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2016全日本大学駅伝関東予選会
~出遅れるも総合力で1位通過、出場権獲得~
~本大会ではシード権以上、優勝に挑む~

第48回全日本大学駅伝対抗選手権大会の関東学連推薦校選考会が6月18日、さいたま市浦和駒場スタジアムで行われた。山梨学院大は昨年の本大会7位で出場権を獲得できる6位に届かず悔しいシード落ちをした。予選会は、1校2名の選手が1000mを走るレースを4組行い、8名の合計タイムが上位9校に本大会への出場権が与えられる。山梨学院大は1組目に抜擢された永戸聖(2年)が5位と健闘、熊代拓也(4年)が途中接触で転倒し、順位を落とし、1組目は総合6位と出遅れた。2組目に出場した上村純也主将(4年)は2位、伊藤淑記(4年)も6位と好走し2位に順位を押し上げた。3組目は、上田健太(3年)と市谷龍太郎(3年)の都大路優勝コンビが出場し、上田はラストスパートで2位を死守、市谷は11位だったが、この組で1位に躍り出た。最終組4組の留学生ドミニク・ニャイロ(2年)は最後の100mで日大の留学生にかわされ2位。日本人エース佐藤孝哉(4年)も途中一人旅になったが、粘って8位と健闘し、8人の合計タイムは4時間03分25秒となり、2位の日大に1分55秒の大差をつけて、総合成績1位となった。11月6日(日)に行われる愛知・熱田神宮から三重・伊勢神宮までの伊勢路を結ぶ全日本大学駅伝選手権にシード権獲得はもちろん、優勝を目標に挑む。

全日本大学駅伝関東予選会の参加大学は20大学、1組40名がトラックを25周するレースを4組行い、160名の合計タイムで大学順位を競い、上位9校に本大会の出場権が与えられる。各大学のゼッケン番号は通し番号で、昨年のシード校に近い大学から若い番号が与えられ、山梨学院大選手のゼッケン番号は1番と21番となった。

◆日中の暑さが残る競技場で各校の名誉を掛けたレースが展開

暑い日差しを避け、午後5時に1組目のレースが設定されたが、この日のさいたま市の最高気温は33度、1組目のレースが始まった時は、まだ気温30度、湿度68%の過酷な条件の中だった。山学大の第1組は流れをつくる大事な役割に1番・熊代拓也(4年)と21番・永戸聖(2年)が抜擢された。能代と永戸はともに8000m付近まで大きな集団の中位に位置していたが、熊代が接触で転倒し集団から遅れた。永戸はラスト1周で必死に追い上げ5位に順位を上げる好走を見せた。1組目の順位は6位。2組目は、上村純也主将と伊藤淑記のともに4年の2人。序盤から日体大の選手が飛び出し、2位グループは後を追わず大きな集団を形成。1位との差は周回ごとに大きくなり、上村が2位グループを引っ張る形になり伊藤も粘り強く集団に残ったものの、先を行く日体大との差は縮まらず上村は2位グループの中で頑張り2位でフィニッシュした。伊藤も最後まで前に喰らいつき6位と健闘した。上村純也主将は「1位になった日体大の選手が絶対落ちてくると思ってたことが自分の甘えで、集団が牽制してスローペースにリズムが合ってしまい、前に出て集団を引っ張ってもペースを上げられず思うように走ることが出来なかった。自分であったり、1組目がもっと勢いづけて勇気を与える走りができていれば気持ちよく走れると思うんですけど、こういう展開になり負荷を掛けてしまいましたが、強い選手が走るので結果を残してくれると思います」と後の選手に託した。この組2位と6位で堅実に上位に入り、総合順位が2位に上った。

◆1組目の出遅れを2組目が押し上げ、3組目でトップに躍り出る

3組目は上田健太(3年)と市谷龍太郎(3年)の都大路優勝コンビが出場。上田は中盤まで中位に位置し、力を蓄えるレースで様子を窺う。残り8周で先頭に立つ積極的なレースを仕掛けたが、残り1周で創価大がスパートをすると、上田と国士館大が後を追うも届かず2位争いでデットヒートを展開、上田が必死の形相で2位を死守した。市谷は序盤から最後尾につけラスト勝負と目論んだが、上位争いに加われずに11位でゴールした。しかし3組目でようやく山梨学院は総合トップに躍り出た。上田健太選手は「今日はあくまでチームのトップ通過ということ目標にやってきて、個人的には最後2位という結果は悔しいですけど、公式レースで初めて自分で組み立て前に出て引っ張れたということが自信になりました」と話した。4組目は期待のドミニク・ニャイロ(2年)と安定した走りが身上の佐藤孝哉(4年)。序盤からニャイロを含め5人の留学生が引っ張り、20人ほどの集団を形成、そのうち3000m付近で佐藤らが遅れ出し1位集団は10人に。残り3周からニャイロと2人の留学生が抜け出し三つ巴の戦いが展開。残り1周で日大のパトリック・ワンブィとニャイロの一騎打ちになりラスト100mで日大にかわされ、1秒差の2位でゴールした。佐藤は必死に前を行く選手を拾い、8位まで順位を上げた。ゴール後、死力を尽くした佐藤はトラックに倒れこみしばらくは起き上がれないほどだった。佐藤孝哉選手は「28分台を狙ってたので最初は良かったですけど、途中遅れてしまい焦ってしまった。もう少し上で走りたかったです」とレースを振り返った。最終結果は、総合成績1位となり、11月6日(日)に行われる全日本大学駅伝選手権の出場権を獲得した。

 ■山梨学院大学 総合タイム 4:03:25.82 総合順位 1位
第1組 熊代拓也 31:21.46 22位 永戸 聖  30:55.60  5位
第2組 上村純也 31:00.68  2位 伊藤淑記  31:04.37  6位
第3組 上田健太 30:19.03 2位 市谷龍太郎 30:26.36 11位
第4組 ニャイロ 28:46.80  2位 佐藤孝哉  29:31.52  8位

 

レース後、さいたま市浦和駒場スタジアムの観客席の一隅に出場選手とサポートと応援を含めた全員を集め、上田誠仁監督は「今日は予選会トップとはいえ、予選会の走りでトップ通過をした。それが今回得た日本大学駅伝のレース展開と同じ位置でいけるのかとなると、全く別物ですから、それに関してはチーム全体で来るべき秋、冬の駅伝シーズンに対応できる走力、精神力をつけていかねばならない。夏合宿に向けての体づくり、夏合宿をこなすのではなくて夏合宿の成果を昨年以上高い水準に引き上げて、しかもやった練習が秋のシーズンに結果として繋がる、その意識を持ってやってもらいたい」と選手にさらなる高みを促した。

予選会を勝ち抜いたのは、山学大・日大・日体大・拓殖大・帝京大・國學院大、中央学院大、大東大、国士館大までの9校。順大、城西大、専修大、法政大、中央大ら11校は出場を逃した。

文(K.F) カメラ(平川大雪) 2016.6.18