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平成27年度全国高等学校駅伝競走大会
~1区・島田が体調不良で失速。チームは14位~
~男子1年生2人が区間8位。新チームに光明~

男子66回、女子27回全国高等学校駅伝競走大会が12月20日、京都市の西京極陸上競技場を発着点とする、男子7区間42.195km、女子5区21.095kmで行われた。今回は、京都開催50回目を記念し、都道府県代表と地区代表に加え、開催地枠として京都の準優勝チームを合わせ59校が出場した。50年目の襷リレー、女子は雲一つない快晴の中、10時20分にスタート、5区間でレースが行われた。山梨学院は昨年の4位から優勝を狙えるチーム状況に周囲の期待が集まった。レースが始まり1区の中盤、期待の島田美穂が体調不良を起こし、まさかの38位と出遅れた。後続が挽回したものの14位となり、3年連続入賞を逃した。男子は7区間で競い合い、山梨学院男子は、一昨年優勝から一転、昨年は42位に沈み、危機感を抱え迎えた今大会。1区で飯島圭吾(2年)は、高速化が進むレースで粘り、流れをつくり後続に繋げた。後続した2人の1年生が区間8位と好走。29位で昨年の順位を大幅に上げた。優勝は世羅高(広島)が男女アベック優勝を飾った。

山梨学院高女子の都道府県大会でのタイムは、全体で6位、主力の一人を欠いての結果(タイム)は、まずまずといったところ。1位との差は約1分と優勝も期待できるタイムで都大路に臨んだ。関東大会レース後に、萩倉史郎監督は、「早川、唐澤選手の調子が上がれば先が見える」と話していた。両選手は2人とも出場選手に名を連ねていた。山梨学院女子の優勝が懸かる冬の都大路は、雲一つない輝きに満ちていた。午前10時スタート20分前の気象状況は気温8度、湿度59%、南南西の風0.7m。絶好の駅伝日和になった。

◆1区島田美穂、まさかの失速出遅れる

島田美穂は8月の全国高校陸上選抜大会5000mを15分58秒12の大会新で優勝。10月の国体・少年女子3000mを9分1秒87で優勝。また、全国高校駅伝山梨大会の1区で大会新に2秒差に迫る記録を出し、11月の関東大会にトップとの差26秒を7秒差まで詰める快走を見せ、2位に押し上げるなど安定感抜群の好調を維持していた。昨年1区で8位と本人は納得できない順位を今年は雪辱すべく強い気持ちでスタートラインに立った。
レース序盤、島田は先頭集団の2列目に位置し、周りの様子を窺う。しかし、中間点3km付近で遅れ始める。みるみる差が広がり、結局まさかの38位で襷を2区に繋いだ。島田美穂選手は「最初から最後まで自分の走りが出来なくて、皆に勢いがつけることが出来ず情けなく悔しいです。」と涙ながらに話した。島田は2週間ほど前から貧血で体調を崩し、回復に向かい調整をしていたが万全ではなかった。チームで走る最後のレースで悔いを残した。

2区森野純夏(1年)は、関東大会を1位で走る実力を示すなど将来を嘱望される選手。島田から襷を受け継いだが、本来の力を出し切れずも、区間15位で順位は29位まで押し上げた。3区唐澤優奈(3年)も折れる気持ちを奮い立たせ区間8位、順位を26位に上げた。森野純夏選手は「優勝を狙ってた分、悔しいです。優勝する経験も大事ですけど、今回思うような結果が出なかったという経験も無駄にはならないと思うので来年に活かしていきたい」と前向きに捉えた。唐澤優奈選手は「関東で皆の足を引っ張ってしまい、その分取り返す走りをしたかったのに3年としてもっと順位を上げなくてはならなかったのに」と涙した。

4区早川可奈子主将(3年)は今まで走れなかった悔しさと、山梨学院の意地を見せる10人抜きの快走で区間3位、順位を16位に着けた。早川可奈子選手は「個人的には、結果3位ですけど、監督から言われた設定を確実にクリアしたかったですけど、そこは少し悔しいです。ここを目指してきて、やっと3年目に出られましたが、結果はこれが事実なので、悔いはありません」と気丈に話した。5区のW主将の三浦佑美香(3年)は、せめて8位入賞を目指し、山梨学院女子駅伝部の思いを一心に前をひたすら追った。しかし思いは叶わず、区間11位、最終順位14位でゴールした。三浦佑美香選手は「自分たちの1年間の結果が、これが全てだったと思います。」ときっぱり。走りについて、「3キロぐらいで、自分の気持ちも焦りに変わり、身体が動かなったというか、本当に自分が弱いだけです」と振り返った。

◆山梨学院高校女子成績◆ 1:09.53 14位
区間 ランナー 距離 区間タイム 区間 合計時間 総合順位
1区 島田美穂(3年) 6km 20.35 38位 20.35 38位
2区 森野純夏(1年) 約4km 13.32 15位 34.07 29位
3区 唐澤優奈(3年) 3km 09.55 8位 44.02 26位
4区 早川可奈子(3年) 3km 09.23 3位 53.25 16位
5区 三浦佑美香(3年) 5km 19.28 11位 1:09.53 14位


レース後、萩倉史郎監督は敗因について「島田はアップの時も少し重かったです。2週間前に体調が悪かったことをもう少し早く気付いてあげればよかったですけど、回復できてなかった。序盤での流れがああいう状態になったら、最悪の流れですから、その後よく凌いで10番台まで上げてくれました」と予定外の展開を嘆いた。女子優勝は世羅(広島)、2位・常磐(群馬)、3位・大阪薫英女子(大阪)、4位・須磨学園(近畿)、5位・西脇工(兵庫)となった。

◆男子は、1年生2人が区間8位と好走、来年に繋がる走り

12時30分、気温10度、湿度50%、南南東の風1.0m、晴れの穏やかな天候の中、男子がスタートした。山梨学院高の1区は昨年同様、飯島圭吾(2年)が抜擢された。飯島圭吾選手は「今年はレベルがかなり高いということは分っていましたが、思ってた以上にレベルが高く焦りました。そこで自分のペースに合う集団を見つけ行けたのは、昨年に比べたら成長していると思います」と順位は中位ながら高速レースに粘りを見せ、流れをつくる26位で2区に繋いだ。2区の八重畑龍和(1年)は関東大会では区間3位、緊張する全国大会も堂々の8位に入り、今後を期待させる走りに実力の片鱗を見せた。八重畑龍和選手は「予想していたよりスピードが速かった。それに順応できて、かなり抜けたので自分の中では、全力を出せていい走りが出来ました」と手応えを口にした。同じく5区で区間8位と好走した矢島洸一(1年)は山梨県大会で1区2位で駅伝デビュー。全国大会では5区スピード区間でしっかり自分の役割を果たした。矢島洸一選手は「最初は、設定タイムより突っ込み過ぎてしまったが、積極的に前の選手を追うことが出来て良かったです。後一人捉えることが出来たかな」と残念がった。この区間記録は山梨県記録を更新した。

◆山梨学院高校男子成績◆ 2:07.32 29位
区間 ランナー 距離 区間タイム 区間 合計時間 総合順位
1区 飯島圭吾(2年) 10km 30.13 26位 30.13 26位
2区 八重畑龍和(1年) 3km 08.24 8位 38.37 21位
3区 熊谷尭之(3年) 約8km 25.01 37位 1:03.38 28位
4区 関川大悟(3年) 約8km 24.35 34位 1:28.13 30位
5区 矢島洸一(1年) 3km 08.50 8位 1:37.03 29位
6区 志村仁夢(2年) 5km 15.15 39位 1:52.18 29位
7区 太田裕也(3年) 5km 15.14 42位 2:07.32 29位


箱崎孝久監督
は「非常にレベルが高い大会だったが、ほぼ目標タイムでは走れました。置いていかれないように来年は、もう一度、今回ちょうど半分の順位なので、過去に8位に入賞した時も半分からなので、力をつけて帰ってきたい」と話した。

今大会に優勝した世羅高校(広島)のタイムは2時間01分18、大会新を記録した。19位までが2時間05分台という高校駅伝も高速レース化が進んでいる。今回、山梨学院は2時間07分の設定タイムで臨んだが、このタイムでは入賞に絡めない時代になった。スタミナだけでなくスピードを伴った選手作りが課題となった。大会結果は、男子優勝・世羅、2位・九州学院(熊本)、3位・倉敷(岡山)、4位・佐久長聖(長野)、5位・小林(宮崎)となった。

文(K.F) カメラ(平川大雪・藤原稔・今村佳正・今村スタジオ)
2015.12.20
| アルバム女子1 | アルバム女子2 | アルバム男子1 | アルバム男子2 |


全国高校駅伝・山梨学院高校応援団
~全ての選手たちに熱いエールを~

全国高校駅伝のスタート・ゴール地点となった京都市・西京極陸上競技場のバックスタンドでは、山梨学院高校の生徒や教職員、PTA役員およそ120人が選手たちに熱い声援を送った。生徒会、吹奏楽部、チアリーダー部、応援団、PTA役員などおよそ150人が山梨からバスで大会前日に京都入りし、この日の応援に備えた。今年度の全国大会での学校応援は、高校駅伝が初めての舞台。京都市内は朝から雲一つない快晴。日差しも降り注ぎ、例年に比べ、暖かい気候となった。応援団は競技場から各区間へ向かう選手たちや競技場からスタートし、京都市街へ出る選手たちを熱のこもった応援で送り出した。沿道では、生徒会役員やPTA役員などが西大路通や堀川通、烏丸通など市内6箇所に分かれ選手たちを応援。バックスタンドでも市内を走っている選手たちに思いが届くように応援を続けた。男女のアンカー選手が競技場内に入ると応援の熱はヒートアップ。さらに力のこもった応援を行い、最後の選手がゴールするまで応援し続けた。ゴール後は全選手を称え、惜しみない拍手を送った。応援団の先頭に立ち、襷掛けの袴姿で応援した応援団の眞田帆風副団長(3年)は「最後の締めくくりなので、吹奏楽部とチアリーダー部と気持ちを一つにして選手や他校の応援団などにも思いが届くように応援しました。男女ともに走りから感動や勇気をもらうことができました。特に、女子の5区の三浦さんが同じクラスで最後の大会なのでいつも以上に気持ちを込めて応援しました。最後に三浦さんが競技場の中で、前の選手を抜く所を見ることができて、とても感動しました。吹奏楽やチアとの連携もこれまでで一番取れていたので良かったと思います」と語った。また、吹奏楽部の田中杏奈部長(2年)は「選手たちに私たちの思いや気持ちが少しでも力になるように演奏しました。慣れない環境だったけど、みんな一生懸命演奏して、持てる力を全て出してやりきりました。この経験を自分たちの大会にもつなげていきたいと思います」と述べた。チアリーダー部の樋口実紅部長(2年)は「人数も多く、振り付けがなかなか揃わず、前日ホテルでも練習をしました。常に笑顔で選手に気持ちが届くように応援しました。最後まで笑顔で楽しく応援ができたので良かったです。この経験や学んだことを今後のイベントや演技にいかしていきたいです」と話した。

全ての応援が終わり、3年間応援団として活動した眞田副団長に吹奏楽部やチアリーダー部から大きな拍手が送られた。眞田さんは高校卒業後は、国士舘大学文学部に進学予定。国士舘大のAO入試では、応援団での活動をアピールし、合格を勝ち取った。大学でも応援に携わる活動を続けたいという眞田さん。吹奏楽部やチアリーダー部の撤収を見届け、全てを出し切った清々しい表情で競技場を後にした。
文・カメラ(Y.Y)2015.12.20

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