●平成28年度山梨学院学生チャレンジ制度
~大学が学生のやる気、挑戦者精神を全面的支援~
~9団体に認定書が授与され、実践的活動が始動~
平成28年度山梨学院学生チャレンジ制度認定書授与式が6月23日、大学キャンパス内シーズシアターで行われた。この制度は平成7年に発足し、学生のやる気やチャレンジ精神に大学が経済面などで全学的に支援する制度で、平成15年度には「特色ある大学教育支援プログラム(特色GP)」にも採択された。学生チャレンジ制度の企画受け付けは例年、春と秋2回行っていたが、今年度から1回のみと変更された。今年度は大学・短大から16件の応募があり、選考委員により教育的効果・人間形成への影響度・独自性・ユニーク度・実現可能度など総合的に審査され、歴史や文化、観光、食、健康など地元・山梨に密着した企画や社会に還元できる企画など9件が認定された。授与式では選考委員長の込山芳行学生センター長から認定企画団体の代表者9人に認定書が授与された。また、認定団体を代表し、伊東ゼミと食物栄養科フードクリエイト2年との合同企画、「山梨の魅力をパンとともに」で認定された食物栄養科の深沢実咲さんが企画の成功に向け、決意表明を行った。
山梨学院チャレンジ制度は、“行動する学生”の意欲を全面的に支援する山梨学院独自の制度で今年で22年目となる。この制度は『学生の課外活動を通じて得られる自主的探究心と積極的な行動力の涵養』を目的に実施され、「こんなことに挑戦したい!」という企画を文書にして大学に提出。応募企画の中から優秀案に、1件あたり最高50万円の奨励金が支給される。選考は、教育的効果・人間形成への影響度・独自性・ユニーク度・実現可能度などの視点から総合的に評価される。今年度は大学・短大から16件の応募があり、審査の結果「『山梨学院歌舞伎・酒折座』を旗揚げする」など大学7件、短大1件、大学・短大合同1件、計9件の企画が認定された。応募は昨年まで春と秋の年2回行われていたが、今年度は1回のみの募集となり、時間をかけた取り組みに実効性の高さと完成度に期待が集まる。
1.考古学研究会「甲斐の古道~中道往還の文化史~」 |
◆企画概要: 『甲斐の古道プロジェクトの一環として今までに4街道を研究してきた。今回5つ目として甲府と静岡を結ぶ中道往還の調査・資料収集を行い、創立70周年事業の一つとして建設予定の「甲斐の古道公園」に展示を予定する』 |
2.山梨学院援農プロジェクトチーム「山梨学院援農プロジェクト」 |
◆企画概要: 『山梨県の農業従事者の高齢化問題、後継者不足など山積する問題を知るため、実際に農家に出向き、農作業に携わりブドウ栽培の繁忙期を体験し、それらの問題の実態を把握、調査する』 |
3.江藤ゼミナール市民教育班「日本の未来に挑む若者たち~マニフェストのその先~」 |
◆企画概要:『今夏の参議院選から18歳選挙権が実施されるが、実際は無関心の若者が多い現状に、社会参加の重要性を、選挙管理委員会と共同で県内高校への出前講座、討論会の開催など、さまざまな手法で啓蒙活動を行う』 |
4.小菅信子ゼミナール「山梨学院歌舞伎・酒折座」を旗揚げする |
◆企画概要: 『日本文化をテーマとして近現代日本について実践研究をする。創立70周年に際して新たな山梨学院大学の地域社会への文化貢献と国際交流の促進を目指して新プロジェクト『山梨学院歌舞伎・酒折座』の旗揚げをする。日本の高尚な文化に触れるべく、歌舞伎を多くの若い人たちに体験・演じてもらうため、12月に旗揚げ大公演を開催。演目「義経千本桜」「藤娘」ほか。』 |
5.Tomos「地域のつながりを、その一歩先へ」 |
◆企画概要: 『自分たちにとっての居場所と思えるような場所を家庭や学校だけでなく、地域に広げていく。これまでのボランティア経験を活かし、各地で無料学習塾や子ども食堂の取り組みを行うとともに他地域での研修や、山梨に合う方法を見つける』 |
6.伊東洋晃ゼミ・食物栄養科フードクリエイトコース2年「山梨の魅力をパンとともに」 |
◆企画概要: 『伊東ゼミとフードクリエイトコースの協働でパンの商品開発を行う。開発したパンは樹徳祭で販売し、その反応を分析した上で、最終的にはパン製造小売業者にレシピ提供を行い、プロの現場での製造と販売に繋げる』 |
7.履修登録支援プログラム作成チーム「Webアプリ版履修登録支援プログラム作成」 |
◆企画概要: 『現在、履修登録支援プログラムは使用場所が限られていることや、ソフトがインストールされていないことで使えないといった問題がある。そのためWeb上で使えるようWebアプリを作成する』 |
8.梅の機能成分研究会「山梨県産の『梅』を使った新たな特産品の開発 |
◆企画概要: 『梅の持つ健康効果を単に研究の領域で終わらせるのではなく、梅を使った新たな特産品の開発や提案で、山梨県民の健康に寄与すべく社会に還元する』 |
9. 遠藤清香ゼミナール「病院で星空と映画を見よう」 |
◆企画概要: 『小児科病棟に入院中の子どもたちに楽しい時間を過ごしてもらいたいと考えた。私たちが出向き、保育科で学んだことを活かして、子どもたちに遊びを提供する。冬休みには、院内でプラネタリウムと映画の会を行う』 |
認定書授与式は、キャンパスセンター2階・シーズシアターで行われ、企画認定団体の関係者や指導教員、職員などが出席し、会場は満席になった。認定書授与後に挨拶した込山芳行学生センター長は「本企画は、伝統ある学内企画制度のひとつで22年目を迎えます。応募を呼びかける時に、具体的に認定までたどり着く企画は、先生方の後押しや、企画をより実効性のあるものに仕上げるためには、学生の力だけでは足りないところを先生方のアドバイスがあったわけで、そういう訳でもっと先生方に積極的に頑張っていただきたい。認定された企画はこれからがスタートです。これから年内を通して予定通りの活動を行ってください。自分自身の自信にもなるし、さらに山梨学院の社会に対するアピールに繋がっていきますので大いに発奮して頑張ってください」と激励した。認定団体を代表して食物栄養科の深沢実咲さんは「私たちフードクリエイトコース2年生は、現代ビジネス学部伊東ゼミナールの皆さんと山梨県の特産品を使ったパンを共同開発し、商品化を目指します。この企画により山梨県の魅力をパンを通して伝えたいと思っています。また、お互いの専門性を活かし不足部分を相補して、プロジェクトを推進していきます。それぞれの強みを一層高めると同時にパートナーの専門性を理解し、協働のあり方も学んでいきます」と決意表明をした。企画の実施終了は、平成29年2月中旬としている。
文・カメラ(K.F) 2016.6.24