全国高校将棋新人大会
~山学高・竹内広也さん、全国大会で97人の頂点に~
~決勝戦、1時間半の熱戦を制し日本一を勝ち取る~
「第24回全国高等学校文化連盟将棋新人大会」が1月28日から30日まで3日間の日程で熊本県阿蘇市において開催された。山梨学院大附属高校2年の竹内広也(たけうちこうや)さんが優勝を飾った。冬の高校生将棋日本一を決める将棋新人大会には、全国47都道府県の高校1,2年生の男女約250人が各県の予選を勝ち抜いて出場した。97人が参加した男子は1日目の予選で4対局を行い、3勝以上の32人が決勝トーナメントに進んだ。竹内さんは予選を3勝1敗で通過。前回3位だった雪辱を果たすべく臨んだ決勝戦は、栃木県代表の小林智晴さん(文星芸術大付高)と対局、1時間半を超える熱戦の末、勝利。日本一に輝いた。※女子の参加数は約150人、女子は将棋の普及促進のため、参加できる人数を増やしている。
竹内広也さん(山梨学院高校2年)が本格的に将棋を始めたのは小学4年生の時。父親と双子の弟(大地さん)が将棋を指しているのを見て、自身も興味を持ち取り組んだ。その後、めきめき腕を上げ、全国中学生名人戦で優勝、一昨年に一般社会人も出場した関東アマチュア将棋名人戦で準優勝するなど順当に腕を磨いてきた。現在は、部員数8人の山梨学院高校将棋同好会に所属。部員は週2回の学校での対局と、それぞれが自分の方法で技の習得に励んでいる。竹内さんはインターネットでの対局と2週間に1度の割合で開かれる将棋大会で実戦を積んでいる。竹内さんの得意な指し方は、『角換り(かくがわり)』といい、互いに角を対局開始すぐに角を交換、持駒として持ち合い、それを適材適所に使う戦法。自身の持ち味は、「自爆しないように、形勢が悪いなりになるべく長く持ちこたえ、相手が間違える時を待って、一気に攻める」と説明した。
山梨県から2人が出場した今回の新人戦に竹内さんは、2度目の挑戦。昨年1年生の時は3位で涙を飲んだ。昨年11月1日に行われた山梨県高校芸術文化祭将棋部門に優勝し、今回の出場権を獲得した。男子の部には全国から97人が参加した。前回、優勝を逃した雪辱を胸に万全の態勢で臨んだ大会は、1月28日から始まった初日の予選に4対局を行い、3勝以上の32人が決勝トーナメントに進み、竹内さんは3勝1敗で通過した。2日目でベスト8に残ると、3日目の準決勝までは順当に勝ちあがった。決勝戦は、栃木県代表の小林智晴さん(栃木・文星芸術大付高)と対局。竹内広也さんは「自分から仕掛け、相手が受ける形で進んだのですが、自分の攻めが強引で、受け切られそうになり苦しい展開になりましたが、粘り強く持久戦に持ち込み、相手のミスを待ちました」と振り返った。結果、1時間半を超える熱戦の末、勝利。優勝に輝いた。竹内さんは「優勝は目標にしていたのですが、勝った瞬間は『あっ、勝ったんだ』ぐらいにしか思わなかった。大会を通じて余り勝ち負けにはこだわらなかった。今になって周りから声を掛けてくれるので実感が沸いてます」と平常心で臨んだことを話した。竹内さんの次の目標は、今年の8月に行われる全国高校総合文化祭(総文祭)。「団体部門と個人部門のどちらに出るか分らないが出た方で優勝を目指したい」と3年連続出場の大会に意欲を示した。
文(K.F) 写真提供(山梨学院高校) 2016.2.3
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