第30回関東大学女子サッカーリーグ戦 第7節
~山学大サッカー部女子、東女体大に快勝~
~残り2試合、1部入替戦参入争いに正念場~
8月27日に開幕した「第30回関東大学女子サッカーリーグ戦2部」は、10月16日第7節が行われ、大詰めを迎えている。第2部リーグに加盟する山梨学院大サッカー部女子は、前節までに3勝1敗2分けの勝ち点で暫定3位に着け、1部との入れ替え戦に臨むチャンスが残されている。16日、山梨学院和戸富士見サッカー場に東京女子体育大学を迎え、絶対負けられない試合に臨んだ。試合は午後3時、東女体大のキックオフで始まった。山梨学院は前半ボールを支配し、再三相手ゴールエリアにボールを集めるが得点に結びつかない。前半41分、右サイドから17番MF和田華穂(2年)のクロスを相手が弾くと、そのボールを24番FW小山由梨奈(1年)がしっかりゴールを決め先制点を奪いそのまま前半を終了した。後半になるとさらに山梨学院の攻撃は収まらなく相手陣営での時間帯が多くなるもゴールが遠い。32分、左サイド14番MF廣瀬永里香(1年)からのセンタリングがそのままゴールに入り、ようやく2点目を挙げた。その直後途中交代の23番FW三津山美有(2年)がコーナーキックのこぼれ球をシュート、貴重な3点目を入れた。三津山は終了間際にもシュートを決め、4-0試合を決定付けた。山梨学院は大事な試合に勝ったものの1部入れ替え参入戦争いは相変わらず混沌としており残り2戦から目が離せない。
山梨学院大サッカー部女子は、今年創部3年目。2014年4月強化育成クラブとして産声を挙げ、この年関東大学女子サッカーリーグ戦3部に加盟。このとき部員は10人しかいなかったが、すぐに結果を出し11月に行われた2部・3部入れ替え戦で勝利して2部に昇格した。2部1年目の昨年は最終戦前の8節まで1部入れ替え参入戦の可能性があったものの敗れ、1部への挑戦権は得られなかった。今年は2部2年目、部員もマネージャーを含め33人と充実、戦い方もメンバーに浸透し、1部昇格を目標に前節まで3勝1敗2分けで勝ち点11、現在3位に着けている。関東大学女子リーグ戦は2部・3部ともに1位は自動昇格し、1部9位、10位は2部2位、3位と入れ替え戦を行なう。2部、3部も同様に入れ替え戦を行なう。山梨学院は、現在前節の6節まで1位の筑波大とは勝ち点で7点差と大きく引き離されているが、2位の関東学園大とは4点差、4位の国士舘大、尚美学園大とは僅か1点上回る混戦となっており、絶対に落とせない試合となった。
山梨学院和戸富士見サッカー場に東京女子体育大学を迎えた第7節。試合は日差しが眩しい秋晴れの中、午後3時に東京女子体育大のキックオフで始まった。迎える山梨学院のスターティングメンバーは3年生2人、2年生6人、1年生3人の布陣。前半序盤、流れが悪く相手に攻め込まれるシーンも、徐々に山梨学院ペースで展開、中盤になるとボール支配率は高くなり再三相手ゴールエリアにボールを集めるが得点に結びつかない。前半41分、右サイドから17番MF和田華穂(2年 神奈川・伊勢崎高)のクロスを相手が弾くと、そのボールを24番FW小山由梨奈(1年 日本体育大附属二階堂高)がしっかり足を振りぬきシュートを決め先制点を挙げた。そのまま前半を終了した。後半になるとさらに山梨学院の全員攻撃は収まらないがゴールが遠い。32分、左サイド14番MF廣瀬永里香(1年 栃木・宇都宮清陵高)からのセンタリングがそのままゴールに入り、ようやく2点目を挙げた。その直後の34分途中交代のFW三津山美有(2年 静岡・藤枝順心高)がコーナーキックのこぼれ球をシュート。貴重な3点目を挙げた。三津山は終了間際にもゴール前でやはり途中交代の9番MF広瀬永子(3年 宮崎・延岡工高)からのパスを受け、きれいに枠を捉えこの日2得点、4-0と試合を決定付けた。途中交代の2選手が機能した。
平成28年度関東大学女子サッカーリーグ戦 第7節 《山梨学院大VS東京女子体育大》 10/16 山梨学院和戸富士見サッカー場 |
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○ 山梨学院大 4 | 前半 1−0 |
0 東京女子体育大 ● |
選手交代:15番DF奥山沙和子→23番FW三津山美有 14番MF廣瀬永里香→9番MF広瀬永子 |
試合後、先制点を挙げた小山由梨奈選手は「うれしいです。最初ばたばたしてしまって、もっと落ち着いてできればよかったです。これからも前線からのプレスとフォワードなので点を取っていきたいです」と話した。途中交代で2得点の活躍をした三津山美有選手は「最低限の仕事ができてうれしかったです。厳しい状況ではあるのですけど、自分にチャンスが来たらこのように決めることと、勝ち切ることでチームに勢いが付くと思うし、チーム全員でやっていることが共有してやれているので1部に行くという目標のために頑張りたいです」と意気込んだ。司令塔でチームの絶対的エース。皆を鼓舞し引っ張った又吉里奈主将は「まずは勝ててほっとしています。今までの試合も決定力に欠けていて、決め切れずに負けた試合や、引き分けた試合もあったので、それがまだ改善されていないと感じました。入れ替え戦のところまでは全員で諦めずにあと2試合頑張りたいと思います」と話した。指揮官田代久美子監督は「入りは悪かったですが、攻め続けていれば点は入ると思っていました。最終的には4点取れたということは良かったです。今年は昨年まで築き上げてきた守備と1年生の攻撃陣がアクセントとして入り機能しているかなと思いますけど、もっと質を上げなければいけないです」と話した。「あと2戦、うちは勝たなければ上に繋がらないので目の前の試合をどんな形でも勝って次に繋げたい」と気を引き締めていた。
この日は、上位の2校はともに勝ったため勝ち点差は変わりがないが、4位の2校がともに敗れ、6位だった2校が勝ったため入れ替わり、山梨学院は勝ち点2差で3位を保持した。山梨学院を含め6校が残り2試合で混沌とした3位争いの入れ替え戦参入圏内に挑む。
◆10/16日現在、暫定順位表《山梨大学と国士館大の対戦が行われていないため》
順位 | 大学名 | 勝ち点 | 順位 | 大学名 | 勝ち点 |
1 |
筑波大(7勝0敗) | 21 | 6 | 国士館大(3勝2敗1分) | 10 |
2 | 関東学園大(6勝1敗) | 18 | 7 | 尚美学園大(3勝3敗1分) | 10 |
3 | 山梨学院大(4勝1敗2分) | 14 | 8 | 東京女子体育大(1勝6敗) | 3 |
4 | 山梨大学(4勝2敗) | 12 | 9 | 十文字学園女子大(7敗) | 0 |
5 | 東海大(4勝3敗) | 12 | 10 | 日本女子体育大(7敗) | 0 |
山梨学院は第8節、5位の東海大。第9節最終戦は現在暫定4位の山梨大学と対戦する。2戦2勝が入れ替え戦参入の必須条件。正念場を迎える。
文(K.F)カメラ(藤原 稔) 2016.10.16