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全日本学生スピードスケート選手権 最終日
~スプリント競技1000mで3位、澤田笑顔輝く~
~女子総合競技部門、高橋惜しくも総合成績2位~

平成27年度「第35回全日本学生スピードスケート選手権大会」最終日が12月11日、群馬県総合スポーツセンター伊香保リンクで行われた。大会は、スプリントを競う短距離のスプリント競技部門(SP)と短距離から長距離までのオールラウンドの力を競う総合競技部門(AR)の2部門で、それぞれの種目優勝と総合優勝を2日間に亘って争われた。山梨学院勢はSP部門に男子2人、女子は4人が昨日同様に出場、AR部門には男子5人、昨日総合成績2位の大林昌仁は棄権した。女子は9人全員が出場した。2日目は、スプリント部門でようやく澤田芽依が最後の1000mで奮起し、3位に入った。女子総合部門(AR)では1500mで高橋菜那選手が(4年)が2位、5000mで3位に入り2日間4種目の総合成績で2位に入った。

スプリントを競う短距離のスプリント競技部門は1日目、2日目に500m、1000mを各1本、2日目に同種目を各1本ずつ滑り、1競技ごとに順位を決め、そのタイムによるポイントで総合順位を争う。短距離から長距離までのオールラウンドの総合競技部門は、男子は1日目に、500mと5000m、2日目に1500mと10000m、女子は1日目に500mと3000m、2日目に1500mと5000mの種目が行われ、それぞれ各種目別で優勝を競い合い、2日間の各順位ポイントで総合順位が決められる。

2日目の最終日、悪天候の影響で午前9時開始が午後3時の開始になった。雨と暖かい気温で製氷作業は難航、午後2時開始1時間前、風雨が強くなり、大会運営が危ぶまれた。30分前、風雨が弱まり、大会運営委員の経験的判断で、再び急ピッチで製氷作業を開始、予定通り午後3時、第1走者の号砲が鳴った。

◆2日目《女子スプリント競技部門 澤田芽依 1000mで本来の滑り3位》

スプリント競技部門の女子で、澤田芽依が昨日までの不振から、踏ん張った。167cmの長身を低く、低く、体重をスケートに乗せ、本来の滑りを見せ、3位の表彰台に上った。澤田芽依選手は「この大会では、毎年いい成績が残せていたので期待はしていたが、今シーズン余り調子が上がらなくて、それというのも体重が落ちて、体が浮いてしまい、低い姿勢が維持できずにいました。最後の1000mだけはやっと、低い姿勢が取れて久しぶりに気持ちよく滑れました」と納得の表情を見せた。他の選手は以下の結果となった。

◆スプリント競技部門2日目女子成績

名前・学年・出身校 1日目成績 500m 1000m 最終成績
澤田芽依(4年)北海道・帯広三条 11位 11位 3位 9位
虫狩光桜(1年) 北海道・池田 13位 12位 8位 11位
原 茉畝(1年)  北海道・帯広三条 15位 15位 13位 12位
上田奈津希(3年)岐阜・中津商 20位 19位 17位 18位


男子スプリントの2人は、表彰台を目指し氷上を力強く滑ったが、上位入賞は果たせなかった。

◆スプリント競技部門2日目男子成績

名前・学年・出身校 1日目成績 500m 1000m 最終成績
宗宮紘汰(4年) 北海道・白樺学園 8位 9位 12位 8位
戸田真也(4年) 北海道・白樺学園 11位 14位 失格  



◆2日目《女子総合競技部門 高橋菜那1500m2位、5000m3位、総合2位》

高橋菜那(4年 北海道・白樺学園)は全種目で安定した力を出せるのが持ち味。昨日の総合成績2位から1位を狙うが、ライバルの高崎健康福祉大学の2選手と、2種目での戦いに僅かに及ばず、1500mで2位、5000mは2選手に敗れる3位に終わり、最終総合成績でも2位と涙を飲んだ。高橋菜那選手は「出るからには1位を狙っていたのですが、調子がまだ上がってこないのは、今の実力と受け止めたい。疲れも結構たまっていたので、滑りの中で変えていこうと思ったができなかった。これから全日本に向けて少しずつ上げていきます」と滑りに納得していない。12月22日に始まる「全日本スピードスケート選手権大会」に照準を合わす。2日目の最初の種目は1500m。この種目で12位以内に入らないと、次の5000m種目に進めない。山学院勢女子は9人の選手が挑み、4人が最終種目に進出。4人はベスト10に入る健闘を見せた。選手の結果は下記の通り。

◆女子総合競技部門2日目成績

名前・学年・出身校 1日目成績 500m 1000m 最終成績
高橋菜那(4年)北海道・白樺学園 2位 2位 3位 2位
高山瑞穂(1年)北海道・駒大苫小牧 8位 9位 10位 8位
原田梨央(2年)北海道・白樺学園 9位 5位 9位 6位
高山菜摘(2年)北海道・駒大苫小牧 10位 7位 11位 9位
蓑田結依(1年)北海道・白樺学園 12位 21位   記録なし
松島ジョアンナ瑶子(2年)長野・小海 15位 10位 棄 権 記録なし
池田千奈美(4年)北海道・駒大苫小牧 18位 24位   記録なし
川上琴子(1年)北海道・帯広農 21位 20位   記録なし
朝倉由佳(3年)長野・東海大付第三 24位 26位   記録なし



※1500m12位までが5000mに出場できる。12位以下は総合成績なし。

◆2日目《男子総合競技部門 1日目総合3位の大林昌仁は棄権》

男子総合部門の大林昌仁は1年の時、この大会の5000mで7分を切る6分59秒13で3位の表彰台に上った。3年生になった今年は12月初旬に行われたジャパンカップ3戦5000mで優勝するなど、常に上位に顔を出す長距離のスペシャリスト。1日目の500mは苦手な種目があった中で、総合成績は3位につけた。しかし、悪コンディションの中、男子で唯一「全日本スピードスケート」に出場する大林は調整を考え、棄権した。他の選手は、最終種目10000mに進める1500mで12位以内を確保できず、記録なしの総合成績で終わった。

◆男子総合競技部門2日目成績

名前・学年・出身校 1日目成績 500m 1000m 最終成績
大林昌仁(3年)長野・佐久長聖 3位 棄 権   記録なし
赤神 諒 (1年)北海道・釧路北陽 28位 21位   記録なし
渡辺 晟 (2年)福島・郡山商 30位 15位   記録なし
山中敏愛(3年)長野・小海 35位 28位   記録なし
山本大生(1年)青森・八戸西 45位 41位   記録なし
生野孝太(2年)長野・長野高 49位 47位   記録なし


※1500mで12位までが10000mに出場できる。12位以下は総合成績なし。

レース後、伊藤潤二コーチは「調子の悪い選手もいましたが、学生の大会ということで絶対勝つという意地というものが見えました。レベル的に滑りが安定していない子もいるので、全体的にはどんな状況でも自分の滑りが出来ることが課題とい言えます」と振り返った。

12月22日開催の「全日本選手権」(長野県・エムウェーブ)には男子は大林昌仁(3年)、女子は高橋菜那(4年)を初め、池田千奈美(4年)、原田梨央(2年)、高山瑞穂(1年)の4人がエントリーした。来年1月6日から9日の日程で「日本学生氷上選手権」(インカレ)が栃木県・日光市で行われる。

文(K.F) カメラ(平川大雪) 2015.12.12