関東大学ゴルフ女子秋季Bブロック対抗戦
~男子に続けと、Aブロックを目指した~
~厚い壁に跳ね返されるも、Bブロックを死守~
「関東大学ゴルフ女子秋季Bブロック(2部リーグ)対抗戦」が9月6日・7日の両日、名門静岡県御殿場市・富士カントリークラブで行われた。山梨学院大学ゴルフ部女子は今年の「関東大学女子春季Cブロック対抗戦」で優勝し、チャレンジカップの初参戦から僅か1年半でD・Cブロックを制し3連続優勝を飾りBブロック(2部リーグ)に昇格した。今大会はその余勢を駆って一気にAブロック(1部リーグ)を目指した。出場選手は、浅野愛莉(3年)、山崎虹歩(2年)、小林亜美(2年)の3選手。春のCブロック対抗戦でともに戦ったチームメイト。1日目は、浅野が主将らしい落ち着いたプレーで1オーバーに収めるスコアで調子の出ない2選手を支え、6位降格前の5位で終了、2日目に巻き返しを図る。2日目は山崎が若干自分らしさを取り戻したものの、やはり浅野主将の堅実なプレーで踏ん張りトータル5位でBブロック残留を決めた。来年の春季Bブロック対抗戦で再びAブロックに挑戦する。「男子秋季Aブロック対抗戦」は9月13日・14日、埼玉県・こだまゴルフクラブで行なわれる。
山梨学院大ゴルフ部は、2007年度準強化育成クラブとして発足、2015年4月に強化育成クラブに昇格した。部員は年々増え、今年は1年生15人が入部、男子43人、女子4人の47人となった。強化育成クラブの指定は、男子のBブロックに参戦したことと部員数の増加によるもの。部員は主に大学の練習施設と中澤プロ企画甲府ゴルフセンターで練習している。卒業生の小池一平選手(境川C.C)は2008年度のプロテストに合格。現在、第一線で活躍中。女子は個人では堀内明莉(3年 山梨学院高)が現在プロテストに挑戦、プロ・アマチュアでの大会に出場するなど、精力的な活動に取り組んでいる。団体戦では男子がすでに今年の春季対抗戦で初のAブロックに昇格し4位と好成績を残した。女子の団体戦は、昨年春の強化育成クラブに昇格後に関東大学A・B・C・Dブロック対抗戦の下部にあたるチャレンジカップ対抗戦に初参戦し優勝、Dブロックに昇格、続く秋季対抗戦でも優勝、Cブロックに。今年の春季Cブロックにも優勝、着々と階段を登り、強化育成クラブになってから僅か1年半で3連続優勝を果たしBブロックに昇格した。
関東大学女子ブロック対抗戦はAからDブロックまであり、AからCは6大学、Dブロックは8大学で構成され、Aは各日5人が出場、上位4人の合計ストロークにより順位を決定。以下B・Cは4人の出場で3人の合計ストローク、Dは3人が出場、上位2人の合計ストロークと規定されている。それぞれのブロックの1位が昇格、6位が降格する。山梨学院の女子部員は現在4人。1人がプロを目指しているため、学生の大会に出場できず、ぎりぎりの3人で出場。3人が取りこぼしのない平均したストロークを挙げなければならぬ、厳しい戦いになった。
大会1日目は、主将の浅野愛莉(3年 長野・佐久長聖高)がイーグルやバーディを取るなど好調なプレーを見せ1オーバーの74でチームを引っ張った。春季Cブロック対抗戦で最優秀選手賞を獲得し優勝に貢献した山崎虹歩(2年 新潟・開志学園高)と山梨学院高校ゴルフ部出身の小林亜美(2年)の調子が上がらず、初日はトータル235で5位と出遅れた。2日目は、第1組の午前7時半スタート時間の30分ほど前から、台風13号と前線の影響で激しい雨が降り大会が危ぶまれた。その後天気は回復、時間を繰り下げてのスタートとなった。山梨学院はスタート2組目から続けて3人が登場。4位の日本体育大学とは7打差、6位の東洋英和大とは2打差。追いつけるか逆転されるか、難しい位置に立たされ緊張のスタートとなった。2日目もリーダーの浅野愛莉は安定してスコアをまとめたが、山崎虹歩は後半1オーバーと健闘したものの前半が上がらず、日体大への追走には貢献できなかった。小林亜美も2日間通して本来のショットが決まらず、力を発揮できなかった。6位の東洋英和大がスコアを伸ばすことができずに、山梨学院は5位を確保してBブロックに残留した。春にAブロックを懸けて再び挑戦する。
◆《山梨学院大学成績結果:Bブロック5位》 静岡県御殿場市・富士カントリークラブ
選手名 | 第1日(9月6日) | 第2日(9月7日) | GRAND TOTAL | |||||
OUT | IN | TOTAL | OUT | IN | TOTAL | 第1日 | 第2日 | |
浅野愛莉③ | 38 | 36 | 74 | 37 | 38 | 75 | 235 | 234 |
山崎虹歩② | 41 | 39 | 80 | 37 | 41 | 78 | 469 | |
小林亜美② | 40 | 41 | 81 | 41 | 40 | 81 |
※○囲みは学年 INコース*パー37、OUTコース*パー36
優勝:専修大学1日目217・2日目222=トータル439、準優勝:駒澤大学1日目224・2日目218=トータル442、3位:東京国際大学1日目227・2日目・221=トータル448、4位:日本体育大学1日目228・2日目228=トータル456、5位:山梨学院大学1日目235・2日目234=トータル469、6位:東洋英和女学院大学1日目237・2日目244=トータル481と続いた。
試合後、浅野愛莉主将は「もったいないところもたくさんあったですが、今回は守りではなく積極的にピンを狙って攻めました。春には自分は力になれてなかったので今回はキャプテンとして頑張ろうと思って、気合が入っていました。その結果自分なりに精一杯でき、それがスコアに繋がって良かったです」。さらに「今回はAが目標でした。それが叶わなかったですけど、来年は新入生も入ってきますし、しっかり春にはBで優勝して、秋には4位以内に入り、リーグ戦は最後なので信夫杯(日本学生ゴルフ選手権)に出るのが目標です」とプランを描いた。山崎虹歩選手は「自分が頑張らなければと思ったのが裏目に出たのが1日目だったです。今日も前半がひどかったので、パターは緊張で手が震えてしまって。最後のハーフでは最善は尽くしました」と振り返った。小林亜美選手は「自分は特にプレッシャーは感じていなかったですけど、ショットが少し乱れていたので自分の思うところに打ち出せなくて苦心しました。自分自身上手くいかなかったという感じです。Aに上がりたかったですけど、下がるよりは良かったのでまた、来年は頑張ります」と話した。チームを牽引する河合譲ゴルフ部監督は「今回は良くなかったです。もう一度組み立てないという段階ですね。指導する私と実際プレーをする選手に若干のずれがあったみたいです」と団体戦といえども個人プレーの難しさを挙げた。
創部10年を迎えた山梨学院大ゴルフ部は学生ゴルフ界最強の関東学生ゴルフ連盟に加盟し、男子はAブロック(6校)に参戦するまでに成長。女子も少ない部員の中で切磋琢磨し、3連続優勝の栄冠を掲げ、着実に階段を登りBブロックまで来た。男女揃い全国強豪校の名を手にする、“夢を現実”に変える日を待ちわびる。
「男子秋季Aブロック対抗戦」は9月13日・14日、埼玉県・こだまゴルフクラブで行なわれる。
文(K.F)カメラ(平川大雪)2016.9.7