学院高は独走になった。唐澤も昨年高橋真衣選手が出した区間新に僅かに4秒届かなかった。唐澤優奈選手は「3年の最後の県大会で全力を尽くそうと頑張った。ベストタイムが出たのですけど、大会新に届かなかったことは悔しいです。初めてメンバーに選ばれ、このためにやってきたのでうれしかった。その分責任を感じたので果たそうと頑張りました」と振り返った。3区森野純夏(1年)、4区吉住茜(1年)も物怖じせず自分の実力を存分発揮、区間を走り抜けた。5区の三浦佑美香(3年)は2位に3分19秒差で襷を受け取ると、誰もいない前だけを見つめてひたすら足を進めた。16分32秒、1年先輩の齋藤暁選手の持つ区間記録を7秒上回る区間新記録で7年連続15回目の優勝に花を添えた。三浦佑美香選手は「監督からは後ろは気にしないで自分との勝負と言われていたので記録を狙うことを考えた。初めてゴールテープを切って、そのうれしさとか気持ち良さが分ったのでこれを全国の舞台で切れるようにしたい」とレースを振り返った。早川可奈子主将(3年)は「自分は故障で走れなかったですけど、みんな任せられる頼もしい走りをしてくれました。次はしっかり調整して今回出場した選手に絡んで自分の力を十分に発揮できるよう頑張っていきたい」と意気込んだ。

◆女子《21,0975km》 優勝*山梨学院高 タイム*1時間09分25秒 大会新

区間 氏名 距離 区間タイム 区間 合計タイム 総合
1区 島田美穂(3年) 6,000m 19,30 1位 19,30 1位
2区 唐澤優奈(3年) 4,0975m 13,31 1位 33,01 1位
3区 森野純夏(1年) 3,000m 9,50 1位 42,51 1位
4区 吉住 茜(1年) 3,000m 10,02 1位 52,53 1位
5区 三浦佑美香(3年) 5,000m 16,32(新) 1位 1:09,25 1位


レース後、萩倉史郎監督は「1年生はかなり緊張していましたが、その緊張の中でかなりいい経験ができたと思います。3年生の3本の軸は区間新に近いところまで来ていますから、この風の中よく走ったと思います。関東では他の使える選手で試して3本の軸に絡む選手を見極めたいと思っています。全国(都大路)では本当のベストを選んで臨みます」と2ヵ月後に迫った全国大会を見据えた。

◆大会結果《上位6校関東大会出場》
男子優勝・山梨学院高、2位・韮崎高、3位・甲府工、4位・山梨農林高、5位・富士河口湖高、6位・甲府南高
女子優勝・山梨学院高、2位・韮崎高、3位・山梨農林高、4位・甲府昭和高、5位・甲府一高、6位・北杜高

関東大会は11月21日(土)、千葉県旭市・総合スポーツセンター東総運動場発着、全国大会(都大路)は12月20日(日)、京都府西京極陸上競技場発着で行われる。

文(K.F) カメラ(今村佳正、内藤久也、今村高) 2015.10.31