リオ五輪パブリックビューイング 第3弾
~山梨学院大初の柔道オリンピアンに大歓声~
~女子78キロ超級、山部佳苗選手銅メダル~
リオ五輪柔道女子78キロ超級が8月12日から13日(日本時間)にかけて実施され、山梨学院大OGの山部佳苗選手(山学大-ミキハウス)が出場した。これにあわせ、山梨学院大では、パブリックビューイング(PV)が山梨学院広報スタジオで行われ、山学大柔道部初のオリンピアンに柔道部の現役部員や教職員など約50人が大声援を送った。PVは準決勝から行われ、準決勝は惜しくも敗退。3位決定戦に回った山部選手は、試合序盤に技ありを奪うと、そのままポイントを守り抜き銅メダル獲得。試合中、柔道部女子の山部伸敏監督の熱い声援が飛び、部員らが祈るような気持ちで試合を見守った。メダル獲得の瞬間、部員からは大歓声があがり、柔道部初のメダリスト誕生にPV会場は喜びに沸いた。今大会、山学関係 者のメダリストは、競泳の江原騎士選手に続き2人目。前回ロンドン大会に続き、2大会連続の五輪メダリスト誕生となった。
◆柔道女子78キロ超級
山部佳苗選手は旭川大高校から山梨学院大に入学。在学時には全日本学生柔道優勝大会の団体優勝に貢献するだけでなく、2年時に学生以外も出場する講道館杯(78キロ超級)で優勝、4年時には皇后杯全日本選手権優勝と個人でも活躍し、2013年3月に卒業。卒業後は、ミキハウスに入社し、国内のみならず世界選手権やグランドスラムで活躍し、今年4月の全日本選抜体重別選手権優勝、皇后杯全日本選手権優勝と結果を残し、リオ五輪代表に選出された。山学大柔道部出身者としては、初のオリンピアン。山部選手は今大会2回戦からの登場で、初戦・2回戦をサンタ・パケニテ選手(リトアニア)と対戦し大外刈りの一本勝ちで勝利し準々決勝に進出。準々決勝ではテシー・サフェルクルス選手(オランダ)と対戦し体落としの一本勝ちで勝利し、準決勝に駒を進めた。PVは準決勝から行われ、部員らは3時過ぎに集合し試合に備えた。準決勝の相手は、イダリス・オルティス選手(キューバ)。4時過ぎから始まった準決勝に部員らは祈るような気持ちで試合を観戦した。1分過ぎに先に指導を取られたも のの、3分過ぎに相手に指導が入りこのまま流れは山部選手にいくものと思った矢先に、オルティス選手の浮き腰が入り有効を取られ、リードを許してしまう。部員らは山部選手の勝利を願い、大声援を送ったものの、試合終了。山部選手は3位決定戦に回ることになった。3位決定戦の相手は、敗者復活戦を勝ち上がってきたカイラ・サイト選手(トルコ)。山部選手は開始23秒で大外刈りで技ありを奪うが、その後山部選手に指導が入り、PV会場の山部伸敏監督からは「前へ出ろ、前だ!!」と熱い声援が飛んだ。山部選手は指導3となったが、相手の攻撃に耐え、最後まで技ありのポイントを守り抜き優勢勝ち。銅メダル獲得の瞬間は、部員から大歓声がおこり、柔道部初の五輪メダリスト誕生にPV会場は喜びに沸いた。
試合を観戦した山学大柔道部女子の山部伸敏監督は「今ある力を全部出してくれたら勝つ可能性が高いんじゃないかという思いで見ていました。相手も最後の最後まで必死ですので、簡単に勝たせてはくれませんでしたが、本当にギリギリの戦いを良く勝ちにしてくれたなと思います」と試合を振り返り、銅メダルという結果について「オリンピックに出る難しさ、オリンピックで勝つ難しさ、メダルを取る難しさというのを本人も周りを感じた中で、最後良く勝ってくれたなと思います。最低限のメダル確保を初出場でやったということで、山梨学院としても一つの歴史を作ってくれて、本当に良くやってくれたと本人に言ってあげたいです。本人の勝ちは勿論ですが、今後の山梨学院の柔道部の戦いに凄く プラスになったと思います」と述べた。また、長内香月主将は「ただ勝ってほしいという気持ちで、緊張感を持って応援していました。準決勝で負けてから気持ちを切り替えて、最初の技が決まったことが良かったと思います。先輩がメダルを取ったことを私たち後輩も力に変えて、個人としてはもちろん、団体でも後期の体重別(団体優勝大会)で優勝したいです」と力強く語った。
山梨学院関係者の五輪メダリストは、鈴木聡美選手(ロンドン:銀1.銅2)、加藤ゆか選手(ロンドン:銅1)、江原騎士選手(リオ:銅1)に続き山部選手が4人目。ロンドン大会に続き、2大会連続でのメダル獲得となった。
文・カメラ(Y.Y)2016.8.13