山梨学院パブリシティセンター

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●山梨県高校総体冬季大会フィギュア競技
~山学高女子、学校対抗別で12年連続優勝~
~表彰台独占。河西萌音は3連覇達成!~

平成28年度「第69回山梨県高等学校総合体育大会冬季大会フィギュア競技」が11月26日、甲府・小瀬アイスアリーナで行われた。大会はインターハイ山梨県予選を兼ねて開催された。大会の結果は、高校女子Aクラスの部は河西萌音が優勝、3連覇を達成した。2位遠山莉央、3位藤本梨乃、4位小澤みいな、6位日原明日香、9位相山由衣(Bクラス)となり山梨学院高校が表彰台を独占し、それぞれポイントを獲得。その結果、女子学校対抗別は山梨学院が12年連続13回目の優勝、2位甲府第一高、3位市川高となった。冬季大会の団体得点は春の高校総体で加算されることから、貴重な3得点を獲得した。また、男子の部に山梨学院高の藤原有規がただ一人参加。個人・団体とも優勝(オープン参加)となった。女子の3人と男子の藤原は1月に栃木県宇都宮市で開催されるインターハイに山梨県代表出場権を獲得した。

大会は、午後2時30分から開会式が行われた。昨年度の優勝杯返還が山梨学院高男女から行われた後、飯島節生高体連会長が激励の挨拶。続いて山梨学院高スケート部河西萌音部長が「私たち選手は日頃の練習の成果を十分に発揮し、正々堂々演技することを誓います」と選手宣誓を行った。山梨学院高校からの出場者は、Aクラスに河西萌音(英語科3年)、遠山莉央(進学3年)、藤本梨乃(進学3年)、日原明日香(進学2年)、小澤みいな(進学1年)の5人とBクラス相山由衣(進学1年)の女子6人と唯一の男子、藤原有規(特進3年)の7人。午後3時30分からショートプログラムが開始され、午後6時からフリースケーティングの順で競われた。

大会は、男子唯一の出場者藤原有規の演技から始まった。ショートプログラムは、衣装の背中に“誠”と刺繍され、サムライをイメージした振り付けで行われた。フリースケーティングも同様にサムライをモチーフにしたもので、落ち着いた堂々とした振る舞いを中心に振付けられた。藤原有規選手は「高3ということもあり、受験も重なり全然練習に行けなく滑りとしてはあまり良くありませんでした。テーマは侍をイメージしたもので正義を貫く武士の清らかさを出そうと滑りました」。3年連続のインターハイ出場については「今回は丁度受験シーズンと重なってしまうので出ない方向で考えています」と話した。

女子総合優勝した河西萌音は、女子Aショートプログラムを2位で通過。以前はショートで使用していたウエストサイドストーリーのメドレー曲を今回からフリースケーティングで使い、リズムカルに、時に優雅に表現力豊かな滑りを見せた。冒頭の3回転・2回転のコンビネーションジャンプをしっかり成功させ波に乗ると、ショートで失敗した得意のトリプルループを決めるなど。表情豊かにスピン、ターンとスピードに乗ったスケーティングで順位を上げ、フリーで1位となり総合でも1位。3年連続の優勝を飾った。同時に3年連続のインターハイ出場を決めた。河西萌音選手は「ショートは少し緊張してしまったのですが、フリーは緊張せず伸び伸び滑れたと思います」と合格点をつけた。インターハイでは、「昨年はフリー予選を通過することを目的にやってきて、通過はできたのですけど20位というあまり良い成績ではなく、今年はそれより良い順位を取って、山梨学院全体でも団体4位よりも上が取れたらいいなと思います」と意気込みを示した。

ショートで3位につけた遠山莉央は、現在山学大3年生のスケート部遠山由華選手の妹。姉の影響でフィギュアを始めた。フリーの演技はガーシュイン作曲「ラプソディ・イン・ブルー」。遠山は曲名に合わせた深い青のコスチュームで登場。初めに3回転・2回転のコンビネーションジャンプを2度続けて決め、順調な滑り出し。途中小さなミスはあったものの、現代音楽の難しい曲に多くのステップとターン、スピンを織り交ぜ、小気味良いスケートを披露した。遠山は、フリーで2位、総合でも2位となり、3年連続のインターハイ出場権を獲得した。遠山莉央選手は「ショートはスピンのレベルの取りこぼしなど小さいミスはあったのですけど、ジャンプはノーミスできたので良かったです。フリーの練習では全然今日みたいな演技ができず、すごく不安があったのですが、1つジャンプが抜けてしまいダブルになった以外は、ちゃんとできたので全体的には良かったです。インターハイも今日みたいな演技を落ち着いてできたら」と今日の演技に手応えを感じていた。

ショートの冒頭のトリプルループの失敗が響き、5位と出遅れた藤本梨乃はフリーでは目の覚めるようなシアンのコスチュームで華麗にジャンプを飛び、身体の柔軟さを活かしたステップシークエンスで優美な舞を演じ、最後は切れのあるビールマンスピンで決めた。結果は、3位、総合でも3位となった。藤本梨乃選手は「ショートは飛べるはずのジャンプを守りに入ってしまい飛べなくて、それがすごく心残りなのですけど、フリーでは1本目きれいに入ったので良かったです。ジャンプではコンビネーションが1つ足りなく、トゥループを1つ失敗してしまいました。もっとできるのにできなくて悔しかったです。3位になれたことはうれしいですけどインターハイに行きたかった」と唇を噛んだ。

インターハイ・フィギュア競技には山梨県から6人の選手の出場が認められ、同学校からは3人と規定があるため、今大会山梨学院高は1位から3位まで表彰台を独占したが、11月に行われた東日本スケートジュニア選手権で藤本梨乃とともに出場し、好成績を収めた小澤みいながすでにインターハイ出場の内定を受けていたため、今大会3位になった藤本は、次点に泣いた。

フリーで山梨学院勢1番目に登場した小澤みいなは、南アルプス市櫛形中学校出身。今年1月に行われた全国中学校スケート競技会フィギュア部門で11位となる実績を残し山梨学院高に進学した。得意のジャンプをほとんどノーミスで飛び、1年生らしい初々しさと伸びやかなスケーティングで魅せた。総合4位になった小澤は、今大会3位の藤本に代わってインターハイの出場権を獲得した。小澤みいな選手は「今シーズン怪我であまり練習も大会もでられなかったですけど、インターハイに出場できるのでうれしいです。今日はスピンとステップでレベルが取れてなかった。取りこぼしがたくさんあったので、そこはインターハイまでには直していきたいです。インターハイでは、ショートをノーミスで通過してフリーでもノーミスで山梨学院に貢献したいです」と抱負を語った。

最後に登場した日原明日香(2年)はショートを4位で通過。フリーにインターハイを目指す3位以上に挑んだ。黒を基調にした衣装にBGMはモダンジャズの曲を使用。大人を意識した振り付けで演技した。冒頭のトリプルジャンプを失敗すると、何度かのジャンプのミスを大きなスケーティングとステップ、スピンでカバーしたが得点が伸びず、順位を落とし6位となった。日原明日香選手は「ショートはまとまって演技ができていたんですが、フリーでボロボロになってしまったので、残念でした。曲がすごく気に入っているのでノリノリで踊ったつもりですけど、ジャンプとか技が駄目だったので楽しんで踊れませんでした。自分は6級なので皆と同じの7級を取って、次の三笠宮賜杯があるのでそれに向けて頑張りたいと思います」と気持ちを入れ替えた。

大会の結果は、個人戦で河西萌音が優勝(118.85)、2位遠山莉央(117.30)、3位藤本梨乃(114.15)、4位小澤みいな(109.91)、5位片平陽冬(甲府第一高 105.43)、6位日原明日香(101.07)。学校対抗順位は、1位山梨学院高(41点)、2位甲府第一高(6点)、3位市川高(4点)などとなった。インターハイ予選を兼ねた大会でもあるため、山梨学院高校からは、河西萌音選手、遠山莉央選手の上位2人と東日本スケートジュニア選手権で好成績を収めた小澤みいな選手の3人が選出され、他に甲府第一高、市川高、甲府東高から各1人ずつが選ばれた。今年度のインターハイ・フィギュア競技は、来年1月19日(木)から23日(月)に、栃木県宇都宮市スケートセンターで行われる。また、藤本梨乃選手と日原明日香選手は、来年1月14日(土)・15日(日)に愛知県豊橋市で行われる三笠宮賜杯中部日本スケート競技大会に出場する。

文(K.F) カメラ(平川大雪) 2016.11.27