●平成28年度大学・大学院・短大・同専攻科合同卒業式
~卒業生・修了生1,126人が新天地へ羽ばたく~
~自らの原点を改めて見つめ直し、人生に挑む~
平成28年度山梨学院大学・同大学院並びに山梨学院短期大学・同専攻科合同卒業式・学位授与式・修了証書授与式が3月15日、古屋記念堂で行われた。今年度の卒業生及び修了生は、総合計1,126名(内訳、大学院学位授与者24名、大学法学部381名、現代ビジネス学部192名、経営情報学部183名、健康栄養学部38名、短大食物栄養科116名、保育科174名、専攻科保育専攻修了者18名)。大学と大学院は古屋忠彦学長から、短大と短大専攻科は山内淳子学長から、それぞれの総代に卒業証書・学位記・修了証書が授与された。古屋忠彦大学長は式辞で「皆さんは、山梨学院創立70周年の記念すべきその年に、この学園を巣立っていきます。自らの原点を改めて見つめ直し、誇りを持って、これからの人生に挑んでいってほしい」と挨拶した。続いて、「創立者古屋賞」の授与が行われ、在学中に顕著な活躍で大学の名声を高めたとして、レスリング部のボルチン・オレッグさん、空手道部の田中美佐稀さんの二人に表彰状と記念品が贈られた。また、法学部政治行政学科・清水聖巳さんが卒業生を代表して別れの挨拶をした。男子は黒やダークスーツ、女子は卒業袴姿などで出席した卒業生は、教職員と保護者の大きな拍手に送られ、酒折のキャンパスから社会に巣立って行った。
昨日の雨が雪に変わることを心配された3月15日、卒業式当日。周囲の山々を淡い雪化粧に染めた酒折のキャンパスの朝は穏やかに晴れわたった。午前10時から古屋記念堂で挙行された合同卒業式は、山梨学院ウインドブラスアンサンブルが演奏するヨハン・シュトラウス作曲「ラデッキー行進曲」の歓送の曲で始まった。最初に各学部や研究科の総代に卒業証書・修了証書・学位記が授与され、続いて教員免許状及び資格証明等取得者の人数が紹介された。古屋忠彦大学長は式辞で「明るい日差しが降り注ぎ、草木が芽を出す誕生の時を迎えています。卒業は新たな門出の時でもあります。『登りたい山を決めることで、人生の半分が決まる』と言われています。人生の大きな節目である卒業に際して、改めて自己を見つめ直し、新たな夢を胸に、旅立ちの時を迎えて欲しいと思います。ここでひと時、本学で過ごした日々を、心静かに思い返してみてください。『本学で学んでよかった』という充実感はあるでしょうか。山梨学院で過ごした日々は、皆さんにとりどんな意味があったのでしょうか。学修面ばかりでなく、先生方や仲間とのふれあいを通して、かけがえのない人間関係を築くことができたでしょうか。一人ひとりの達成感や満足感に違いはあると思いますが、改めて自問自答しながら、実社会へ巣立っていく心構えを固めてほしいと思います。 (中略) 人々にとり、人生の持ち時間に大差はありません。問題は、いかにして深く生きるかです。深く生きた記憶をどれほど持ったかで、その人の人生は豊かにも貧しくもなります。人生とは、常に何かを選択し続けることであり、そうすることで初めて豊かさを増していくことができます。ここで、物事を見る際の『三つの目』について考えたいと思います。一つ目は、物事の細部まできちんと見極める『虫の目』です。二つ目は、物事の全体像をしっかり見渡す『鳥の目』です。そして、最後の三つ目は、時間の流れの中で現在と未来を見通す『魚の目』です。とかく余裕のない日々の生活に追われていると、目先の『虫の目』だけで物事を考えてしまいがちです。時代や社会が大きく揺れ動いている現代では、大局を見る『鳥の目』や、流れを読む『魚の目』が必要となります。人生行路の行く先々で、この『三つの目』を巧みに働かせ、健やかな充実した人生を築いていってほしいと願っています」と、はなむけの言葉を贈った。
続いて、「創立者古屋賞」の授与が行われた。受賞者ボルチン・オレッグさんと田中美佐稀さんが一人ひとりずつ登壇。それぞれの勇姿が大型スクリーンに流される中、表彰状と記念品が授与された。ボルチン・オレッグさんは、全日本学生選手権大会(インカレ)個人3度の優勝。内閣総理大臣杯全日本大学選手権大会個人4連覇。団体総合優勝2連覇。東日本学生リーグ戦4連覇に貢献。フリースタイルでは4年間無敗を記録した。田中美佐稀さんは、昨年の全日本学生空手道選手権大会女子個人形で優勝。この大会により世界大学空手道選手権大会の代表に選出され、見事に優勝。それぞれが山梨学院の名声を高めたとして、その努力と栄誉が称えられた。
卒業生を代表し挨拶に立った法学部政治行政学科・清水聖巳さんは「あっという間に過ぎてしまったこの4年間という歳月は、楽しいことばかりでなく困難に突き当たったことも時には苦しさから逃げ出したくなることもありました。その時、決まって支えてくれたのは周りの人々でした。彼らの温かい励ましがあったからこそ、立ち止まらず前を向いて歩むことができたと思っています。4月から社会人として働くことになりますが、本学の卒業生としてこの4年間で学んだ公共性や社会性を糧に、またこれまでに培った多くの繋がりを大切にしながら少しでも社会に貢献できるよう精一杯努力していく所存です」と、感謝と抱負を述べた。式の終わりに在学中最後となる校歌を全員で斉唱し閉式となった。
卒業証書や修了書を受け取った卒業生1,126人は、キャンパスのいたるところで今まで共に過ごしてきた恩師や大切な仲間、クラブの後輩などと記念写真を撮り合い、言葉を交わしながらいつまでも別れを惜しみ、思い出深い学び舎から新天地へ羽ばたいて行った。
文(K.F) カメラ(平川大雪)2017.3.15
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