●年の瀬クリーン作戦2016
~「さかおり倶楽部」の呼び掛けで地域を清掃~
~学生・地域住民・企業から過去最高を動員~
甲府東部地域の活性化や地域のつながりを深めたいと2010年10月にスタートした地地域交流ネットワーク「さかおり倶楽部」で年末恒例行事になった「年の瀬クリーン作戦」が12月17日に行われた。さかおり倶楽部は、酒折駅前の山梨学院学生交流館を交流拠点に、地域に住む人や地域の職場で働く人、地域の学校や大学に通う学生たちに働きかけ、『新年餅つき大会』や『さかおり音楽祭』、『アルティア七夕祭り』などのイベントを企画し、地域を活性化する活動に取り組んでいる。「年の瀬クリーン作戦」は、『1年間お世話になったこの街を、みんなの力できれいにしよう』という企画で2010年から行われている。年を重ねるごとに参加者が増え、地域の人々や地元企業、大学生に加え、甲府東中に通う中学生や甲府東高校、山梨学院高校生も参加するようになり、今年は約700人の有志が集結した。参加者は各グルーに分れ、善光寺・東光寺地区、横根・桜井地区など4地域を回りゴミ収集活動に取り組んだ。
「さかおり倶楽部」は2010年10月、山梨学院大学がある酒折の地域住民と地元企業、大学が連携して地域を盛り上げようと地域ネットワークを立ち上げた。その始まりとして企画した酒折周辺を清掃する「年の瀬クリーン作戦」は、今年で7回目。年とともに参加者の輪が広がり、地域の人々や地元企業の人たちと共に、多くのスポーツ部の選手や学生たちの有志などが参加。年々広がりを見せ、今回は過去最高の約700人が集まった。学生は、山梨学院高校生徒会や甲府東中学の生徒や甲府東高生徒会、甲府西高生、山梨学院大からはラグビー部・水泳部男女・ホッケー部男女・柔道部などから数多くの選手、今年開部したスポーツ科学部の1年生110人、短大生などが参加した。また、企業10社、他に各種団体、自衛隊山梨地方協力本部、甲府市消防団甲運分団の協力も得た。さらに個人の参加も多く“地域に貢献したい”という意識が広く根付いてきた。
午前9時半から山梨学院学生交流館前で出発式が行われ、さかおり倶楽部・川崎博代表は「自助・共助・公助と言われますが最近では近助という言葉が非常に大事だそうです。私たちは地域の活動を通して甲府市東部の皆さんがその絆を深めていることを実感しています。特に若い人にたくさん参加していただいて近所の皆さんと爽やかな挨拶を交わしながら清掃活動をする姿を見るにつけ大変頼もしい限りです」と挨拶した。樋口雄一甲府市長は「自分たちの街は自分たちで愛し、恩返しをしてきれいにしていこうという気持ちが大きく広がって盛大に行われることに感謝をします」と激励した。続いて自衛隊山梨地方本部・林佐光本部長がリオ五輪水泳で活躍した江原騎士選手にちなんで「今日もガンバラナイト」との掛け声に全員が唱和して清掃活動を開始した。善光寺・東光寺地区、横根・桜井地区、砂田・国玉地区、和戸・向町地区の4つの地域をグループごとに分かれ、道路や道沿いのごみを拾い集め、拠点の学生交流館前広場で分別収集を行った。ゴミは軽トラック3台分が集められた。
企業から参加した山梨トヨペットの佐藤秀斗さんは「春にも参加させてもらっていますが、今回はゴミの量もかなり少なくなっていますし、学生たち若い人たちが協力的だと思いました」と話し、スポーツ科学部の天野彰斗さん(1年)は「普段お世話になっている地域に感謝の気持ちを込めて掃除することは使わせてもらっている者にとって、地域がきれいになるので良い活動だと思います。普段交流していない人たちとも、一緒に掃除することで交流の和が広がったので良かったです」と笑顔で話した。ホッケー部男子の小川恭平さんは「自分はすごい田舎の出身なのであまりゴミは無い所ですけど、ゴミを拾うことですごくやりがいもありますし、自分の気持ちもすっきりしますので、やっていて楽しかった」。山梨学院高校生徒会長・望月梨生さんは「日頃使っているので感謝の気持ちを込めて清掃することができ良かったです。少しは地域に貢献できました」とそれぞれに感想を述べた。清掃後には、山梨学院短大食物栄養科の学生が用意した焼きマシュマロや温かいレモネード、自衛隊が提供したとん汁をホッケー部女子らが手伝い参加者に振る舞った。
「地域住民、学生、企業、あらゆる人たちがここで一つの生活を営んでいるのに、よく顔は見るけれど何をしているか分からないようなコミュニティに疑問を持ったわけです。そこでここでのコミュニティを少しでも作るためにゴミ拾いがいいきっかけになるのではと考えました」と、さかおり倶楽部事務局長・里吉達美山梨学院施設課長。「参加してくれている人たちが口伝えでPRしていただき広がっていったことは、『心を暖めたい』、あるいは『暖めよう』みたいな気持ちの人が増えているのかなという感じがします」と7年目となる活動の手応えを振り返った。
お世話になったこの街を、みんなの力できれいにしよう!「年の瀬クリーン作戦」は約700人が参加する酒折地区年末恒例の地域交流行事としてすっかり定着した。
文(K.F)カメラ(藤原 稔)2016.12.18