全国高校総体(インターハイ)に懸ける!第2回
~雨宮輝ボクシングバンタムで上位を狙う~
~持てる力を発揮し、悔いなく戦い笑顔で応えろ!~
平成28年度全国高等学校総合体育大会(インターハイ)「2016情熱疾走 中国総体」が7月28日から8月20日にかけて岡山県岡山市を中心に中国地方(岡山、鳥取、島根、広島、山口、和歌山《平成36年まで固定開催》)で開催される。山梨学院高校からは男子ホッケー部、女子ソフトボール部、女テニスの3団体と陸上・ボクシング、空手道・テニスなど個人11人(重複選手あり)の生徒が出場する。(なお、水泳競技は、23~25日の関東大会終了後に出場者が決定する)。山梨学院ニュースファイルでは3回に分け、インターハイに懸ける出場選手の意気込みを伝える。第2回目は、ボクシング、空手道、男女体操の個人戦に挑む4選手を紹介する。空手道部はインターハイに27年連続で出場。体操部女子は3回目、男子体操とボクシングは昨年に続き2回目の出場となる。連日30度を越える暑さの中、選手たちは本番の日に照準を合わせ、最後の調整に打ち込んでいる。
インターハイは高校生のスポーツの祭典。高校野球の「甲子園」に例えられる。全国から約36,000人の選手、監督、役員が集結。高校生アスリートにとって、誰しもが憧れる最大のスポーツビッグイベント。大会のスローガンは、「美しく咲け 君の笑顔と努力の華」。この大会に向け選手たちは、日々歯を食いしばり、涙をこらえ、苦しい練習に耐えてきた成果を発揮し、多くの満開の笑顔が大会会場に咲き誇るだろう。今までも多くのアスリートはこの大会を経験し、さらに上を目指し、一流のアスリートとして国内はもとより世界に羽ばたいていった。全国各地から集まる選ばれた精鋭との戦いに、山梨県から28競技に447人(選手団約560人)、山梨学院高からは重複含む選手46人(選手団計55人)の高校生アスリートがベストを目指し、挑戦する。
◆ボクシング 雨宮輝(あめみや・ひかる 2年 甲府市立東中)
ボクシングバンタム級(56kg)に出場する雨宮輝選手は、昨年のインターハイにフライ級で出場、2回戦で敗退した。今年は階級を上げバンタム級で出場する。理由は成長期で減量が身体に及ぼす影響が少ないため。山梨予選の山梨県高校総体で1回戦を3R・TKO勝ち、2回戦を判定で勝ち優勝、2年連続インターハイの切符を手に入れた。ボクシングは小学1年の時、友だちから誘われ始めた。小学6年生で本格的に指導を受け大会にも出場するようになった。現在指導受ける隼人ボクシングジム(甲府市)の指導者は「スピードと切れのあるパンチを持ち、まだまだ伸びしろのある選手です。どちらかと言うとアマチュアよりもプロで世界チャンピオンを目指すようなボクサーになってもらいたい」と高く評価する。雨宮輝選手は「大会までに他校生と練習を積み重ね、実戦力を養っていく。今の自分の実力が全国でどこまで通用するか分からないが常に上を目指したい。目標はベスト4です」と控えめに話す。ボクシングの魅力は、「日々の練習成果が表れるので面白い」と話した。
ボクシングの試合は、7月29日から8月2日まで5日間、広島市中区スポーツセンターで行われる。
◆空手女子個人形 富田飛鳥(とみた・あすか 2年 上野原市立上野原中学校)
山梨学院の空手道部はインターハイに27年連続出場。男子個人形優勝2回、男子個人形3位2回、女子個人形3位の実績を残している。女子個人3位の成績は、去る7月3日に行われた全国学生空手道選手権で優勝し、8月の世界大学空手道大会に日本代表に選出された田中美佐稀選手が出した当時の記録。それ以来、上位入賞者が途切れている。今回、山梨学院高空手道部から唯一出場する富田飛鳥選手は「初めてのインターハイなので、自分の力を全て出し、結果だけでなく一つひとつ楽しんできたい」と語った。富田選手は山梨学院の武道場に大きく掲げられた“不撓不屈”を地で行くような努力の人。毎日の部活の練習に加え、週3回道場に通い技を磨いている。全国優勝した8歳年上の兄の影響で5歳から空手を始めた。これまでは主だった戦績はないが、昨年山梨県高校総体で4位になったが、インターハイ出場は果たせなかった。今年は日々の猛練習が実を結び、2位となり初のインターハイ出場の権利を得た。富田選手は「大会までに形を通して練習した時、100%の力で打てること。大会では緊張しないこと」と課題を挙げた。大会ではベスト8を目指す。
競技は7月31日・8月1日、山口県・ながと総合体育館で行われる。
◆男子体操個人総合 村松知哉(むらまつ・ともや 2年 山梨市立南中学校)
昨年に続きインターハイ出場を決めた村松知哉選手。5月の山梨県高校総体体操団体で優勝チームを除いた個人の1位通過(総合2位)で関東大会と全国大会(インターハイ=個人枠2人)の出場権を決めた。村松選手は、両親が体操選手だった影響で小学校1年生から体操競技を始めた。現在、山梨市にあるスポーツクラブで週6日、練習をしている。兄の村松侑哉さんも昨年体操団体でインターハイに出場した文字通り体操一家だ。村松知哉選手は「昨年は中学と違って初めての大きな大会で緊張してしまい、ところどころ失敗する場面もあったのですが、怪我なく終われて良かったです」と振り返った。70点台を目指し練習に励んできたが、大会を間近かに控えた先日、手首を負傷。「平行棒とあん馬が無理で全種目出場ができません。出場できる4種目でひざ、つま先まで意識した演技で精一杯頑張ります」と気丈に話した。得意な平行棒に出場できないのは悔やまれるが鉄棒、つり輪も得意種目という。予選通過は不可能だが力の限りを尽くし納得した演技で締める。
競技は、8月3日・4日、島根県立体育館で行われる。
◆女子体操個人総合 西山莉央(にしやま・りお 3年 甲府市立北西中))
西山莉央選手は、山梨県高校総体で総合5位と決して満足ではない成績でインターハイ出場を決めた。甲府にある体操クラブで5歳から始めた体操は、10歳の頃から本格的に練習するようになったというものの、まだ欲がなく漠然とした感じだったと言う。山梨学院高に入学すると、インターハイを目指そうと週7日3時間ほど練習に明け暮れた。しかし1,2年では出場できず、最終学年にようやく巡ってきたチャンスに練習にも熱が入る。山梨学院高からの出場は、平成23年度にインターハイに出場した嶋田笑子さん・小林朝香さん、昨年出場した藤本みのりさん(3年)以来4人目となる。同級生の藤本みのり選手が昨年インターハイに出場、刺激を受けている。西山莉央選手は「今回初めての出場で緊張しますが、山梨県代表、山梨学院高代表として精一杯頑張ります」と活躍を誓う。体操女子の種目は、床・段違い平行棒・平均台・跳馬の4種目で戦われる。「段違い平行棒と床があまり得意ではないので細かいところまで注意して完成度を高めていきたい」と力を込める。「周りは上手な人ばかりだと思いますが、今までで最高の得点を取れるように自信を持って、自分らしい演技をします」と意気込む。
競技は、8月3日・4日、島根県立体育館で行われる。
文・カメラ(K.F) 2015.7.24
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