山梨学院パブリシティセンター

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スポーツを通じた地域連携・貢献活動報告会
~学生が自治体、外部団体との連携活動を報告~
~山学大スポーツマネジメント研究室~

山梨学院大学スポーツマネジメント研究室は2月10日、キャンパスセンター・シーズシアターで「平成27年度スポーツを通じた地域連携および貢献活動報告会」を行った。スポーツマネジメント研究室は、経営情報学部・長倉富貴准教授をリーダーに、大学と地域社会、地域スポーツとの交流連携、生涯学習のサポートなどについて、年間を通じて様々な取り組みを行っている。この日は、山梨県と連携して取り組んだ文部科学省委託事業「レクで学校まるごと元気アップ事業」、「身近なスポーツ促進事業オリンピアン活動報告会」などの自治体との連携事業や、山梨県レクリエーション協会、山梨県体育協会など関連団体、ヴァンフォーレ甲府のサポート事業、テニスイベントの企画運営など、1年間の研究成果について、それぞれの活動に参加した学生が報告・発表を行った。

山梨学院大学は平成24年度に学部の枠を超えた『学部横断型副専攻』の一つとしてスポーツアドミニストレーションプログラムを設け、経営情報学科を主体に法学部、現代ビジネス学部の学生と共に、スポーツマネジメントカリキュラムに基づき、学生の企画運営力、実践力の育成とキャリア教育を目的として、積極的に学外のスポーツ関連団体と連携し、協働の事業やイベント運営を行っている。主体となるスポーツマネジメント研究室は、関連団体からの要請に応じて学生を派遣しており、学外実践教育を効率的に推進するため関連団体との打ち合わせ、学生派遣の実施や調整などのコーディネイト業務を行っている。今年度は県内の10のスポーツ関連団体の71件のイベントに延べ502人の学生を派遣、スポーツ関連イベントや大会での運営サポートを実施した。

2月10日の活動報告会では、最初に下田正二郎カレッジスポーツセンター長は「このような活動は学生を迎え入れ、指導していただける企業や自治体、各種団体がいなければ成り立たない。そこには大変な時間と労力と指導をお願いしなければならない。学生を受け入れてくれたことに大変に感謝します」と謝辞を述べた。また、学生には「こういう機会をいただいたことは、大変な財産ですので、今しか出来ないこと、今感じたこと、今出来るかを精一杯やり切る。それを活かして行くことが私の願いです」と話した。報告・発表の前に司会者の今野桃さん(経営情報学科3年)が「今回の報告会では、地域との連携ですので大学側の報告・発表だけではなく連携先、研修受け入れ先の担当者様からの講評をいただきながら、双方向型の報告会とします」と従来と報告会とは違う旨を説明した。

続いて責任者の経営情報学部・長倉富貴准教授が今年度の地域連携事業概要の報告を行った。その一つとして山梨県との協働事業「身近な地域スポーツ促進事業『オリンピアンに学ぶ~スポーツを通じた元気な地域づくり~』、ソウルオリンピックで女子柔道のメダリスト山口香氏の講演会での協働事業では、会場運営や講演会後に軽スポーツをする場をつくった企画運営に学生が携わったことを報告した。学生の報告発表では、平成26年度から引き続き行われた文部科学省委託事業「レクで学校丸ごと元気アップ事業」で県内のモデル校になった小学校(県事業)、中学校(文科省委託)に学生が出向き、遊びや運動の紹介を行ったことを報告した。山梨県鬼ごっこ協会との協働で行った「ONI大会運営」では、国際スポーツ鬼ごっこ連盟主催のトップリーグの山梨大会開催、スポーツ鬼ごっこの普及を目的に、観戦するだけではなく、『見る・する・支える』というスポーツの3つの機能を参加者に楽しんでもらう『鬼ごっこ大会』を行った。大会では長倉ゼミの3年生が2グループに分かれ、事前にグッズコーナーのポスター・パンフレット作成や当日のグッズ販売、受付、誘導、選手控え室の監視などの運営を担当したことを報告した。発表者の経営情報学科の3年の佐藤隼将さんは「報告会の中でイベントを振り返ることが出来ました。皆の報告を聞いて、また、ゼミの中で一人ひとりが課題を持ちながら、いいゼミ活動をして山梨全体の活性化に繋がるような活動をしていければいいなと思いました。今回の運営に対する事前準備など、その重要性を身に染みて学ぶことが出来ました」と語った。運営の指揮を執ったアスとれ総合型スポーツクラブ・大崎恵介クラブマネージャーアスとれ総合型スポーツクラブ・大崎恵介クラブマネージャーは「私たちのクラブはこの『スポーツ鬼ごっこ』をモデル種目として取り入れており、今回初めてトップリーグ大会を開催しました。東京、神奈川、山梨、学生選抜の4チームの持ち回りで試合が行われるのですが、山梨が一番盛り上がりました。イベントを盛り上げる支えの部分で今回のように大学や行政との地域連携によって、これからも様々なスポーツイベントができたら」と学生の力が必要性を話した。

この他に学部横断型副専攻のスポーツアドミニストレーション実践として、山梨県レクリエーション協会での障害者療育キャンプにスタッフとして参加したインターンシップ体験、ヴァンフォーレ甲府ホーム開催時の観客参加型のイベントサービス委託事業「ヴァンフォーレパークの運営」の活動報告やインターンシップでの体験を基にした新しい運営企画の提案がなされ、それぞれが報告・発表した。また、学生チャレンジ制度による「続・夢小路活性化プロジェクト」の事業報告が合わせて行われた。1月31日に商業施設・甲州夢小路を中心にした甲府駅北口の活性化を学生たちで何か出来ないかと『夢小路応援隊』を入江ゼミの学生が結成。企業との連携で集客のためのイベントを行ったことが合わせて報告された。

講評の中で山梨県レクリエーション協会・塩沢一夫専務理事は「私たちはレクリエーションという関わりで人と人との交流を進める点ではスポーツも目的は同じだと思っている。地域や年代を超えて、やりたいことをするとか、生活を維持したり、人生に挑戦し続けることがスポーツやレクリエーションが非常に大きく関与している。そのために若いエネルギーを持った皆さんに率先して参加してもらうことに、こちらも大きな刺激になっています。経験してみなければ分らないし、触れ合ってみなければ分らない、飛び込んで見なければ分らない、それがたまたま自分の人生や何かのチャンスを掴むきっかけになる時があると思います。ぜひ勇気を持って、私たちの事業や他の団体に飛び込んでいただきたい」とエールを贈った。

学生たちの報告が終わると、スポーツマネジメント研究室の来年度の取り組み説明に移った。長倉富貴准教授はまず、現在14強化指定クラブが独自に様々に行っている地域連携活動を紹介した後、来年度の展望として、「大学とは教育活動だけではなく、地域の方と一緒に色々な活動をしていくことで存在価値、あるいは地域に求められる大学に成ると思います。来年度、県やヴァンフォーレさんとの取り組みは基本的には継続していきます。他に新たに女子バスケットの山梨クインビーズがWリーグに復帰しますので、その企画運営を長倉ゼミが委託を受けてお手伝いします」と報告した。その後全体の質疑応答が行われ、活動報告会は終了した。

終了後、学生たちの発表について、責任者の長倉富貴准教授は「人に自分の思いや考えを伝えるという意味では、まだ少し磨きをかけないといけない部分もありますが、学生たちは地域での活動から多くのことを学んでいます。彼らが何を感じ、何を得たのかをこういう形でいろんな方に聞いていただける機会は大切だと思っています。今回は連携先や実習受け入れ先のご担当者様にも大勢お越しいただき、一緒に活動させていただいただけでなく、こうして一緒に振り返りの機会をもてたことも有難いですね」と話した。4月のスポーツ科学部との関連については「基本的には私のところとスポーツ科学部と連携して、すでに学部の枠は外れているのでスポーツ科学部の学生も交えながら、今まで通り地域連携活動を積極的に進めていきます」と話した。

 

文・カメラ(K.F) 2016.2.12
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