第10回関東学生女子ソフトボール春季リーグ戦
~山学大、リーグ戦4季連続9度目の優勝を飾る~
~内藤投手、粘りの投球で打線の援護呼び込む~

平成28年度「第11回関東学生女子ソフトボール春季リーグ戦」が5月3日から5日までの3日間、埼玉県・毛呂山大類ソフトボールパークで行われた。5日の最終日に山梨学院大学ソフトボール部女子は城西大学と優勝をかけて対戦、4対3で勝利、対戦成績4勝1敗で優勝した。秋・春リーグ4季連続、リーグ最多通算9度目の優勝を飾った。後攻の山梨学院大は3回表、先発の内藤加菜(2年)が2つの四球から相手4番打者に右翼線を抜く三塁打で2点を先制された。一方、山梨学院は6回裏、先頭の大参花菜(2年)が投手前にセフティバンドを安打にすると、代打の川田奈旺(3年)、塩澤こころ(3年)も安打で続き無死満塁。次の櫻井冴香(4年)が左前適時打で1点を返すと、続く9番・土屋允砂貴(4年)は左翼に犠飛を上げ同点に追いついた。2死後2番・田波里緒子(1年)が右翼越えの三塁打を放ち2点を加え、逆転に成功した。最終回、内藤は1点を奪われるが後続を落ち着いて処理し、粘り強い投球で優勝に貢献した。春季リーグ戦順位は優勝・山梨学院大学、準優勝・東京国際大学、3位・城西大学、4位・関東学園大学、5位・東海大学、6位・淑徳大学となった。この大会で優勝、準優勝の山梨学院大、城西大は8月に行われる全日本大学ソフトボール選手権大会(インカレ)の出場権を獲得した。
関東学生女子リーグ戦は、東京都の大学を除く関東7県の大学チームによって争われる。女子1部は、昨年の秋季リーグ優勝の山梨学院大、準優勝の城西大学、その他東京国際大学、関東学園大学、東海大学、淑徳大学の6チームが5試合戦い、勝敗と得失点差で順位を決める。昨日終了の時点で城西大学が4勝0敗、山梨学院大学が3勝1敗で続き、この日城西大学との対戦に臨んだ。山梨学院大は勝てば同率になり、直接対決での勝利で優勝が決まる。
後攻の赤のユニフォームの山梨学院大は3回表、先発の内藤加菜(2年 群馬・太田高)は、2つの四球から相手4番打者に右翼線を抜く三塁打で2点を先制された。山梨学院大も4回裏に2本の安打と四球で1死満塁と攻め立てるが後続が倒れ、チャンスを逸す。投手の内藤は5回にもピンチを背負うが粘りの投球で無得点に抑え、味方の援護を待った。山梨学院は6回裏、先頭の5番・大参花菜(2年 愛知・東海学園高)が投手前に転がしたセフティバンドで、一塁に執念のヘッドスライディングを試み安打にすると続く代打の川田奈旺(3年 東京・日出高)、7番・塩澤こころ(3年 山梨学院高)の連打で無死満塁とする。次の8番・櫻井冴香(4年 群馬・高崎健康福祉大高崎高)が左前適時打で1点を返すと、続く9番・土屋允砂貴(4年 埼玉・星野高)は左翼に犠飛を上げ同点に追いついた。1死後2番・田波里緒子(1年 埼玉・星野高)が右翼越えの三塁打と畳み掛け、走者2人を返し4対2と逆転に成功した。7回最終回、内藤は先頭打者に粘られ安打を打たれたが、続く2打者を気迫の連続三振に仕留め2死2塁。次の3番打者にフルカウントから、7球目ストライクになる投球を右中間2塁打を浴び1点を追加された。しかし、内藤は落ち着いていた。相手4番打者に真っ向勝負を挑み、最後は1塁ゴロに抑え逃げ切った。山梨学院は4対3で勝利し、秋・春連続4季優勝、リーグ最多の通算9度目の優勝を果たした。
第11回関東学生女子ソフトボール春季リーグ最終戦 埼玉・毛呂山ソフトボールパーク
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 合計 | |||
城西大学 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 1 | 3 | ||
山梨学院大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | × | 4 |
◆《山梨学院大 安打11 四死球1 三振2 失策1》 3塁打 田波(1年)
[山梨学院バッテリー] 内藤―土屋(4年)
[投手] 内藤(勝利投手)投球数120、安打5、四球3、死球1、三振6、自責点3
[代打] 塩澤→八鍬あゆみ(2年) 櫻井冴→鈴木みき(3年)、深井→川田(共にリエントリー) [代走] 大参→佐藤奈津未(4年)(リエントリー)
※リエントリー=先発メンバーは、代打、代走などで一旦ベンチに退いても一度だけ試合に再出場ができるルール
試合後、清水正監督は「いいゲームでした。こういう試合に勝てたことは大きいです。初戦の淑徳大戦で負けてしまい、不利な状態で決勝戦を迎えて、心のどこかで2位でもいいという余裕が、逆に選手たちは何としても勝ちたいということで集中して最後までやってくれました。本当に後半まで我慢してよく6回に集中打で点を取ってくれたので次に繋がる試合でした」と話した。深井美乃里主将は「今回の課題だった足を生かした、皆で繋いで繋いで取った4点だったのでやはり大きかったです。それが次に繋げられたら良いです」と振り返った。粘りの投球で好投した内藤花菜選手は「点をいつか取ってくれると思い、自分はしっかり役目を果たしゼロで抑えようと思って投げました。監督からは、お前に任せたのでしっかり投げてこいと言われました。今日は四球が多かったので、そこが自分を苦しめてしまったので、先頭打者をまず、アウトに取ることが今後の課題です」と反省を口にした。決勝打を打った田波里緒子選手は「先輩たちと投手が頑張ってくれていたので、自分に回ってきたらとにかく単打でもいいからコンパクトに振ろうと打ちました」と語り、1年生で2試合目からフル出場を果たした。「そんなに緊張することもなくできたので、自分の経験には大変良かったと思います」と話した。
◆山梨学院大学 今大会成績 4勝1敗 優勝(4季連続・通算9度目)
1日目第1試合
● 山梨学院 1-2 淑徳大 ○
1日目第2試合
○ 山梨学院10-2 東海大 ●(5回コールドゲーム)
2日目第3試合
○ 山梨学院12-1 東京国際大 ●(5回コールドゲーム)
2日目 第4試合
○ 山梨学院10-2 関東学園大 ●
3日目 第5試合
○ 山梨学院 4-3城西大 ●
春季リーグ順位は優勝・山梨学院大学、準優勝・城西大学、3位・東海大学、4位・東京国際大学、5位・淑徳大学、6位・関東学園大学となった。
山梨学院大はこの優勝で今季からこの大会の優勝チーム、準優勝チームに与えられる全日本大学ソフトボール選手権大会(インカレ)の出場権を獲得した。大会は8月、鹿児島県で開催される。
文(K.F) カメラ(平川大雪) 2016.5.6