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山梨県淡水魚と特産品で料理コンテスト
~産官学連携で地産地消を推進~
~山梨学院短大生がオリジナルレシピを考案~

山梨県と山梨学院短期大学の連携事業「山梨県の淡水魚と特産品の美味しい料理コンテスト」が11月25日、山梨学院短期大学で行われた。食物栄養科栄養士コースの1年生90人が、淡水魚と特産品を材料に、自分で考案したレシピをもとに創作料理に取り組んだ。山梨県農政部、山梨県養殖漁業協同組合、山梨県総合農業技術センター、山梨県富士・東部農務事務所、企業・組合団体などの要請を受け、産官学連携・地産地消推進活動の一環として実施された。主菜は山梨の清らかな水で養殖した淡水魚。副菜・デザートは、連携団体から提供された『ヤーコン』と学生たちが短大のファームで育てた『紅はるか』を使い、学生たちは各自2品のオリジナル料理にアイディアや腕前を競った。料理コンテストは学生たちが山梨の素晴らしい淡水魚と特産品を知り、地産地消に理解と関心を高め、考案したオリジナル料理のレシピを発信することで消費拡大を図る。2010年より行われ、今年で6回目となる。料理のレシピ集は県民に向けて山梨学院短大のホームページに掲載される。

“山紫水明の地”山梨県は、地域に根差した特産品が多く、桃、ぶどう、すももを初め、大塚にんじん、浅尾大根、八幡芋、ヤーコン、紅はるか等が盛んに栽培され、生産されている。また、ミネラルウオーター出荷率日本一を誇る、山梨県の清冽な地下水で養殖される淡水魚。ニジマスの生産量は全国3位、イワナ、ヤマメなどその他のマス類の生産でも3位と上位を占めるが、養殖が盛んなわりに消費量が少ないのが現状。『料理コンテスト』は栄養士を目指す学生の若い豊かな感性と発想で、淡水魚の魅力を特産品とのマッチングを考えた料理を紹介することで、消費拡大を図る狙いで行われている。

今回のコンテストに先立って10月、1年生の学生は山梨県農政部花き農水産課水産担当の平塚匡さんから淡水魚について講義を受け、この日を迎えた。90人の学生は45人ずつ午前の部と午後の部に分れ、山梨県養殖漁業協同組合が育てた淡水魚のニジマス、甲斐サーモン、イワナ、ヤマメ、鯉の5種類の淡水魚から一つを選び主菜を調理、山梨学院短大のファームで学生たちが育てた『紅はるか』、八ヶ岳ヤーコン組合(北杜市)から提供された『ヤーコン』で作ったデザートと合わせて2品のオリジナル料理を調理、腕前を競った。視覚性、安全性、地域の特産品の独創性と味覚を基準に審査が行われた。午前の部・午後の部ともに主菜で3人が賞を獲得。デザートの『紅はるか』(午前の部)・『ヤーコン』(午後の部)賞には、ともに2人が選ばれた。取材した午後の部で賞を獲得した3人に話を聞いた。「鯉のずんだ味噌焼きチーズのせ」を調理した渡邉弘典さんは社会人から短大に入学、管理栄養士を目指す。「最初は西京漬けをイメージし、枝豆を味噌にしてみました。鯉自体は、味に癖がないという印象があったので何でも合うと思った」と話した。フランスパンの上に甲斐サーモンをのせて、3種類のソースをかけた「三種の甲斐サーモン」を調理した石山紗英さんは「難しかったです。そのまま焼いて使うと魚の香りが残ってしまうので、ほうじ茶を下に敷いてグリルで焼きました。魚がパリッと焼けたのが良かった」と苦労を振り返った。「ニジマスの蒸し焼き」を調理した曽根優花さんは「ヘルシーさを求めて蒸し焼きにしました。野菜をたくさん使ったりして創りました。淡水魚の味がさっぱりして、淡白だったので、どんな料理にも使いやすいと思って、創りました。淡水魚は初めてさばいたんですけど扱いやすかった」と話した。

審査員の一人、山梨県農政部花き農水産課水産担当の平塚匡さんは「本当に淡水魚の特質をすごく理解されていて、模様であったり、色合いであったり、皆さんそれぞれに料理に活かしていて、そのあたりのレストランのシェフにも劣らないぐらいの斬新なものがたくさんあり、本当にすごいなという印象を受けました」と若い発想と創意工夫がなされた料理に感心していた。学生を永年指導している依田萬代教授は「淡水魚は珍しいからすごい飛びついてくる、興味があるんですね。魚は今まで嫌だと言っていたのが、今日は魚に向かっていくという力強さがありました。18、19歳の若い学生の感性ある豊かな表現力で特産品が、こんなに上手に見た目のきれいさや調理性、特性がよく分って、素晴らしい料理になりました」と学生の料理の出来栄えに目を細めた。

山梨学院短大では、短大のホームページにレピシ集を掲載、さらに一人分の食材や栄養価、調理法がしっかり分るようにまとめた冊子を作るとしている。

文(K.F) カメラ(平川大雪) 2015.11.26

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