2016全日本学生レスリング選手権(インカレ)
~グレコ130㎏級、オレッグ優勝・貝塚2位~
~青柳ななみ、女子60㎏級フリー初の表彰台~
「文部科学大臣杯2016年度全日本学生レスリング選手権大会」(インカレ)が8月25日から28日までの日程で大阪・金岡公園体育館で行われている。男子は前半の2日間はグレコローマンスタイルと後半2日間はフリースタイルという順序で行われ、女子は26日の2日目にフリースタイル全種目が行われた。山梨学院からは、グレコローマンスタイルに11人、フリースタイルに28人、女子フリースタイルに1人がエントリーした。25日・26日に行われたグレコローマンスタイルに出場した11人の選手の内、59級㎏級の丸山智也(2年)が26日行われた4回戦準々決勝(ベスト8)まで進んだが前半優位に試合を進めるも敗れた。他の59㎏級の4選手は2回戦で敗退。66㎏級に出場した2選手は一人が2回戦で敗れ、一人は棄権した。130㎏級に出場した4選手のうち2人は初戦敗退。ボルチン・オレッグ(4年)と貝塚賢史(3年)が決勝に残り同校対決は、オレッグが貝塚に終始プレッシャーを掛け、力で勝り5-0でインカレのグレコ種目で初優勝を飾り、敗れた貝塚も初の準優勝に輝いた。一方、女子60㎏級フリースタイルに出場した青柳ななみ(4年)は3位となりうれしい初の表彰台に上った。
25日・26日に行われたグレコローマンスタイルで山梨学院勢が躍動した。11人が出場したグレコには、25日初日に5人が2回戦で敗退、2人が初戦敗退、1人が棄権したが、3人が26日の準々決勝に駒を進めた。初めに登場した、グレコローマン59㎏級の丸山智也(2年 山梨・韮崎工高)は前半相手を抱え倒す大技で4ポイント先取したものの、3ポイントを返され、4-3で前半を折り返した。後半疲れの見え始めた丸山は、相手の投げで倒され3ポイントを奪われ、ここでテクニカルフォール負けを喫した。準決勝に進めずベスト8で終わった。130㎏級のボルチン・オレッグ(4年 カザフスタン・アスタナ高)の専門はフリースタイルだが、グレコローマンスタイルにも非凡な才能を見せる。準々決勝では僅か1分で相手を沈め、準決勝でも前半にテクニカルフォールで決着させ、決勝に進んだ。もう一方の組に属する貝塚賢史(3年 茨城・霞ヶ浦高)の準決勝は、相手の2度のコーション(消極的)な試合運びで2ポイントを獲得し勝利した。準決勝では、序盤に相手の隙を見て放った、一本背負いが見事に決まり4ポイントを奪い、試合を優位に進めた。力と力がぶつかり合う対戦は2ポイントを返されるものの前半の大技を守り切り、決勝に駒を進めた。同校対決になった決勝戦は、互いに練習相手を務めるだけに、主導権を握ろうと組み手争いを展開。貝塚はオレッグのプレッシャーでコーションポイントとセンター内から押し出されポイントを失い前半を0-3で折り返す。後半に入り勝機を見出そうと貝塚は積極的に攻めるも、オレッグの圧力に押し出され、後半も0-2で終了。5-0でオレッグに軍配が上がった。貝塚賢史選手は「強かったですね。練習とは全然違いますね。自分はスタミナがあるので、後半まで頑張って僅差で勝とうと思ったのですけど、オレッグもスタミナが落ちなく押されてしまいました」とオレッグの強さに脱帽した。さらに「最低限の仕事はできました。全日本選抜選手権が終わってだいぶ成長できました。来年はオレッグもいないので自分も優勝できるように頑張ります」と自覚を滲ませた。ボルチン・オレッグ選手は「インカレのグレコで優勝できたのはうれしいです。決勝は、結構いい試合ができたと思います。貝塚といつも一緒に練習してきたから決勝で戦えてうれしい。今日戦った中で貝塚が一番強かった」と貝塚選手を称えた。一方、唯一女子の60㎏級フリースタイルに出場した青柳ななみ(4年 山梨学院高)は準決勝に進んだものの、相手が今年の全日本選抜選手権、昨年のこの大会で優勝している坂野結衣選手(日大)と当たり、序盤こそ積極的な攻めを見せたが、力負けした。しかし、青柳は敗れたものの、4年最後のインカレで3位と大健闘し初の表彰台に上がった。青柳ななみ選手は「最後の試合は全然だめでしたが、今まであまり結果残せなかったので、3位には入れたことは良かったです。素直にうれしいです」と学生最後の大会で結果を残した喜びを言葉にした。
試合後、小幡邦彦コーチは「うちは組み合わせを見ても余り良くなかったので、グレコの結果が優勝、準優勝とは正直考えていませんでした。他の選手も今までは1,2回戦で負けている選手もベスト8などある程度のところまで行ってくれたので、やってきたことは間違いではなかったです。フリーの選手にもグレコの選手の頑張りをミーティングの時に伝えてしっかり頑張らせようと思います」とグレコの結果を評価した。
男子グレコローマン、女子フリースタイル全種目終了後に表彰式が行われ、優勝のボルチン・オレッグ、準優勝の貝塚賢史、3位の青柳ななみ各選手は、大会役員から表彰状とメダルを手渡され、記念写真に納まった。明日27日・28日は、男子フリースタイル8階級が行われ、山梨学院は全階級に出場する。グレコに引き続きフリーの選手の活躍が期待される。
文(K.F)カメラ(平川大雪)2016. 8.26