全日本学生スピードスケート選手権
~1日目、総合競技部門で男女が躍進~
~女子高橋500mで1位、男子5000mで大林2位~
平成27年度「第35回全日本学生スピードスケート選手権大会」が12月10日、群馬県総合スポーツセンター伊香保リンクで開催された。11日までの2日間に渡って熱戦が繰り広げられる。大会は、スプリントを競う短距離のスプリント競技部門(SP)と短距離から長距離までのオールラウンドの力を競う総合競技部門(AR)の2部門について、それぞれの種目優勝と総合優勝を争う2日間の学生NO.1決定戦。山梨学院勢はSP部門に男子2人、女子は4人が出場、AR部門には男子6人、女子は9人が出場した。1日目は、女子総合部門(AR)の500mで高橋菜那選手が(4年)が1位、3000mで3位に入り2距離終了時で2位に着けた。明日の1500m、5000mで総合優勝を狙う。男子は総合部門の大林昌仁(2年)が5000mで2位に入り、同じく2距離終了時に3位で明日の1500mと10000mで巻き返しを図る。1日目に行われたスプリント男女500m、1000mでは表彰台に届く選手はなく、2日目の同種目で表彰台を狙う。
スプリントを競う短距離のスプリント競技部門は1日目、2日目に500m、1000mを各1本、2日目に同種目を各1本ずつ滑り、1競技ごとに順位を決め、そのタイムによるポイントで総合順位を争う。短距離から長距離までのオールラウンドの総合競技部門は、男子は1日目に、500mと5000m、2日目に1500mと10000m、女子は1日目に500mと3000m、2日目に1500mと5000mの種目が行われ、それぞれ各種目別で優勝を競い合い、2日間の各順位ポイントで総合順位が決められる。
◆1日目《女子総合競技部門 高橋菜那500m1位、3000m3位、総合2位》
高橋菜那(4年 北海道・白樺学園)の得意種目は1500m。11月中旬に行われた「ジャパンカップスピードスケート競技会」の1500m、3000mで優勝を果たしている。
この日の500mで高橋は最終滑走で登場。今年度、昨年度のベストタイムを基に組み合わせ、成績の良い順に後滑走順になる。14番滑走で登場した高橋は、28人中トップのスタートダッシュを見せた。高橋菜那選手は「40秒台を出したかったのですが、スタートを失敗してしまった」と納得していない。41秒00で1位のゴールを切ったが、ベストタイムの40秒60に届かなかった。3000mについては「何か燃焼しきれないレースになってしまって、今、手探っている状態です。次に控えている全日本やインカレに照準を置いているのですが、3000mで、もう少しタイムを出したかった」と不完全燃焼のレースに喜びも控えめだった。
◆女子総合競技部門1日目成績
名前・学年・出身校 | 500m | 3000m | 2距離終了時 |
高橋菜那(4年)北海道・白樺学園 | 1位 | 3位 | 2位 |
高山瑞穂(1年)北海道・駒澤大附苫小牧 | 12位 | 9位 | 8位 |
原田梨央(2年)北海道・白樺学園 | 8位 | 14位 | 9位 |
高山菜摘(2年)北海道・駒澤大附苫小牧 | 7位 | 17位 | 10位 |
蓑田結依(1年)北海道・白樺学園 | 16位 | 12位 | 12位 |
松島ジョアンナ瑶子(2年)長野・小海 | 13位 | 18位 | 15位 |
池田千奈美(4年)北海道・駒澤大附苫小牧 | 17位 | 15位 | 18位 |
川上琴子(1年)北海道・帯広農 | 15位 | 23位 | 21位 |
朝倉由佳(3年)長野・東海大府第三 | 22位 | 22位 | 24位 |
◆1日目《男子総合競技部門 大林昌仁5000mで2位、総合3位》
男子総合部門の大林昌仁は1年の時、この大会の5000mで7分を切る6分59秒13で3位の表彰台に上った。3年生になった今年は12月初旬に行われたジャパンカップ3戦5000mで優勝するなど、常に上位に顔を出す長距離のスペシャリスト。この大会でも得意な5000mで1位を期待されたが2位に甘んじた大林昌仁選手は、「1位と少し秒差があるので納得できないのですが、屋外ではベストなので、そのことでは良かったです」と手応えを話した。2日目には「今出来ることをしっかりして、全日本選手権に繋がればと思います」と次を見据えていた。
◆男子総合競技部門1日目成績
名前・学年・出身校 | 500m | 3000m | 2距離終了時 |
大林昌仁(3年) 長野・佐久長聖 | 13位 | 2位 | 3位 |
赤神 諒 (1年) 北海道・釧路北陽 | 23位 | 28位 | 28位 |
渡辺 晟 (2年) 福島・郡山商 | 14位 | 38位 | 30位 |
山中敏愛(3年) 長野・小海 | 15位 | 44位 | 35位 |
山本大生(1年) 青森・八戸西 | 48位 | 22位 | 45位 |
生野孝太(2年) 長野・長野高 | 49位 | 49位 | 49位 |
スプリント競技部門の男子では、宗宮紘汰が500mでベスト記録を更新、今月行われる「全日本スプリントスピードスケート選手権大会」の出場権を獲得した。女子は期待された澤田芽依が思いのほか記録が伸びず1日目は11位に沈んだ。2日目の2本目に雪辱を期す。
◆スプリント競技部門1日目男子成績
名前・学年・出身校 | 500m | 1000m | 2距離終了時 |
宗宮紘汰(4年) 北海道・白樺学園 | 6位 | 11位 | 8位 |
戸田真也(4年) 北海道・白樺学園 | 11位 | 14位 | 11位 |
◆スプリント競技部門1日目女子成績
名前・学年・出身校 | 500m | 1000m | 2距離終了時 |
澤田芽依(4年) 北海道・帯広三条 | 8位 | 11位 | 11位 |
虫狩光桜(1年) 北海道・池田 | 15位 | 13位 | 13位 |
原 茉畝(1年) 北海道・帯広三条 | 14位 | 14位 | 15位 |
上田奈津希(3年)岐阜・中津商 | 20位 | 19位 | 20位 |
レース後、川上隆史監督は「高橋は、明日の1500mが勝負だと思います。大林は長い距離が得意なので10000mで頑張ってくれれば、総合優勝が狙えると思います。1年生の女子は大学で始めてのレースですが自己ベストを出したり、それなりに伸びてますが、まだ大学生の力に追いついてないですね。来シーズンに向けて力をつけて欲しい。明日は、自分の力を全部出し切る、試合に向けて集中力を持って、結果だけではなく、結果を出すための努力をして臨んで欲しい」と話した。
2日目は、スプリントは男女とも500m、1000mの2本目が行われ、総合部門は男子1500mと10000m、女子は1500mと5000mで氷上の熱戦が繰り広げられる。
文(K.F) カメラ(平川大雪) 2015.12.10