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高校生ビジネスプラン・グランプリ
~2333件の中からベスト100に選ばれ、表彰~
~山梨県の課題“空き家率日本一”がテーマ~

日本政策金融公庫が主催する高校生を対象にしたビジネスプランコンテスト「第3回創造力、無限大∞高校生ビジネスプラン・グランプリ」の最終審査が1月10日、東京大学本郷キャンパスで行われ、山梨学院高校のグループ名「Starry Sky」の廣瀬久実さんと小澤あかねさんのチームが、エントリー総数264校、2.333件の中からビジネスプランベスト100に選ばれた。今回で3回目となる高校生のビジネスプランコンテストは、高校生を対象に将来、起業を増やし、活力溢れる日本を創っていくために、「自ら考え、行動する力」を育み、「起業教育」を推進するために行っている。「人々の生活や世の中の仕組みを変える」、「地域の課題や環境問題など社会的な課題を解決する」などのテーマを、高校生の自由な発想や創造力を生かしたプランを募集した。山梨学院高校からは1年生の女子生徒2人が「空き家が高校生の未来をつくる」のタイトルで、全国一の空き家率を記録する山梨県や同じ課題を抱えている都道府県に、高校生ができるビジネスプランとして提出。10組のファイナリストには残れなかったものの、内容は優秀とするベスト100プランに選ばれ表彰された。

今回の応募プランは、高校生らしい自由な発想で考えたユニークなプランのほか、少子高齢化や地域の活性化などの社会問題に関心を向けるプランが多く、「シックスクール症候群で苦しんでいる生徒を通学できるように」とする東京都の高校のビジネスプランがグランプリを獲得した。山梨学院高校からは、高校生による空き家を利用した一年間に及ぶDIY及び農業体験を事業化した、「空き家が高校生の未来をつくる」という空き家率日本一の山梨県を基に地方都市が抱える課題を高校生によって、何か事業が起こせないかというプランが提出された。プラン作成に携わったグループ名「Starry Sky」、特進コース1年生の廣瀬久実さんと小澤あかねさん(向かって右・小澤さん、左・廣瀬さん)のチーム。このコンテストに興味を持った理由を廣瀬久実さんは「母親が『こういうコンテストがあるよ』と教えてくれ、ちょうど自分たちも学校の授業以外でも何か活動をしたいと話していた。いいチャンスだと思いトライしました」と話し、小澤あかねさんは「全く二人だけで取り組んだので難しかったの一言でした。考えたこともないことに私たちが踏み込むことは大変なことでした。逆にこういうことがあって会社が成り立っているのだということを知るきっかけにもなりました」と話した。テーマの選定について廣瀬さんは「最初は山梨県の地域起こしから考えていたら、山梨県の空き家率が日本一と知り、調べてみると空き家を利用した事業は全国各地で行われていた。私たちはターゲットを同世代の高校生に絞り、SNSの利用や流行のDIYを交えた事業を提案しようと思った」と話し、小澤さんは「日本一の空き家率である山梨県で成功すれば多くの空き家問題に悩む都道府県での取り組みの先駆けになると考えた」と目的の一つを説明した。

審査内容は、『ビジネスプランの概要』から始まり、『商品・サービスの内容』、『商品・サービスの販売先』、『収支計画』など、起業に必要な要素を吟味された。2人のプランは、内容の意義は大きいと高く評価されたが、『ターゲットの声を反映させるプロセスがあれば、深みのあるプランになった』と講評された。ベスト100に選出されたことについて「有名校が多い中で、受賞と聞いてびっくりしました。今年は“試し”ではないですけど。来年に向けてのファーストステップと思っていたので結果もうれしいですし、いい経験になりました」と小澤さんは話した。2人は限られた時間の中で、農家の人たちや空き家の持ち主の聞き込み調査など地道な作業に取り組み、締め切り2週間ほどでプランを練り上げた。廣瀬さんは「今までよりも人とコミュニケーションを取ったり、将来や地域について考える時間が増えました。自分が住む地域を見直すきっかけになり、それをどうしたいかということが考えられたので、自分がどんな職につくとしても将来に繋がっていくと感じた」と充実の期間を振り返った。

2人は「山梨県には関わっていきたい。地域起こしという根本は変えたくない。今回の経験を基にもっと斬新で未来に実現可能なビジネスをつくっていきたい」と次の挑戦に意気込みを述べた。

文(K.F) 写真提供(山梨学院高校) 2016.1.20