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平成28年度全日本選抜レスリング選手権大会
~木下貴輪、今大会初の決勝進出で準優勝~
~山梨学院勢、OB含め3人決勝も全て準優勝~

平成28年度明治杯全日本選抜レスリング選手権大会が5月27日に東京・代々木競技場第2体育館で開幕した。各階級の全日本ランキング上位選手によって競われる日本一決定戦。今年は20周年を迎える節目の記念大会として29日までの3日間行われる。山梨学院大レスリング部からはフリースタイルに10人、グレコローマンスタイル2人、OB5人が出場する。大会初日の27日は、先日の東日本学生リーグ戦で57㎏級フリースタイル山梨学院大の団体優勝に貢献した坂本京太(2年)が出場したが1回戦で敗退。70kg級フリースタイルは昨年、学生二冠を制覇した木下貴輪(3年)が出場、1回戦、2回戦をテクニカルフォール勝ち、準決勝も攻め続け勝利、初めて決勝に進んだ。決勝の対戦相手は全日本選手権王者・早稲田大の多胡島伸良佳(4年)。前半互角に戦うも、後半ポイントを奪われ0-7で敗れ、優勝を逃し準優勝に終わった。その他の山梨学院勢は、期待されたリオ五輪日本代表を逸したOBの57㎏級フリースタイル高橋侑希(ALSOK)は、2回戦から出場。次の準決勝と、2戦続けてテクニカルフォール勝ちし決勝に進んだが、自分のレスリングができぬまま敗れ、準優勝となった。98㎏級グレコローマンの山本雄資(警視庁)も後一歩届かず準優勝だった。

全日本選抜選手権は、昨年12月の天皇杯全日本選手権、本大会ベスト8位以内選手や国内有力大会の上位選手など資格大会の推薦を満たした者、強化委員会による推薦選手などが日本一を目指して争われる。この大会から2020年の東京五輪を目指す若手選手の飛躍が期待されている。

◆《5月27日 大会1日目》
大会初日の27日、山梨学院勢からは57㎏級フリースタイル坂本京太(2年 富山・高岡向陵)、OBの57㎏級フリー高橋侑希(AKSOK)、70kg級フリーに木下貴輪(3年 鹿児島中央高)、98㎏級グレコローマンスタイルの山本雄資(警視庁)の4人が出場した。57㎏級フリーの坂本は開始早々、足を取られ体をコントロールされポイントを失い、リズムを崩した。後半に入り、得意のバックを狙うが攻め切れず、0-6で1回戦敗退した。坂本京太選手は「初めての全日本で緊張しました。試合前に、『最初の飛び込みに注意をしろ』と言われたのにそれでポイントを取られたので情けないです」と唇を噛んだ。70kg級フリーの木下貴輪は、1戦、2戦とTF(テクニカルフォール)で順当に勝ち上がり、準決勝では天皇杯全日本選手権3位の選手を攻め続け5-0で勝利。初の決勝に進んだ。決勝の対戦相手は天皇杯1位の早稲田大の多胡島伸佳。何度も対戦している相手だが試合巧者を崩せなかった。第1ピリオドは、注意を2度受け、もったいない1ポイントを失い終了した。第2ピリオドに入り、早い時間ポイントを失ったのが響き、焦りからポイント重ねられ0-7で敗れ優勝を逃した。試合後、木下貴輪選手は「悔しいです。相手のペースに合わせてしまって、自分のレスリングが良くできなかった。取り切れなかったのがだめですね。気持ちで負けた部分があったのかなと思います」と視線を斜めに落とした。OBの98㎏級グレコローマン山本雄資選手は1回戦をTF勝ち、2回戦の準決勝は4-2で勝利。決勝では第1ピリオドはリードしていたものの、第2に足を2度使ったとの反則を受け、逆転負けを喫し、準優勝に留まった。昨年、リオ五輪に一番近い男と目されていた57㎏級フリーの高橋侑希(ALSOK)は、課題を乗り越えられずシーズンを終え、今期から東京五輪を目標に再起を懸けている。2回戦から登場した高橋は、1回戦、2回戦の準決勝とTFで順当に勝ち上がり決勝に進んだ。対戦相手は昨年の天皇杯で3位の実力者専修大の中村倫也(4年)。この階級で本命視されていた高橋は,前にも負けたことのある選手を警戒していた。試合が始まるとプレッシャーをかける高橋に消極的になった中村は注意を受ける。高橋は主導権を握り、攻めを仕掛ける一瞬をかわされ倒れ、大きな4ポイントを失った。そこから回転技であっという間に10ポイント差をつけられ、まさかのTF負けを喫した。初日、山梨学院勢は3人が決勝に進みながら、すべて準優勝に終わった。

試合後、健闘した木下について小幡邦彦コーチは「3点目で相手のペースになってしまった。そこまでは互角に戦っていたのに。少し緊張していた部分もあってオーバーペースになって後半疲れてしまった。ペース配分や駆け引きも覚えていかないと上に行って勝てないので、まだ、これからの選手なのでしっかり修正させて次に臨みたい」とさらなる期待を寄せた。

2日目は、山梨学院勢から86kg級フリースタイルに石澤誠悠(2年 茨城・霞ヶ浦高)と牛水瑞貴(2年 鹿児島・鹿屋中央高)、OBの奈良部嘉明(筑西消防本部)、125kg級フリーに宮内健太(3年 山梨農林高)、冨栄雅秀(1年 茨城・霞ヶ浦高)、OB金澤勝利(自衛隊)、130kg級グレコローマンスタイルに貝塚賢史(3年 茨城・霞ヶ浦高)、7人が出場する。

文(K.F) カメラ(平川大雪) 2016.5.27