山梨ケーキショー2016
~山学短大フードクリエイトコース生が創作ケーキ出品~
~ジュニア部門銅賞、メーカー賞など4人、1団体が受賞~
「山梨ケーキショー2016」が6月11・12日の両日、甲斐市・ラザウォーク甲斐双葉店で開催された。山梨県洋菓子協会が会員の技術向上を目的に2010年から開催しているケーキの祭典。協会に加盟する県内洋菓子店のパティシエの作品に加え、22歳以下のジュニア部門に山梨学院短期大学食物栄養科フードクリエイトコースの2年生31人全員がマジパン仕上げの創作ケーキを出品した。展示会場入口には、1年生全員で2週間かけて製作した大型工芸菓子「シュガークラフト『平和の砦』」を展示、ひと際大きく可愛らしい作品は会場を引き立て、誘客にも一役買っていた。同時に行われた作品コンテストでは山梨学院短大から、山梨県洋菓子協会ジュニア部門銅賞を保坂瑠美さん、メーカ賞に大澤綾乃さん、大木奏さん、岩崎瑠璃華さん(各2年)の3人が受賞。また、1年生が製作した大型工芸菓子「シュガークラフト『平和の砦』」には、ラザウォーク賞が贈られ山学短大生の洋菓子技術の高さを証明した。ケーキショーは休日とあって、若者、家族連れで例年にない賑わいを見せ、色鮮やかでオリジナリティ溢れる作品に来場者は眼を輝かせ見入っていた。
※(マジパン=アーモンドと砂糖を練ったものでケーキなどのデコレーションに使われる)
■その道のプロが伝える知識と技術
山梨学院短大の食物栄養科フードクリエイトコースは、「洋菓子」「和菓子」「製パン」の3分野と、レストランサービス分野のプロフェッショナルを目指す人のために7年前に開設された。学生の実習を指導する講師陣は、いずれも長年その道で活躍してきたプロ。それぞれ第一線で培ってきたノウハウと経験に裏付けされた知識・技術を学生たちに伝えている。
山学短大の学生たちは、「山梨ケーキショー」に7年連続して参加しており、今回、1年生は「製菓基礎実習」で学んだ洋菓子技術をもとに、今回は全員が7班に分かれそれぞれ各班が1色ずつを分担、2週間かけて虹色をイメージした大型工芸菓子「シュガークラフト『平和の砦』」の製作に挑んだ。会場入口に飾られた作品は、粉砂糖をメインに使い粘土状のペーストで花や星、ハートなど様々な形を作り、先端上部には、40号館講義棟南側の「インターナショナル・カンファレンスINさかおり」を記念して設置されている『平和の砦』のモニュメントをモチーフにした。高さ1m25cm、幅50cmの大きな作品は、会場を引き立て、誘客にも一役買っていた。2年生は「製菓基礎実習(1年次)・製菓専門実習」で学んできた技術で、今回は31人全員がマジパン仕上げの創作ケーキ31作品を出品した。作品作りを指導した塚原順子准教授は「コンテストに作品を出品することによって来場者の眼に触れることで評価をいただきますので、本人たちの達成感もありますし、技術の向上も見られます。また、学生たちが来場者へ作品の説明を行うことにより、お菓子に対する知識を増すことができ、作品を丁寧に興味深く見ていらっしゃる姿や笑顔をもらうことで大変な励みになっていると思います」とコンテストに参加する意義を話した。
■洋菓子技術の高さを証明
作品コンテストには、パティシエや専門学校、山梨学院短大生、40点の力作が出品された。そのうち、山梨学院短大からはジュニア部門で山梨県洋菓子協会ジュニア部門銅賞に保坂瑠美さんが受賞した。「何を作るにも細かくて苦労したのですけど、いま形になってほっとしています。プロの方の作品に刺激を受け、自分もあんなふうにできたらと思いました。自分には向いてはないかなと思った時もあったのですが、この機会に少し自信も持てるようになったので、パティシエの道も考えたいと思います」。メーカー賞を受賞した大澤綾乃さんは「正直自分が賞をいただけると思っていなかったのでびっくりしましたが、一生懸命作ったのでうれしかったです。絵を描くことや物を作ることは昔から好きだったので、創作してみて大変なところもありましたが、楽しかったです。1年生の時には先生に言われて作業することが多かったですが、2年生になって、今まで学んできたことを自分たちでできるようにしていきたいです」とそれぞれが受賞の喜びを語った。また、他にもメーカー賞に大木奏さん、岩崎瑠璃華さんの2人が受賞。受賞作品以外にも山梨学院短大生27人の力作がケーキショーを彩った。1年生が製作した「シュガークラフト『平和の砦』」はラザウォーク賞を受賞。山学短大生の洋菓子技術の高さを証明した。
2日間開催された「山梨ケーキショー2016」には、多くの来場者が詰め掛け関心の高さを見せていた。フードクリエイトコースの1・2年生が交代でコーナーを担当し、作品の説明や来場者からの質問に丁寧に答えていた。また、2日間にわたり、午前中にロールケーキ作り、午後にマジパン教室が開かれ、子どもたちは、真剣な表情でマジパンを使い動物や果物など思い思いの作品作りに、学生たちはにこやかに対応していた。
文(K.F)カメラ(平川大雪) 写真提供(山梨学院短期大学)
2016.6.13