全国高校サッカー選手権山梨県大会 準々決勝
~FW加藤が均衡を打破する豪快なヘッドで先制~
~山学は北杜に2対0で勝利し準決勝進出を決める~
第95回全国高校サッカー選手権大会山梨県大会は10月29日、韮崎中央公園を会場に準々決勝が行われた。このうち山梨学院高は芝生広場の第1試合で県総体ベスト8の北杜高と対戦。試合は立ち上がりから、山学がボールをつなぎ北杜ゴールに攻め込むものの、北杜の厚い守備や決定機に欠き、なかなか得点を奪えず耐える時間が続く。また、逐次風向きが変わる強風の影響もあり、両チームとも思うようにボールが運べず0対0で前半を折り返す。後半の10分を過ぎると徐々に山学の攻撃のリズムが整い始める。サイドチェンジやショートカウンターなどで北杜のゴールを脅かすと27分、ついに長い均衡が破れる。後半途中出場のFW加藤拓己が右からの低いクロスをダイビングヘッドで合わせ、山学が先制。さらに、36分には右CKを同じく後半途中出場のFW須藤航太がダイレクトボレーで合わせ2点目を追加。山学は、この2点を守り切り、北杜に2対0で勝利し、次週 の準決勝進出を決めた。
山梨学院高は初戦・3回戦を笛吹高と対戦し2対0で勝利をおさめ、準々決勝に進出。対する北杜高は初戦・2回戦を、農林高に7対0、続く3回戦を甲府昭和高に3対0と2戦を無失点で勝ち上がってきた。山梨学院は笛吹との初戦では、堅さからかセカンドボールを奪えず、ボールを持っても前(ゴール)に向かっていく積極的なプレーが出せず苦しんだ。この1週間さらにトレーニングを積み、心技体を鍛え直し、準々決勝に臨んだ。
第95回全国高校サッカー選手権山梨県大会 準々決勝 ≪山梨学院高VS北杜高≫(10/29)韮崎中央公園芝生広場 |
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○ 山梨学院高 2 | 前半 0−0 後半 2−0 |
0 北杜高 ● |
得点 加藤拓己、須藤航太 |
試合は立ち上がりから、山学がボールをつなぎ北杜ゴールに攻め込むものの、北杜の厚い守備とシュートまで持ち込むも最後の決定機に欠き、なかなか得点を奪うことができない。試合前から会場は時折強風が吹き、試合中も風向きが逐次変わり、ロングボールも風の影響を受け、両チームとも思うようにボールを運べない時間が続く。山学はサイドから攻撃を仕掛け、ゴールを目指すが北杜は常に最終ラインで5~6枚の守備を整え、簡単にはゴールを割れず、0対0の無得点で前半終了。ハーフタイムには、横森巧総監督から前半の消極的なプレーに対し「プレー一つ一つに意味を持たせよう。個人技では相手に勝てるのだから、もっとプレーに個性を出そう」と選手に指示が入る。後半に入り、サイドチ ェンジを活かしながらボールをつなぎ、10分を過ぎると徐々に攻撃のリズムが整い始める。12分には相手オフサイドのリスタートから縦に速いボールをつなぎカウンターを仕掛ける。14分には後半途中出場のFW加藤拓己(2年)が右からの長いクロスを頭で合わせ、惜しくもボールはバーの上へ。27分、ついに長い均衡が破られた。FW加藤が右からの低い弾道のクロスをダイビングヘッドで合わせ、貴重な先制点を演出。さらに、36分には右CKを後半途中出場のFW須藤航太(3年)がダイレクトボレーで合わせ2点目を追加。山学は、この2点を守り切り、北杜に2対0で勝利し、次週の準決勝進出を決めた。
試合後、安部一雄監督は「あれだけ守られると簡単には崩せず、苦しかったです。相手の人数も多く、深く入り込めなかった。前半、人もボールも動くことができず、なかなかリズムがつかめなかった。選手たちも慎重になりすぎて、前に強く出て行くことができなかった。試合の出来としては50点。点が入らないと試合が動かないが、先に入れられると厳しいので、失点をしないことを徹底したい」と試合を振り返り、準決勝に向け「次戦は前後に動きが出てくると思うので多少はやりやすくなると思う。もっと運動量を増やさないといけない。人も動けばボールも動くと思うので、そのあたりの精度を上げていくのと、カウンターなどのリスク管理を慎重にやっていきたい」と語った。先制点を決め、2試 合連続のゴールとなった加藤拓己選手は「この1週間、ゴール前にクロスが入ることを想定して練習をしてきて、結果としてゴールにつながり練習が実って良かった。準決勝、決勝ときょうのように簡単に勝てる試合ではないので、練習で課題を修正して相手を圧倒できるように頑張りたい」と力強く語った。
山梨学院は、次戦・準決勝を11月5日に甲府・山梨中銀スタジアムで第3シードの東海大甲府高を破った日大明誠高と13時45分キックオフで対戦する。
文(Y.Y)、カメラ(藤原 稔)2016.10.29