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春季関東高校野球山梨県大会 3回戦
~栗尾、初回ピンチ後、巧みな投球で完封勝利~
~瀧澤主将、序盤2点本塁打で勝利を呼び込む~

第68回春季関東高校野球山梨県大会は4月24日、山日YBS球場で3回戦3試合が行われた。山梨学院高校はこの日、第1試合で昨年秋季大会ベスト4、今大会Aシードの甲府城西高校と対戦した。山梨学院は、昨年秋季大会2戦目でサヨナラ負けを喫し、苦い経験から雪辱を果たすべく試合に臨んだ。先発のマウンドは栗尾勇摩(2年)に託された。先攻の甲府城西高は、1回表1死後、立ち上がりの栗尾を攻め、2番が左前打、3番が2塁打を放ち、1死2、3塁とチャンスを作るも、ここで栗尾が踏ん張り、次の4番バッターを三振、続く打者を浅い左飛に打ち取りピンチを凌いだ。1回裏後攻の山梨学院は、1死後、2番宮下塁(3年)が四球を選ぶと3番・瀧澤虎太朗主将(3年)が2球目を完璧に捕らえ右翼越えの2点本塁打を放ち、先制点を挙げた。3回裏には、先頭打者1番・土田佳武(3年)が四球を選び、続く宮下塁が右翼線に痛烈な2塁打で続き無死2・3塁と得点のチャンス。1死後知見寺代司(3年)が今度は左翼線に2塁打を放ち、2点を追加、試合の主導権を握った。投げる栗尾は、走者を出すものの要所をぴしゃりと締め甲府城西打線を抑え4-0の完封勝利を収めた。山梨学院はベスト16の壁を乗り越え、ベスト8に名乗りを上げた。

山梨学院は、昨シーズン春3戦目、夏・秋ともに2戦目負け、特に秋季大会では2戦目に逆転サヨナラ負けの悔しい結果に終わり、4季連続ベスト16に甘んじてきた。今大会にその“壁”を打破すべく、この冬、課題の打撃を厳しいトレーニングで鍛えてきた。吉田洸二監督は、大会前に「ゲームの中で硬さばかり目立ち、選手に躍動感がまったくなかった。重苦しい雰囲気の試合が多かった。冬に厳しい練習に耐えてきたので溌剌とやればできると意識改革も図ってきた。もちろん結果も出さなければいけない立場ですけど、気分一新して楽しい野球で山梨学院野球部らしさを出せれば」と新しく生まれ変わった山梨学院を強調した。16日の都留興譲館との一戦では、話していた打撃と躍動感を持った試合運びで勝利をもぎ取り、5月に群馬県で行われる関東大会の出場権2枠を懸ける争いに弾みをつけた。3回戦は、昨年秋季大会ベスト4で今大会Aシードの難敵、甲府城西高校と対戦した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この試合の先発は、昨年秋季大会で駿台甲府高に逆転サヨナラ負けを喫した栗尾勇摩(2年)。
初回、早くも栗尾にピンチが訪れた。1番を簡単に中飛に打ち取ると、2番に左前打、3番に左翼戦に2塁打と連打を打たれ1死2・3塁に。栗尾選手は「今年初めての公式戦でしたので少し力が入った部分はあったですが、冬にチーム全体で精神的に追い込むほど走ったのでピンチでも楽に投げることができた」。続く4番を三振、5番を浅い左飛に打ち取り零点に抑えた。1回裏、山梨学院は1死後に2番・宮下塁(3年)が四球を選び、続く3番・瀧澤虎太朗主将は、バントを選ばず強気に2球目を完璧に振りぬくと打球は右翼フェンスを越える2点本塁打となり、先制した。3回にも先頭打者1番・土田佳武(3年)が四球で塁へ出ると2番・宮下が右翼線を痛烈に抜く2塁打を放ち無死2・3塁とした。1死後5番・知見寺代司(3年)も左翼線の2塁打で走者を向かい入れ2点を追加、4-0と試合の主導権を握った。投げる栗尾投手は、1回こそピンチを招いたが、2回以降は130キロ台の直球と110~120キロ前後の変化球で打たせて取る巧みな投球と堅守にも助けられ甲府城西高の打線を9回113球、6安打に抑える完封勝ちを果たした。山梨学院は久々のベスト16の壁を越え、ベスト8に進出した。

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 合計
甲府城西高 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
山梨学院高 2 0 2 0 0 0 0 0 × 4

【山梨学院バッテリー】栗尾―手島(3年)
〔投手〕栗尾(勝利投手)投球回数9、投球数113、打数33、安打6、犠打0、四死球2、三振6、失点0、自責点0
〔打撃〕安打7(本塁打・瀧澤 2塁打・宮下、知見寺)

試合後、吉田洸二監督は試合後、「思ったよりは点を取れなかったことと、思ったよりは点をやらなかったこと。お互いエラーがなく締まった良い試合になった。今日の試合は序盤の攻防が鍵でした。相手はヒット2本でチャンスを潰し、うちは四球と本塁打で点を取れた」と試合を振り返り、「今日のゲームはひとつ自信になったのではないかな。今大会2試合で失点が1点しかない。去年の敗因は、打てる打てないのではなく、点数を取られたこと。今大会では、点数をやらなくなったことと、自分たちのやってきたことが徐々に安定してゲームに表れているので、こういうことを積み重ねていけば、少しは成長していくのではないかなと思います」と次の試合を見据えた。ピンチの後に起死回生の2点ホームランで勝利を呼び込んだ瀧澤虎太朗主将は「本塁打は狙っていなかったですけど、高めに浮いたボールをいい角度で捕らえられたので、打った瞬間行ったと思いました。公式戦初だったのでうれしかったです。初回点を取れたので正直ほっとしたのと、初回なのでまだまだこれからだぞと自分に言い聞かせて、2回以降も試合に臨みました。 自分はレギュラー4季連続で負けてその責任が大きく、ベスト16の壁がすごく嫌だったので、それが夏前に打ち破れたんで良かった。今まで前大会まではピンチになると焦っていたのですが、今大会は焦りも余りなく、ベンチ全員も雰囲気が良く落ち着いて声を出していました」と話した。好投した栗尾勇摩投手は「三振取るピッチングしても多分力が入って打たれると感じていたので、打たして取るという感じで、結果見ると全部狙い通りでした。結構いい当たりもあったですが、最初から正面に打たせようと入ったので全然動揺はなく、今日は余り気負わず落ち着いて投げることができました」と投球を振り返えった。これからの戦いを聞くと、「一試合一試合大事にして、勝ち負けより自分たちの野球ができるかどうかだと思うので、まだ、春なのでしっかり確認することもあるだろうし、反省も結構出てくると思うので、良いところはしっかり伸ばし、課題はしっかり修正していきたい」と決意を述べた。

山梨学院の次の試合、準々決勝戦を日川高校と4月30日、山日YBS球場で午後12時30分から対戦する。

文(K.F) カメラ(平川大雪) 2016.4.24