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全日本大学レスリング選手権大会 初日
~125㎏級オレッグ、4連覇達成。97kg級吉川、準優勝~
~1日目1位通過、最終日で2年連続5度目の優勝を目指す~

レスリングフリースタイル大学日本一を決める平成28年度「第42回内閣総理大臣杯全日本大学レスリング選手権大会」が11月12日に愛媛県・宇和島市総合体育館で開幕した。この大会は来年の国体が愛媛県で開催されるため、「えひめ国体レスリング競技リーハーサル大会」として行われた。大会には愛媛県や市町村、競技団体などから多くのスタッフが運営を支え、次期国体の準備に備えていた。この大会の出場枠は参加大学から1階級1人として8人が出場でき、個人の成績のポイントによる大学対抗戦として争われる。山梨学院大は前大会で3年ぶりの優勝を果たし、今大会では2年連続5度目の優勝に挑む。1日目は57㎏級、61kg級、86kg級、97kg級、125㎏級の5階級が行われ、山梨学院勢大は、125㎏級のボルチン・オレッグ(4年)が強さを見せつけ貫録勝ち、4連覇を飾った。97㎏級の吉川裕介(4年)は前大会の怪我から復帰。決勝戦で敗れ準優勝となった。無類の強さを誇った高橋侑希(ALSOK)が卒業し、その後継として期待される57㎏級の小栁和也(3年)は、3戦目で敗退したが、敗者復活戦に回り3位で表彰台に上がり、対抗ポイントをしっかり挙げチームに貢献した。また、61kg級の松宮大樹(2年)も5位となり、こちらもポイントを獲得した。他に86㎏級の本村匠(4年)は優勝した日体大の選手に3回戦で敗れた。大学対抗ポイントを、出場5人のうち4人が獲得、1位で折り返した。1日目の大学対抗ポイントは1位・山梨学院大、拓殖大がともに30.5点、3位・専大27点、4位・日体大26.5点と続き混戦模様。2日目最終日に残り3階級が行われ、雌雄が決せられる。

大会は、フリースタイル8階級に各大学1選手が出場し学生日本一を争うとともに、順位獲得ポイントで大学対抗優勝を競う。シード制を採用していないだけに、1回戦から実力者同士の対戦があり、組み合わせで大学対抗のポイントが大きく変わるのがこの大会の見所。出場選手が最大限の力を出し、いかにチームポイントに貢献することかが問われる。山梨学院大からは1日目に57㎏級の小栁和也(3年)、61kg級・松宮大樹(3年)、86kg級・本村匠(4年)、97㎏級・吉川裕介(4年)、125㎏級・ボルチン・オレッグ(4年)が出場。2日目には65㎏級に乙黒圭祐(2年)、70㎏級・藤波勇飛(2年)、74㎏級・木下貴輪(3年)の3選手がエントリーされた。

■1日目 11/12 愛媛県・宇和島市総合体育館

◆山梨学院の不沈艦《フリースタイル125㎏級優勝・4連覇。ボルチン・オレッグ》

今大会は、来年の「えひめ国体レスリング競技リハーサル大会」と位置づけられ、大会会場となる宇和島市総合体育館には愛媛県、市町村、競技団体の関係者がスタッフとして集結、これまでに準備が進められ、本番同様の進行・運営を行った。大会1日目の山梨学院大は、125㎏級のボルチン・オレッグ(4年 カザフスタン・アスタナ高)が、1回戦から準決勝戦まで順当に全てテクニカル・フォール(TF)で相手を退けた。決勝も難なく勝ち進むと思われたが、前半序盤に相手に飛び込まれ、不覚の2ポイントを奪われた。挽回しようとプレッシャーを掛けるも、攻めあぐね前半は0-2でリードを許す展開に。後半に入ってもなかなか主導権が握れない中、相手の疲れの見えたところを逃がさず、徐々にポイントを重ね、最後は6-2で勝ち切った。山梨学院の不沈艦オレッグはこの大会で4連覇と3年連続学生二冠の輝かしい成績を収めた。ボルチン・オレッグ選手は「決勝はいい勝負をしたから疲れた。でも優勝したからうれしい。チームのために点を取れたから良かった。高田先生、小幡コーチのおかげです。山梨学院での最後の試合で優勝できたのは本当にうれしい」と悔いのない笑顔で話した。

◆怪我から蘇り、学生最後の大会で結果残す《フリースタイル97kg級準優勝 吉川裕介》

97㎏級に出場した吉川裕介(4年 茨城・霞ヶ浦高)は前回大会の準々決勝で膝を負傷、その後の準決勝、敗者復活戦を不屈の魂で戦い抜き5位入賞、貴重な得点を獲得、チームの優勝に貢献した。今大会はその傷も癒え満を持して臨んだ。初戦をTFで幸先の良いスタートを切ると準々決勝、準決勝と勝ち上がり、決勝の対戦相手は、今年の岩手国体で優勝をしている園田平(拓殖大)。前半、上背で勝る園田のプレッシャーに先行されるも、落ち着いて対処していたが、力で押してくる相手に耐え切れず終盤フォール負けを喫した。吉川裕介選手は「最近少し調子が悪くて、負けたことは良くないですけど決勝で最低限点を取れたことは良かった。今日は2回戦が山場で、相手が1年生で勢いもあり、そこに勝てて波に乗れました。怪我をしてからなかなか勝てなくて、学生最後の大会だったので決勝まで行け、良かったのかなと思います」と振り返った。

◆強敵揃うブロックで苦しむも表彰台に《フリースタイル57㎏級3位 小栁和也》

57㎏級に出場した小栁和也(3年 山梨・韮崎工高)は、今年卒業した高橋侑希(ALSOK)の後継者。今年8月の全日本学生選手権(インカレ)で3位表彰台に上がった。最近は減量も上手く進み動きもシャープ。初戦の相手はそのインカレで小栁に勝ち優勝している日体大の選手。互いに主導権を握ろうと激しい攻防を展開。小栁は先手、先手と得点を奪い、10-4でインカレの借りを返した。2戦目はTFで勝利。3戦目はインカレ2位の選手。この日の組み合わせは強敵が揃うブロックに入った。試合は、前半2点先行され後半に入り早々、同点に追いついたものの、残り1分相手に手痛いフォール負けを喫し、敗者復活戦に回った。敗者復活戦では3位決定戦に進み、必死に攻め込み勝利を勝ち取った。貴重な得点争いに寄与した。小栁和也選手は「1回戦から、鍵を握る選手だったので力を使い切りました。3回戦で負けたのは実力が相手の方が上ですし、やって分かったのは、57㎏は減量も大変なんですけど、この階級ではまだ力不足だと感じました。このところ3位ばかりなので、今日の結果は悔しいです」とさらに上を目指す。

他の山梨学院勢は61㎏級の松宮大樹(3年 茨城・霞ヶ浦高)は、準々決勝で敗れたものの敗者復活戦に臨み、5位となりチーム得点を獲得した。86㎏級本村匠(4年 沖縄・浦添高)も敗者復活戦に回ったが、8位入賞はならず得点を挙げることができなかった。

試合後、小幡邦彦コーチは「今日は予定通り点を取るところで取ってくれた。61kg級で最悪ゼロも考えたところで3.5点取ってくれたのは、差を付けられなく良かった。明日も拓大と厳しい戦いになると思いますが、十分勝つチャンスはあるのでミスをしないように2連覇を目指して戦います」と意気込んだ。

1日目の大学対抗得点は、1位・山梨学院大と拓大30.5点、3位・専大27点、4位・日体大26点、5位・青学20点、6位・国士舘大18.5点、7位・日大14点、8位・早大10.5点となった。2日目最終日に山梨学院大は2年連続5度目の優勝に挑む。また、東日本学生リーグ戦との2年連続フリースタイル団体戦の二冠も視野に入れる。

文(K.F)カメラ(平川大雪)2016.11.12