山梨学院アスリート大活躍
~杉山愛海が女子円盤投げ大会6連覇を達成~
~青沼李軌と望月愛実3連覇、斉藤莉奈2冠~
平成28年度山梨県陸上競技選手権大会が5月28・29の両日、甲府・小瀬スポーツ公園山梨中銀スタジアムで行われ山梨学院のアスリートが大活躍した。女子円盤投げで杉山愛海(大4)が山学高2年の時からの連覇を6連覇に伸ばす快挙を大逆転で達成。男子やり投げの青沼李軌(大2)と女子七種競技の望月愛美(大2)がともに山学高3年時からの連覇を3連覇に伸ばし、斉藤莉奈(大1)が女子100mと200mを2年連続で制し2冠・2連覇を達成させた。また、長谷川孝太(高3)が大学生を抑え3000m障害で独走優勝するなど、山梨学院大と山梨学院高のアスリートが数多くの競技で次々に表彰台に上がった。以前の山梨学院は長距離陣だけだったが、未来の森陸上競技場で練習に励む 各アスリートがたくましく成長、トラック陣も、フィールド陣も、長距離陣も、その輝きを一段と増している。
女子円盤投げは、ともに未来の森アスリートクラブで育った先輩の杉山愛海(山学高~山学大4年)と後輩の村田朋実(山学高~山学短大2年)が優勝を争う展開になった。村田が4投目に35m48を投げ、優勝を引き寄せたと思われたが、追い詰められた杉山が最後の6投目で35m81を投げ返し土壇場で逆転、山学高2年からの連覇を6連覇に伸ばした(左から杉山愛海(1位)・村田朋実(2位)・石川果歩(5位))。6連覇の杉山愛海選手は「あと少しで負けるとこだったので、最後の6投目は心を集中させて投げ、いけ~と叫びました、よかった~」とホッとした表情で周囲の祝福を受けていた。
男子やり投げは青沼李軌(あおぬま こうき 山学高~山学大2年)の独壇場だった。1投目からトップに立ち、向かい風の中でただ一人60mを超える60m40を3投目に投げ、余裕で3連覇を達成させた。青沼李軌選手は「もっとフォームを固めて、もっと距離を伸ばして行きたい」と技術の向上を期している。女子七種競技は2日間にわたる過酷な戦い、望月愛美(山学高~山学大2年)は、管理栄養士の資格取得を目指しており、毎日、未来の森で練習した後、夜遅くまで勉強に励んでいる。文武両道の鉄人は4059点を獲得し3連覇を達成、しかも、やり投げ種目にも出場し2位を獲得した。望月愛美選手は「どちらも中途半端というのが一番嫌ですので、勉強もスポーツも両方とも頑張ります」と明るく笑った。
高校時代に頭角を現し、山学大に入学した斉藤莉奈(都留興譲館高~山学大1年)は、1日目の100mでロンドン五輪に出場した佐野夢加さんが2009年に作った記録(12秒08)に並ぶ大会タイ記録で優勝し、2日目の200mでも圧倒的な強さで優勝、高3だった昨年に続き2冠・2連覇を達成させた。斉藤莉奈選手は「200mは向かい風の中で自己ベスト(25秒08)を出せました。大学に入って寮生活になり、まだ慣れていませんがしっかり自己管理できるようにして、もっと記録を伸ばして行きたい」と話す。0.1秒を競う秒速ランナーは、100mは11秒台、200mは24秒台を目指す。
この他、男子1500mは清水鐘平(富士学苑高~山学大2年)が終始先頭に立つ圧倒的強さで制し、男子3000m障害は長谷川孝太(山学高3年)が大学生を抑え圧勝した。また、女子ハンマー投げの石川果歩(身延高~山学大3年)が大会2連覇、男子円盤投げの前田匡蔵(山学高2年)が県高校新で2位。男子800mは下田晃大(山学大4年)が優勝。男子400mハードルの渡辺翔太(山学大2年)は2位。そして、努力を黙々と重ねてきた男子110mハードルの松田康平(山学高~山学大4年)が、最終学年で、念願の山梨県チャンピオンの称号を初獲得した。また、女子三段跳びは剱持早紀(山学高~筑波大4年)が自身の持つ大会記録(12m36)に並ぶ大会タイ記録で2連覇、妹の剱持クリア(山学高~筑波大1年)が2位、近藤祐未(山学高~日体大2年)が3位となった。(左から近藤祐未・剱持早紀・剱持クリア)。女子砲丸投げは澤登裕佳(山学高~国士館大2年)が優勝、山学大OBの篠塚春希(中村農場)が5千mと1万mの2冠を獲得、1万mは村下翔平(山学大4年)が2位になった。(競り合う篠塚春希と村下翔平)。多数が6位以内に入り、8月の関東選手権出場権を獲得した。
以前の山梨学院は、箱根駅伝を目指す長距離陣だけだったが、子供の時から未来の森アスリートクラブで育った者、強くなりたいと県内各地から山学高と山学大に進学してきた者、都大路と箱根を目指し全国各地から集まってきた者、それぞれのアスリートが、未来の森陸上競技場を練習拠点に、互いに刺激し合い、競い合って練習に励んでいる。ここで道を切り開き、新たな場所でさらに励んでいる者もいる。トラック陣も、フィールド陣も、長距離陣も、自分の未来のために、未来の森で練習に励み、その速さと強さを増している。
文・カメラ(M.Ⅰ)2016.5.29