山学小「オクトーバープロジェクト2015」
~“課題探求型授業”今年のテーマは「Puzzle」~
~一人ひとりが1ピース。児童全員で作る大きなパズル~

山梨学院小学校で、児童が関心興味を抱いた文化的・芸術的活動について、チーム単位で研究活動する課題探求型授業「オクトーバープロジェクト」が2週間の期間で行われている。通常の授業とは別に時間を設け、1年から6年まで学年の壁が取り払われ行われる山梨学院小独自の先進的教育プログラム。10月26日から11月7日間までの間、子どもたちは自分が取り組んでみたいと思ったチームに入り、研究や活動に取り組んだ。チームは「ビジュアル・メディア・デザイン」、「ロボテック」、「さかさま動画」、「いえづくり まちづくり」など11チーム。今年の全体テーマは『Puzzle(パズル)』。一人ひとりが1ピースになり、全員揃って力を合わせパズル(作品や活動・表現)を完成させるという意味が込められている。各チームが悪戦苦闘しながら作り上げた作品や活動・演技の成果を最終日の11月7日、集大成の場『オクトーバーフェスティバル』でチームごとに保護者や学校関係者に発表する。
山梨学院小は「自律性を育てる」「創造力を育む」「ともに生きることを学ぶ」を教育の3本柱に、学習指導要領の枠を超えた先進的教育プログラムに取り組んでいる。山梨学院小のプロジェクトは5月の『スポーツプロジェクト』、秋の『オクトーバープロジェクト』、冬の「ウインタープロジェクト」を三大プロジェクトと位置づけ、『オクトーバープロジェクト』は、文化的・芸術的活動について、チーム単位で学ぶ、“文化・芸術の秋”恒例の2週間にわたる先進的教育プログラム。
この期間中は、学年の壁が取り払われ、自由に自分がやりたい分野のチームを選び、1年生から6年生までの児童が同じチームで一緒に同じ研究テーマに取り組む。今年は、『Puzzle(パズル)』が全体テーマ。プロジェクト担当の河合恵教諭は「いろいろと候補があったのですが、全員が一致団結して、まとまって一つのことを作ることを意識しました。まずは各チームで一つのパズルを1ピースとなって完成させたものを、さらに11チームが集まって、さらに大きい全校でのパズルを完成させる意味合いもあり、誰一人として欠けてはならないとしてテーマに決めた」と話した。今回200人以上の校内応募から選ばれた「パズル」のロゴデザインを制作した6年生男子児童は「人をいっぱい描きたかった。生徒が一つのピースになって“オクプロ”というパズルを完成させようと思った」とデザインに込めた思いを述べた。
チームは「ビジュアル・メディア・デザイン」、「さかさま動画」、「いえづくり まちづくり」、「ロボテック」、「スタンプ」、「サンド・パフォーマンス」、「イングリッシュ・ドラマ」、「アフレコステージ」、「古紙ちぎり絵」、「ダンスパフォーマンス」、「話芸」の11分野で、それぞれに分れ研究・活動が行われている。「ビジュアル・メディア・デザイン」チームは写真を1枚1枚連続撮影するコマ撮りアニメや、建物に映像を映すプロジェクションマッピングの制作に取り組んでいる。リーダーの男子児童は「皆で2週間作り上げてきて、最初は出来なかったことが2週間後には出来るようになっているという成長がすごく楽しいです」とプロジェクトの面白さを語った。プログラミングの指示通りに動くオリジナルロボットを作る「ロボテック」チームの男子リーダーは「ロボットを作ることは簡単ですけど、プログラミングで動きを打ち込んで失敗しても、やっと成功した時が最高に面白いです。プロジェクトは、大人になってから役立ちそう」と作る楽しさを話した。世界に一つだけのオリジナルスタンプで絵葉書やシアター作りに取り組む「スタンプ」チームの女子リーダーは「今年のテーマになるように皆で協力して一人も欠けることなく、このスタンプチームの作品が出来上がればいいなと思います」と目を輝かせた。
385人の全校生徒11チーム全員が2週間にわたり、仲間たちと協力し、競い合ったりして、自分たちの力で課題を克服して作り上げた研究成果や活動の集大成を、最終日の11月7日(土)、「オクトーバーフェスティバル」で保護者や学校関係者の前で発表する。11チームの発表場所は、各学年の教室や環境館、スポーツ館、芸術館、カフェテリアなどで作品や活動が見られる。
文(K.F) カメラ(平川大雪) 2015.11.5