全国高校総合文化祭「2016ひろしま総文」
~もう一つのインターハイ「高校生文化の祭典」~
~吹奏楽部門・将棋団体部門・放送部門に出場~
第40回全国高校総合文化祭「2016ひろしま総文」が7月30日から8月3日まで広島市などで開かれる。総文祭は昭和52年から毎年8月に各都道府県の高校生の代表により開催されている。今年は、「創造の風 希望の光 平和を願う心三本の矢に込めて」をスローガンに、芸術文化活動に取り組む全国や海外の高校生約2万人が参加。日頃の活動の成果を発表し、技能を競い、多くの仲間と交流し、創造性に満ちた芸術文化活動を展開する「高校生最大の文化の祭典」。演劇、郷土芸能、日本音楽、小倉百人一首かるたなど25部門の中から山梨学院高は、吹奏楽部門(8月2・3日、広島市)と将棋部門の団体戦(8月2・3日、福山市)、放送アナウンス部門(8月2・3日、広島市)に出場する。吹奏楽部門は、2度目の参加。将棋部門団体戦は3年連続の出場となる。放送アナウンス部門は初出場。梅雨が明け、連日猛暑が続く中で大会前の調整に余念のない3組を紹介する。7月28日からは、スポーツの祭典「全国高校総合体育大会」も岡山県を中心に開催されている。高校生のスポーツと文化活動の熱い夏に注目する。
◆吹奏楽部門 出場64人
山梨学院高校吹奏楽部105人のメンバーは、広島市で8月2・3日に行われる総文祭吹奏楽の練習、8月7日に行われる山梨県吹奏楽コンクールに向けた練習、同じく8月に行われるマーチングの大会に向け、日々忙しく活動している。その間に夏の高校野球山梨県大会の応援もあり、24日に高校野球決勝戦が終わってからは、連日集中して練習に取り組んできた。総文祭の吹奏楽部門は、47都道府県の代表が練習の成果を発表し合い、互いに技能を高め合う目的で行われる。各校に与えられた時間は12分。山梨学院高の演奏曲目は今年の吹奏楽コンクールの自由曲、歌劇「イーゴリ公」と6月の定期演奏会で行った英国のロックバンド「ディープ・パープル」の曲のメロディーを吹奏楽に編曲した2曲。田中杏奈部長(3年)は「総文祭にはいつもマーチングで出場だったので吹奏楽での出場は久しぶり。本業の吹奏楽ではクオリティの高い演奏をしたいです」と意気込む。「全国の舞台で山梨学院を知らない人にも聞いてもらえる良い機会なので山梨県代表として恥ずかしくない演奏をしてきたいし、自分たちにできる最高の演奏をして、聞く人に『音楽っていいな』と感じてもらえる演奏がしたいです」と意欲を示した。吹奏楽部員64人は、30日まで学校で練習し31日に広島市に向け出発する。大会は8月2・3日、広島市文化交流会館ホールで行われる。
◆将棋部門団体戦 出場3人
今回の総文祭に将棋同好会は3年連続の出場となる。今年5月に行われた山梨県高校将棋選手権大会で3戦全勝で優勝し、3連覇を遂げた。部員は週2回の学校での対局とそれぞれが自分の方法で腕を磨いている。総文祭将棋団体戦は各校3人よって戦われる。出場する3人は、竹内広也さん(3年)、竹内大地さん(3年)の双子兄弟と俵克至さん(2年)。俵さんは、昨年の総文祭に出場した俵宏輔さん(卒業)の弟。山梨学院は将棋部門に3回目の出場になるが一昨年は、予選リーグを3勝1敗で突破したものの決勝トーナメントで1回戦敗退、ベスト15で終わった。昨年は、予選リーグ2勝2敗で敗退、決勝トーナメントに進めなかった。今年は2年分の雪辱を晴らすべく練習に励んできた。3人は、スマートフォンのアプリでのオンライン対局と2週間で1度の割合で開かれる将棋大会での実戦で腕を鍛えてきた。兄の竹内広也さんは今年の1月の「全国高校将棋新人大会」に優勝、7月に行われた「全国高校将棋竜王戦山梨県大会」で2連覇するなど絶好調。8月に全国大会が控える。竹内広也さんは「目標としては自分が一番早く勝って、チームに勢いを『あと1勝でいいんだ』という安心感を与えたい」と言い、「団体戦は少しでもチームのために頑張ろうとする気持ちが強くなり、自分の勝敗がチームの士気に関わってくるということをしっかり認識し対局することが大事」と責任感を滲ませる。弟の竹内大地さんは「最後の年なので勝ちにこだわっていきたい」と意気込む。目標は「優勝」ときっぱり。持ち味は早指しで相手に余り考えさせない将棋を打つという俵克至さん(2年)は「先輩と一緒に出られる大会は今回が最後なので1勝にこだわって対局したい。自分は初めて全国大会に行くのでその場の空気に飲まれないで、自分の空気を大切にして自分のペースでやっていけたら」と話した。将棋部門の団体戦は8月2・3日、福山市内のホテルなどで行われる。
◆放送アナウンス部門 出場1人
全国高校総文祭に初めて放送アナウンス部門に出場を決めた土井湧水さん(3年)は昨年の山梨県芸術文化祭放送アナウンス部門で最優秀賞1人、優秀賞2人の一人として選ばれた。土井さんは1年生から今までは努力を続けてきたが納得する成果が挙げられなかったと言う。土井湧水さんは「最後の学年で今年こそは頑張って取ろうと一生懸命した結果、出場できることができました。今回賞を取ったのは初めてです」と喜びを笑顔で話した。練習は週5日2時間ほど、発声練習と原稿や本読みなどをする。特進コースに在籍する土井さんは高校3年とあって、受験勉強との両立は大変と話す。放送部に入ったきっかけは、「小学6年生の頃からテレビのアナウンサーに憧れ、いつかアナウンサーの仕事をしてみたいとずっと思い描いてきた。高校に放送部があり、ここで経験を積んで将来に活かせればと思い入部しました」と話した。大会出場には「本当にうれしく思っています。今回、自分が興味ある地元の南アルプス市「諏訪神社の浦安の舞」について取材し原稿を書きました。本当に気合が入っているので指導してくれた先生や仲間に感謝して頑張っていきたいです」と決意を述べた。放送アナウンス部門の発表は8月2・3日、広島国際会議場で行われる。
7月28日からは、スポーツの祭典「全国高校総合体育大会」(インターハイ)も岡山県を中心に開幕した。スポーツ、文化・芸能に高校生の熱い夏に注目する。
文・カメラ(K.F) 2016.7.29