山梨学院パブリシティセンター

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山梨学院小「ウインタープロジェクト」
~子どもたちが自ら挑む“課題探求型授業”~
~19の講座から興味・関心を見つけ出せ~

山梨学院小学校では、児童が興味・関心を抱いたテーマについて学ぶ「ウインタープロジェクト」が1月25日から1月29日の日程で行われている。通常の授業とは別に時間を設け、1年から6年まで学年の壁を取り払い行われる、山梨学院小独自の課題探求型プログラム。子どもたちは自分が取り組んでみたいと思ったテーマの講座を選び学んでいく。今回は5日間の期間中に科学探偵講座、温泉ソムリエ、キャラクターデザインなど19講座が開設され、子どもたちは、学びの楽しさを探求していた。このプロジェクトの特徴は、自らが課題を決め、その課題への手立てや時間配分を、自分で選択・計画する。そうした学びの体験は、子どもの内側に強く刻まれ、学びに向かう意欲の高まりや学ぶ力の確かさ、知識や技能の広がり深まりが“豊かな学び”のサイクルを生み出していく。山梨学院小では、教師は初めから教えるのではなく、小さなステップをいくつも作り、子どもたちが『もっと学びたい』と自分の力で学ぶ環境を用意する独自な教育システムを実践している。(Less Teaching More Learning)

山梨学院小は「自律性を育てる」「創造力を育む」「ともに生きることを学ぶ」を教育の3本柱に、学習指導要領の枠を超えた先進的教育プログラムに取り組んでいる。山梨学院小のプロジェクトは5月の『スポーツプロジェクト』、秋の『オクトーバープロジェクト』、冬の「ウインタープロジェクト」を三大プロジェクトと位置づけている。『ウインターバープロジェクト』は、自分の興味・関心からテーマを選び、自分で学ぶ自主性を高める課題探求型プログラム。期間中は19の講座が用意され、通常の授業では学びきれないテーマに挑む、学術色が強いプロジェクト。子どもたちは、自由に自分だけの時間割を作成し、開設される講座を受講しながら、3級から1級に設定された認定テストを行っていく。一つの講座をとことん究めることも、たくさんの講座に参加して様々な知識を得ることも、一人で学習することも、友だちと協力しながら学習することも自由。学びのスタイルが自由に選べる。この学びこそが山梨学院小が目指してきた「豊かな学び」の創造といえる。今回も子どもたちが興味・関心を抱く次の講座が用意された。

ウインタープロジェクト2015 1月25日~29日 講座内容一覧
暗号・法則アドベンチャー 作曲
キャラクターデザイン 科学探偵
ポルトガル語であそぼう 四角パズル
グラスハープ キャッチコピー
ラッピング 折り紙
プログラミング チャップリン
温泉ソムリエ
野菜 徒然草
漢字読み方名人 手紙
三国志 final edition  


講座は19講座が用意された。グラスに水を入れ、ふちを指で擦ると優美な音色を奏でるグラスハープ講座は資料や映像からグラスハープの誕生や歴史、音程や水の関係を学び、徐々にグラスの水を調節して出せる音を増やし、実際に楽曲の演奏に挑戦する。女子児童が多く、きれいな演奏を披露していた。プログラミン講座はメディアセンターの全てのコンピュータの前にほとんど男子児童が陣取っていた。コンピュータが認識する『0』と『1』だけで全ての数字や文字が表せることを理解し、指定されたゲームのプログラムを書き、プログラミングソフトを使うゲームづくりに真剣に取り組んでいた。毎年開設されている三国志講座は、三国志時代の歴史や活躍した人物、兵法、合戦について学習用カードゲーム、DVDの映像資料など多角的な内容の学習が準備され、男子児童に人気の講座。科学探偵講座の3級は足跡追跡、指紋鑑定で、ある人物を探し、2級の課題は、6つの飲み物の成分をPH分析して誰が飲んでいたかを特定。1級は、送り主が分らない手紙から内容や筆跡、付着していた繊維を分析、送り主を探し出すなど科学が生活にどのように関わっているか、子どもたちの興味・関心を絶やさないように工夫されている。どの講座も子どもたちの真剣で楽しそうに課題に取り組む姿がいたるところで見られた。

プロジェクト担当の堀之内梢教諭は「一つは学び方を学ぶことが大きいです。子どもたちが何かに興味を持った時にどのように追求していくかということが学べる場です。小さなステップをつくり、学習の組み立てを用意しています。プロジェクトの特徴の一つに縦割りがありますが、自然と上級生が下級生の面倒を見ている姿があります」と講座の狙いを話した。講座は子どもの意見、希望を取り入れ、先生たちの得意な分野や興味のあることを活かし、先生同士が互いにアドバイスをしながら講座の質を上げている。

文(K.F) カメラ(平川大雪) 2016.1.28
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