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山梨学院短大スイーツマイスター実技試験
~スイーツ製作の技を測る独自の認定資格試験~
~30人の力作を審査員が高評価。全員合格~

山梨学院短期大学で1月29日、「スイーツマイスター」実技試験が行われた。スイーツマイスターは、6年前の食物栄養科フードクリエイトコース開設時に設けられた山梨学院短大独自の認定資格。スイーツと食品に関する知識と洋菓子・和菓子・製パン3分野の製菓技術を身につけ、必要専門教育科目の単位を修得した上で、実技試験に合格したものに認定資格が与えられる。「スイーツマスター」資格は、スイーツの世界をもっと楽しみ、身近なものにしようと設けられた。試験の内容は、山梨県産の農畜産物や加工品を活用してオリジナルスイーツを製作するというもの。食物栄養科フードクリエイトコースの5期生28人と食物栄養科栄養士コース2年生2人が実技試験に挑んだ。赤井住郎短期大学学長ら6人が審査した結果、全員の作品が評価基準点を上回り、受験者30人全員が合格となった。合格認定書は3月の卒業式でそれぞれに授与される。

◆プロに劣らぬ作品が完成(30作品の一部)

「フルーツと抹茶のロールケーキ」「りんごのムース」「モンブラン・オ・パンプキン」「フランボワーズ・チーズケーキ」、「YUZU~バニラムース~」「キャロットシフォンケーキ」など、洋菓子店で並べられているような色とりどりの作品が学生たちの手で製作された。フルーツ王国山梨の桃、ぶどう、イチゴ、キウイ、ブルーベリー、柚子などの果実。豊かな大地が育んだ、あけの金時、八幡芋、天空かぼちゃ、大塚人参など県産特産品をふんだんに使った、オリジナルスイーツが学生たちのアイデアと技術によって素敵に仕上がった。

◆山梨学院短大オリジナル認定資格試験「スイーツマイスター」

山梨学院短大独自の認定資格「スイーツマイスター」は、『スイーツを知る』『スイーツを食する』『スイーツを探求する』『スイーツをつくる』の4つの要素の知識を深め、スイーツの世界をより広く知り、楽しむための資格。安全で美しく美味しい洋菓子・和菓子・製パン技術と専門教育科目を修得した学生に、実技試験の受験資格が与えられる。フードクリエイトコースが開設される時に、素材の探求やデザインの創造などスイーツの世界をより身近なものとするために設けられた。実技試験は、①安全性、②地域素材の活用、③独創性、④視覚性(美しさ・センス・好感度)、⑤味覚性(おいしさ)の5つの視点から評価され(100点満点)、それぞれA評価(良い)20点、B評価(普通)10点、C評価(良くない)5点で採点。総合点50点以上で合格となる。学生は、試験前に「製作したスイーツの名前」「材料・分量」「作り方」「作品の菓子の意図や食材に対する思い」をレポート用紙に記入提出して実技試験に臨んだ。調理時間が2時間と限られているため、焼く・蒸す・デコレーションなどの作業は設定時間内に行われなければならない。そのため、事前準備は許されているが、出来上がったものの持参は許されない。

スイーツスタジオで制作され、完成した30作品は、カフェテリア(レストランサービス実習室)の審査会場に並べられ、赤井住郎学長、三神敬子学事顧問、洋菓子担当の内藤傳二特任教授、製パン担当・輿石輝夫講師、和菓子担当・小澤精講師、山本侯充講師の6人の審査員が行った。見た目の美しさや味の美味しさ(試食)、安全性、独創性などについて、2時間に及ぶ厳正な審査が行われた。審査結果は、いずれも50点以上の評価を獲得し30人全員が合格と認定された。今回の作品は洋菓子と製パンだけで、和菓子に挑戦したものはいなかった。

◆全作品が高レベルでプロに匹敵する作品と高評価

初めに審査委員長の赤井住郎学長は「原材料に山梨県のありとあらゆる特産品を使い、創意工夫して作り上げた作品を私たちは“おいしい、おいしい”と試食しました。2年間学んだ結果が、スイーツマイスター資格の全員合格に結びついています。これから先、ここで修得した腕で、周りの人たち皆を幸せにして下さい」と講評した。洋菓子担当・内藤傳二特任教授は「それぞれが自分の個性を主張を持って作品に込めたと感じています。皆さんが一つひとつ自分で作る姿が今までにないほど輝いていました」と教え子を称えた。最後に三神敬子学事顧問は「ここで学んで成長してきた皆さんの中に見えたものが3つあります。1つは、全部が真心を込めて作っていたこと。2つ目は、山梨の素材を大事にする皆さんの故郷を思う心がとても表れていました。3つ目は、専門的な道具を使いこなすということが、たった2年間で皆さんの身についたということは素敵なことだと思いました。皆さんが大勢の人たちに小さな真心と小さな幸せの灯りをともすことが出来るようなお菓子を作って下さい」と全員を激励した。6人の審査員の共通の感想は、今年はレベルが高く、どの作品も店頭に出してもおかしくない出来と評価していた。

審査後、「巨峰風赤ワインのチョコレートボンボン」を制作した小竹悠さんは「チョコレートボンボンが元々好きだったので、勝沼産のワインを中に入れて作りました。先生には今までやった人はいないと言われ、少し不安だったですけど私だけだと思い、楽しみながら作りました。試作より良くできました」と出来栄えに満足していた。「キウイムースのタルト」を作った小川美咲さんは「キウイが試作段階で固まらないので、すごく苦戦しました。洋菓子から和菓子、製パンまで色々な知識が学べたので、このコースに来てよかった。卒業後は、お菓子の製造関係に進みます」と話した。スイーツマイスターの資格認定書は3月の卒業式でそれぞれに授与される。

文(K.F) カメラ(平川大雪) 2016.1.30
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