リオ五輪「柔道」本学出場選手来校
~山部、山学柔道部初の銅メダル、連入賞を報告~
~男女柔道部員ら135人が大きな拍手で出迎え~
山梨学院大学卒業生でリオデジャネイロ五輪に初出場した柔道女子78㎏超級・山部佳苗(法学部2013年卒 ミキハウス)と台湾代表として初出場した連珍羚(法学部2014年卒 コマツ)の2選手が8月23日、後輩らにリオ五輪の出場報告を行うため山梨学院樹徳館を訪問した。男女柔道部員135人らが二人を大きな拍手で出迎え、長内香月主将と榎谷有里副主将が花束を手渡した。まず、長内香月主将が「先輩方の活躍は私たちに感動を与えてくれました。お疲れ様でした」とねぎらいの挨拶をし、それに対して獲得した銅メダルを首に掛けた山部佳苗選手が「皆の応援が後押ししてくれ、本当に皆のおかげで勝てました」。続いて5位入賞を果たした連珍羚選手も「夢の舞台で戦うことができました。本当に応援ありがとうございました」とそれぞれ感謝の言葉を表した。柔道部訪問後にカレッジスポーツセンターを訪れ、下田正二郎センター長らに出場報告を行った。
リオ五輪が開催されたブラジル・リオデジャネイロから帰国した山部佳苗選手と連珍羚選手はそれぞれ日本代表と台湾代表のスポーツウエアで山梨学院樹徳館を訪れた。午前中の練習を終えた男女柔道部員135人と山部伸敏女子監督、山田和也コーチらが二人を大きな拍手で出迎え、長内香月主将と榎谷有里副主将が二人に花束を手渡した。最初に、柔道部を代表して長内香月主将が「先輩方の活躍は私たちに感動を与えてくれました。先輩たちに負けないように私たちも頑張ります。お疲れ様でした」と挨拶した。それに応えて台湾出身で山梨学院大で腕を磨き女子57㎏級台湾代表で初出場した連珍羚選手は「台湾柔道に歴史をつくるにはあと一歩でしたが、皆のおかげで自分の柔道が思い切りできました。夢の舞台で戦えることがとても幸せでした。本当に応援ありがとうございました」と感謝の言葉を述べた。女子78㎏超級で山梨学院大初のメダルを獲得した山部佳苗選手は「たくさんの応援ありがとうございました。金メダル目指してやってきたので銅メダルという結果はすごく悔しいですけど、初戦から苦しい戦いでしたが、皆の声援が後押ししてくれ、残り1分切ってから1本勝ちができたと思います。本当に皆のおかげで勝てたと思います」と初戦の勝ちが3位に繋がり、応援に対して感謝の気持ちを表した。山部伸敏女子監督は「二人の目標としているものは達成できなく悔しい思いで帰ってきたと思いますが、山梨学院大柔道部の歴史をつくってくれました。今後4年後の東京五輪、その後の五輪に後輩たちが繋いで行けるよう、道をつくってくれたので本当によくやってくれました」とねぎらいの言葉を掛けた。その後、全員で記念写真を撮ったり、女子部員は、先輩二人を囲んでメダルを手に取り感触を確かめたりと、ひと時五輪の話に花を咲かせていた。
山部佳苗選手は北海道旭川大高出身で山梨学院大に入学すると1年の時に全日本ジュニアで2連覇を果たし、2年時に学生以外も出場する講道館杯で優勝。3年時の全日本学生柔道優勝大会では山梨学院の2連覇に貢献した。2013年ミキハウスの所属となり、社会人でも国内外の大会での活躍が評価されるなど重量級の第一人者となった。今年の4月の全日本選抜体重別選手権優勝、皇后杯全日本選手権で優勝し初の五輪代表選手に選出された。リオ五輪では初戦の2回戦、準々決勝とともに1本勝ちを収め、準決勝に臨んだがキューバの選手に敗れ、3位決定戦に回った。序盤に技ありのポイントを奪い優位に試合を進め、最後は相手の猛攻を凌ぎ、山梨学院大創部以来初の五輪メダルを獲得した。一方、台湾で57㎏級の代表の座を掴んだ連珍羚選手は、小学校3年生から柔道を始め、高校では台湾チャンピオンにもなった。2008年に嘉納杯に出場していた連選手を山学大女子監督の山部伸敏監督が「日本で練習すればもっと強くなれる」と留学を勧め、山梨学院大に柔道留学した。入学後は、全日本学生柔道優勝大会の2連覇に貢献、国際大会で初優勝、アジア選手権で2位になるなど実績を積み上げ、あと一歩のところでロンドン五輪出場と目覚しい活躍を見せた。卒業後はコマツに所属。日本へ留学して8年、努力の結果掴んだリオ五輪には台湾代表で出場することになった。準決勝で敗れ、3位決定戦には五輪金メダリストの松本薫との対戦。5月の国際大会ワールドマスターズには勝った相手だが、力及ばず優勢負けを喫し5位に終わり、台湾初のメダルには届かなかった。
報告会後、榎谷有里副主将は「身近な先輩が日本を背負って戦っている姿を見て、すごく感動しました。」と話し、長内香月主将は「ハラハラしながら先輩方の試合を見てました。山梨学院で学んだ『妥協禁止』という気持ちを忘れないで最後まで攻めた試合だったと思います。あんな大きな舞台であれだけ力強い柔道ができるのは、目標になるし自分たちも頑張らなきゃいけないなと思います。4年後は狙っていきたいと思います」と先輩たちを目標に新たな挑戦に目を輝かせた。柔道部を訪問後、二人はカレッジスポーツセンターを訪れ、下田正二郎センター長らに出場報告した。
文(K.F) カメラ(平川大雪) 2016.8.23