山学小・小学生のためのコンサート
~三浦章宏氏・文彰氏、水野彰子氏が共演~
~子どもたちが本物に触れ、豊かな感性を育む~
山梨学院小学校は10月4日、山梨学院メモリアルホールで小学生のためのコンサートを開催した。このコンサートは本物の芸術に触れて、子どもたちの豊かな感性を育むことを目的に実施され、三浦章宏氏、三浦文彰氏(ヴァイオリン)の親子と水野彰子氏(ピアノ)が演奏を行った。三浦章宏氏は東京フィルハーモニー交響楽団のコンサートマスターを務め、国内外の楽団との共演やソリストとしても活躍。文彰氏は世界最難関といわれるハノーファー国際コンクールにおいて史上最年少の16歳で優勝。国内の主要楽団や海外の楽団との共演も果たし、今年のNHK大河ドラマ「真田丸」のテーマ音楽のヴァイオリンソロを担当している。水野彰子氏は、東京藝大大学院修士課程音楽研究科器楽専攻室内楽研究分野を首席で修了。新国立劇場合唱団の稽古ピアニストや地方公演、テレビ出演など精力的に活動している。この日は、「真田丸」のテーマ音楽をはじめ、6曲が演奏され、子どもたちは一流の演奏を肌で感じていた。
会場のメモリアルホールには、全校児童約400名のほか、希望した保護者ら約100名が詰め掛けた。午後1時30分に開演。最初に三浦章宏氏と文彰氏が親子共演し、ルクレール作曲のデュオを演奏。演奏後には、章宏氏によるヴァイオリンの特徴や構造、音の出し方などミニ講座が行われ、子どもたちは生き生きとした表情で話に耳を傾けていた。ミニ講座に続き、章宏氏がソロでバッハの無伴奏ヴァイオリンのためのパルティ―タ第3番よりガヴォットとジークを演奏。テレビなどで馴染み深い旋律に子どもたちは体でリズムを取りながら聞き入っていた。コンサートでは、曲の合間に演奏者への質問コーナーが設けられ、思い入れのある曲やヴァイオリンを始めた経緯、尊敬する演奏家、ヴァイオリンを上手に弾くポイント、演奏で心がけている事などについて子どもたちから質問が寄せられ、3人は、一つ一つの質問に丁寧に答えていた。コンサートの中盤には章宏氏、文彰氏、水野氏がNHK大河ドラマ「真田丸」のテーマ音楽を演奏。会場全体が聞きなれた迫力ある音楽に包まれ、演奏後には会場から割れんばかりの拍手が送られた。このほか、水野氏がショパンのエチュードの革命を、3人がサラサーテのツィゴイネルワイゼンなどを演奏した。コンサートの最後には、代表児童が「素敵なコンサートをありがとうございました。僕自身もヴァイオリンをやっています。そして、小学校のジュニアオーケストラで活動をしています。三浦さんが演奏されている大河ドラマ「真田丸」のテーマ曲は、僕の大好きな曲です。私たちが取り組んだ今年のスポーツプロジェクト「戦国」でもオープニング音楽として使用しました。それ以来、僕も毎日一生懸命練習しています。きょう、こうして最高の演奏を間近で聞けたことは大切な学びとなりました。本日は貴重な体験をさせていただき、本当にありがとうございました」とお礼を述べ、3人には代表児童から花束が贈られた。
文(Y.Y)、カメラ(藤原稔)2016.10.4