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●全国高校サッカー選手権 2回戦
~山梨学院高が福島代表尚志高を下し3回戦に進出
~途中出場宮崎同点弾・主将小林逆転弾で逆転勝利~

「第95回全国高校サッカー選手権大会」は1月2日、東京近県各地で2回戦の戦いが繰り広げられた。山梨学院高は、大晦日に岡山学芸館高を下した舞台と同じ東京・駒沢陸上競技場で福島県代表の尚志高と対戦した。前半から押され気味だった上に、後半開始早々に先制点を許し苦しい戦いだったが、後半12分に起用された1年生FWの宮崎純真が流れを変えた。出場からわずか1分後に同点弾を撃ち込み、最前線で起点となった。息を吹き返した26分、主将のMF小林友也が逆襲から逆転弾を豪快に撃ち込み、2-1、鮮やかに逆転勝ちした。3回戦に進出した青きイレブンは休む間もなく、明日3日に、東京A代表の駒澤大高とベスト8を賭けて対決する。

山梨学院高は不思議な力を持ったチームだ。県大会優勝の原動力となったJリーグ注目の2年生ストライカー加藤拓己をけがで欠きエースが不在、今大会は攻撃力の弱い守り主体で臨むしかないチーム。それでも勝つ力があるのは、谷間の世代といわれた3年生が、なにくそという反骨心で己の心と体を鍛えてきたから。応援席最上段に張られた横断幕「勝利とは、己に勝つこと」が、その不思議な力の源を表している。3年生は、逆境の中で自分に立ち向かい、自分に勝つために黙々と練習に励んできた。この日、チームはくも膜下出血のために山梨でサッカーを続けることをあきらめて転校した権俊錫選手(東京朝鮮高3年)の背番号75番のユニホームをベンチに掲げ、転校生とマネージャーを含めた3年生33人が心を一つにして戦いに臨んだ。その3年生を後輩たちは己の心に勝って支え、応援席の部員たちは大声援で支えた。そのチームを、バス8台に分乗して駆けつけた600人の大応援団が支えた。

第95回全国高校サッカー選手権 2回戦
≪山梨学院高vs尚志高≫(1/2) 於 東京・駒沢陸上競技場
○ 山梨学院高 2 前半 0-0
後半 2-1
1 尚志高 ●
得点 宮崎純真・小林友也、加野赳瑠(尚志)

この日の山梨学院はプルシアンブルーのファーストジャージで駒沢の舞台に再登場した。対する尚志は真っ赤なユニホーム、冬晴れの強い日差しの下、青と赤が緑の上で激しくぶつかり合った。前半は苦しかった、序盤こそ一進一退だったが次第に押し込まれ、前半の後半は再三ピンチに立たされた。なんとか耐えて0-0で折り返したが、後半開始早々に先制点を奪われさらに苦しくなった。しかし、後半12分に起用された1年生FWの宮崎純真が試合の流れを変えた。出場からわずか1分後に同点弾を撃ち込み、最前線で起点になった。そして、26分だった、今度は主将のMF小林友也が逆襲から決勝点となる逆転弾を豪快に撃ち込んだ。後半の終盤は、再び猛烈に押し込まれ、アディショナルに入って からもゴール前に運び込まれた。何度も決定機を作られたが、全員が体を張って守り切った。青きイレブンは己の心に勝って勝利をつかみ取った。

 試合後、たくさんの取材陣に囲まれた安部一雄監督は「技術的には、向こうの方が上だと最初から分かっていましたので守るしかない、後半の残り20分で勝負と思っていました。不思議なチームですね、3年生からは負けたら終わり、負けないぞという気持ちが強く伝わってきました。うちは走り勝つしかないです、疲れはピークに達していると思います、明日は気力で戦ってもらうしかないです」たくさんの質問に穏やかに対応する勝負師は、選手の健闘を称え、3回戦に立ち向かう気力を求めた。同点弾を放った宮崎純真選手は「1回戦でふくらはぎを痛めたが、そんなこと言ってる場合じゃないと思ってピッチに立ちました。点を取って流れを変えることができてよかったです」と同点ゴールを振り返っ た。チームをまとめ決勝ゴールを決めた小林友也主将は「点を取られた後に、点を奪い返すことができたので、1試合1試合成長していると感じます。決勝点は練習していた通りの形ができました」と苦闘の末の勝利を振り返った。

ベスト16に進出した2年連続5回目出場の山梨学院高は、大晦日、2日、3日の3試合連続となる東京・駒沢陸上競技場12時05分キックオフで、2年連続3回目出場の東京A代表駒澤大高とベスト8を賭けて対決する。青き山学イレブンは、気力を振り絞り、己の心に勝ち、全力で戦う。

文(M.I)カメラ(平川大雪)2017.1.2

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