●第18回アルテア室内管弦楽団演奏会
~県内のクラッシック音楽ファンなどが鑑賞~
~一流の演奏とブラームスの豊かな楽想を堪能~
第18回山梨学院アルテア室内管弦楽団演奏会が12月21日、山梨学院メモリアルホールで開催された。アルテア室内管弦楽団は、1999年に設立され、今年で18年目を迎え、やまなし県民文化祭協賛事業として山梨におけるクラシック音楽の普及、向上に貢献している。今年は「山梨学院創立70周年記念クラシックコンサート」としてブラームス特集が組まれ、大学祝典序曲Op.80やヴァイオリン協奏曲Op.77などが演奏された。演奏会は昼の部と夜の部で構成され、昼の部では山梨学院中の全校生徒、山梨学院小の全校児童が鑑賞。生徒らは東京フィルハーモニー交響楽団やNHK交響楽団などに所属する一流の演奏家らが奏でる旋律に耳を傾け、迫力ある演奏を肌で感じていた。曲目の間には指揮者の白河和治山梨学院短大教授がブラームスや楽曲の解説を行い、生徒らは理解を深めていた。夜の部では県内のクラシック音楽ファンや地域の人々などが鑑賞し、ブラームスの豊かな楽想を堪能していた。
山梨学院アルテア室内管弦楽団のメンバーは東フィルやN響、東京都交響楽団などに所属したり、国内外でソリストとして活躍。山梨学院短期大学の白河和治教授がタクトを振り、コンサートマスターは三浦章宏氏(東フィル首席コンサートマスター)が務めた。この他、東フィルのコンサートマスターや首席奏者、N響や都響の首席奏者などが名を連ね、音楽ファンを魅了する豪華な顔触れとなっており、今年は52人で編成(内訳:指揮1人、ヴァイオリン14人、ヴィオラ4人、チェロ4人、コントラバス3人、フルート2人、ピッコロ1人、オーボエ2人、クラリネット2人、ファゴット2人、ホルン4人、トランペット3人、トロンボーン3人、テューバ1人、ティンパニ1人、打楽器3人、ピアノ1人)。今回の演奏会では、「山梨学院創立70周年記念クラシックコンサート」としてブラームス特集が組まれ、以下の曲目が演奏された。(●印は昼の部のみ演奏)
○大学祝典序曲Op.80
○ヴァイオリン協奏曲Op.77
○交響曲第一番Op.68
●ハンガリア舞曲第5番
●ハンガリア舞曲第4番
昼の部の演奏会では、山梨学院中と山梨学院小の生徒・児童が鑑賞。夜の部で演奏される、大学祝典序曲と交響曲第一番に加え、生徒たちにもなじみ深いハンガリア舞曲も演奏され、曲目によっては、時間の都合で第一楽章のみの短い編成で演奏が行われた。曲目の間に、白河教授がブラームスの音楽人生や人間性、ブラームスの故郷のドイツから見た楽曲の特徴などの解説を行った。また、質問コーナーでは室内楽団とオーケストラの違いや楽器の演奏方法などの質問が挙がり、楽団員は丁寧に質問に答えていた。演奏後には、代表児童が「オーケストラの方々の息の合わせ方や演奏技術の高さに驚かされました。今回演奏して頂いた、ハンガリア舞曲などの曲も息の合った演奏で、音色の響きの美しさに感動しました。演奏技術の高さ、その演奏をまとめている白河先生の指揮も素晴らしかったです。このような曲を生で聴くことができるのは、とても贅沢な時間だと思います。本日は貴重な機会を頂き、本当にありがとうございました」とお礼の言葉を伝えた。夜の部では、毎年この演奏会を心待ちにしている県内のクラシック音楽ファンや地域の人々などがブラームスの豊かな楽想を堪能。また、楽団設立から指揮者を務めた白河教授が、今年度定年退職を迎え、教授としてタクトを振るのは今回が最後となることから、演奏後には、観客から盛大な拍手が送られた。
文(Y.Y)、カメラ(藤原 稔)2016.12.21